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▼ 世界のTop of Top クラブのイノベーション経営

 欧州サッカー23-24シーズンもクライマックスです。

 イングランドサッカーのプレミアリーグでは、私はサッカー日本代表の遠藤航選手の所属するリバプールと冨安選手の所属するアーセナルを応援していましたが、最後はまたもやマンチェスター・シティが栄冠に輝きました。

 私にとっては、シティといえば、好きなアーティストで何度もライブを観に行ったマンチェスター出身のロックバンド「オアシス」のギャラガー兄弟が熱狂的なファンで、かつてのクラブは財政難で、兄弟がスポンサーになったくらいしか認識がなかったものです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/164e4a44562019113a7369fea6b935f802cdeb0e/images/000

 この10年、世界最高峰と言われる屈指のプレミアリーグ、かつ、イングランドのトップリーグ全体でも初の4連覇達成、しかもこの7年間で6回の優勝は単なる偶然ではないようです。

 シティの強さは、2008年にUAEのアブダビ・ユナイテッド・グループの買収以降に、豊富な資金力を活かして、世界最高峰の監督と選手の招聘、スタジアム拡張などによる収益強化にあるのかと単純に思っていましたが、このような強豪クラブは他にもあります。

 では、何が違うのか。
決定的に異なる経営戦略が2つあるようです。

● すでに世界的な企業(FCバルセロナ)で、新たに収益を3倍化した人物をCEOに据え、持論且つこれまでのクラブ経営になかったビジネスモデルを実践する機会を与えたこと
 フェラン・ソリアーノ氏
https://www.amazon.co.jp/ゴールは偶然の産物ではない-FCバルセロナ流-世界最強マネジメント-フェラン・ソリアーノ/dp/4905154596

● ビジネスの手法「グローカリゼーション」をスポーツクラブ経営の新しいビジネスモデルとして持ち込み、USP(Unique Selling Proposition)とも言える効果を発揮させていること

 特に2点目ですが、「マルチクラブオーナーシップ」というビジネスモデルで、シティを筆頭に、ウルグアイ、アメリカ、インドや日本の横浜Fマリノスも少数株主など世界中の多数のクラブを保有するネットワークを構築し、グローバルでシティの息のかかったクラブ経営がローカライズ化されています。

 このグローバルネットワーク活用が、シティのイノベーションのハブとなっているようです。

⚪︎ シティブランド・人気のグローバル化、世界中の子どもたちへのデジタルマーケティングによる接触機会の拡大

⚪︎ (一部違反疑惑も取り沙汰されているものの)売却を差し引いた移籍金の支出は、昨年プレミアリーグで下から4番目という財務コントロール

⚪︎ ユース育成に巨額を投資、トップチーム供給と併行したグローバル市場での売却益の獲得


 FCバルセロナ時代からペップ・グアルディオラ監督とは特別の関係にあることはもの凄く大きいソリアーノ氏ですが、奇策をとっている訳ではないようです。

 世界のディズニーランドを見ればわかるように「グローカリゼーション」はスポーツ特有でもなく、新しい手法でもありません。

 USPに繋がる他の業界のビジネスモデルをクラブ経営に持ち込み、環境を整え、緩みなく実践したことがイノベーションに繋がったようですね。

 競合よりも、ほんの僅かでも抜きん出た打ち手があると圧倒できることは、どの世界でも共通していますねー

 すごい、すごいと思っているだけでは何も起きませんから、
自分たちもやらないと、やり続けないとですねーー


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