小話『ジェイド・シルバーと10センチの友達』
地球任務の命令を受けた。
勤務地はイギリス。
宇宙から地球に降り立つ日。
ジェイドは必ず、雨の日を選んでいた。
雨は地球と異界をつなぐツールとなる。
雨粒の香りが、視界の悪さが、しとしとと降る雨音が、人々から観察力と興味を奪っていく。
雨のカーテンは四つ脚の犬となったジェイドのベルベットのような漆黒のボディをふんわりと覆ってくれるのだ。
そう、本当に恵みの雨なのである。
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1,560字
小説『毒犬ジェイド』シリーズ(有料版)
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創造主のミッションを受けて、地球という惑星に起こる数々の問題を解決する黒い犬ジェイド・シルバーとその仲間たちが繰り広げるファンタジーな世界…
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