十二月二日（土）

晴れ

超寒い。天皇の退位が再来年の４月に決まったというニュースが流れていた。カレンダー会社も元号の関係で早いこと色々決めてくれと催促してるらしい。妹は平成元年生まれだから感慨深いような気持ちに一瞬なりかけたが、どうでも良いことに気がついて朝ごはんを食べた。２日前にカラオケに２人で行って帰り道に酔っ払って買ったコンビニのおにぎりと白菜の漬物に味噌汁。２号は食パンにチーズと甘いお菓子とコーヒー。ジンを何冊か作ったので置いてもらえる場所をどうするか話をする。正直つながりも無いので地道にやっていこうという結論に。ジンの新しいアイディアで今度の旅を旅行記みたいにしてみようと思い２号に話すと良いねって事でまた１つやることが増えた。出発は２月の予定だから少し前から日々の記録をつける事にした。２号は何故かもうクリスマス気分らしく部屋を掃除した後に部屋の飾り付けをしていた。この前の大感謝祭で通販をしたユニクロの空きダンボールに隠していたお菓子を詰め始めた。間違いない、2号はお菓子を好きなだけ食べるつもりだ。俺は早速、昨日のことを書いていこうと思う。十二月一日からだし。区切りもよさそうだし。一通り書いてみたらお腹が空いた。慣れない事はするもんじゃないと思うけど習慣化したいので何とかやってみようと思う。

とりあえず今から昼飯にしよう。そろそろ食べようと思っていたぺヤングソース焼きそば、パプリカとレタスのサラダにマカロニサラダってまさかのダブルブッキングしたサラダを２人で食べて畑へ向かう。今年は台風も多く雨が多く続いたのでスーパーで買うとやたらと高い葉物を自分達で作れるのはとてもいい。この前買ったユニクロのブロックテックフリースを履け履けとうるさかった。拒んでいると笑いながら明らかに俺を笑わせるための偽者の土下座を笑いながらしてきたので面白かったし新しいズボンを履いて家を出た。ズボンは暖かくこれは良いなと思いつつも普通の顔をした。

１５分くらいあるいて畑に着くとおっさんが何人かいて一丁前の顔してきた。えらそうだ。今栽培しているのは白菜、にんじん、大根、ラディッシュ、春菊、小松菜、サラダ菜だ。エンツァイは枯れてしまった。基本的に農薬も使わないし肥料も使わない。水もあんまりあげてないし根性論で放っている。雑草は取るけど雑には変わりない。今日は白菜を２つ、大根２本、にんじん２本、ラディッシュ１個と小松菜とサラダ菜を少々収穫できた。白菜は初めての収穫で嬉しかった。畑でサボっていると２号に見つかり『日馬富士みたいにしちゃうぞ』と脅しをかけてきた。多分２号は貴乃岩みたいにしちゃうぞって言おうと思っていたはずだ、凡ミスだけど黙っておいた。ただ、もしも本当に間違えてなくて日馬富士みたいにするぞといった場合が怖い。多分だけど剣山かなにか鋭利な物体で俺の頬を串刺しにしてボコボコにするぞって意味だと思うのでマジでヤバイと思った。プロアクティブを試す余裕は我が家には無い。帰り道にスーパーに寄って昨日食べておいしかったハガツオとキリンの大瓶、豚もも肉、カキフライ２個、ぶどうのスイーツとパプリカの見切り品を買って帰った。５時になるかならないかくらいだったけど空は暗く冬が顔を利かせてやがる。家に帰って冷蔵庫に野菜を入れて夕飯の準備をした。初収穫の白菜はみずみずしくとても美味しそうだ。白菜を２号に任せて俺は収穫した大根と冷凍庫にあった鰤を１切れ解凍して鰤大根を作り始めた。２号が１枚２枚と白菜を剥いていくと鉛筆くらいの穴がだんだん現れてきたことに気がついた。どうやら小さな虫が結球した内部に少し住んでいたらしい。彼等にとっても３つ星ホテルクラスの居心地だったらしく恐る恐る捕殺しながら白菜をむいていく。７，８枚剥いた所で今日の分は賄えそうだ、まだ奥深くに何かが眠っているかもしれない白菜は袋に入れて夕ご飯の準備を続ける。ある程度の目処が見えてきたので２号はお風呂に入り俺は調理をする。交代で風呂に入り、気がつけば今日ももう夕飯だ。献立は白菜と豚モモの良くある土鍋、鰤大根、見切り品のパプリカとにんにくの芽とピーマンと自家栽培のにんじんとにんじんの葉っぱの炒め物、冷奴自家製ラディッシュ乗せとハガツオの刺身。ケツの毛まで抜かれるくらい貧乏だが食材さえ選べば豪華な食事を毎日出来る、感謝しつつ２秒で忘れていただきます。キリンの大瓶を空けて俺は二階堂、２号はワインと発泡酒で今日も飲んだくれる。『加山雄三の世界』というコンピレーションを聴いてＹＯＵＴＵＢＥで９０年代のパンクロックのライブを観ながらＲＡＮＣＩＤのティムは何故あんなに寂しそうな顔をしているのか？ファット・マイクの声が透き通っている事を真剣なふりで話あうも面倒になってＢＬＡＣＫＦＬＡＧ、ノエル・ギャラガーの新作や東欧のヒップホップなどを聴きながら晩酌をさらに続け気が付くとゲラゲラ笑ってごちそうさま。今日も建設的な話をして酒を飲んで寝た。年末年始の酒は今日も届かない。