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【漫画】ヤンジャン連載:ハッピーマリオネット

都会で生きる社会人の制裁といえば、皆さんは何を考えるだろう。

マルチの勧誘。

そう答える人も少なくないのではないだろうか。

町を歩いているとき、駅で人を待っているとき、やけに親しげで、にこにこした人に話しかけられたりだとか、アプリで知り合った人が何かおかしいなんて経験がある大人は少なくないだろう。

私の場合大学生や、社会人になりたての時期は特に多かった。

マッチングアプリで知り合った人から、勧誘の匂いを感じたときは、内心怒りでいっぱいであった。真剣に恋愛をしようとしている人間になんて卑劣な…と。

その思いを目の前の人間に直接伝えられなかったのは、少なからず恋心を抱いていたから…でもなんでもなく、
彼らの目にはいつも一点の曇りもなかったからだ。やましいことをしているなんて微塵も思わず、ただただ純粋に、そして必死に私にとって良いに決まっている話を持ち掛けてあげている。という目をしていたから。
私はただただ彼らの目に慄いていた。

話は変わるが、最近ヤングジャンプからどんどん新連載が出てきている。
その中のお気に入りはハッピーマリオネット。

マルチ商法の渦に吸い込まれていく主人公をはらはらしながら見守る物語。

どうして、自分を犠牲にしてまで、マルチに入ってしまう人がいるのか。
どうして、周りの声が聞こえなくなってしまうのか。
どうして、やめられなくなってしまうのか。

なんとなく自分が勧誘をかわして終えているマルチとの関係。

なぜ、どうしてという疑問が湧いてきても、自分の身近な人が足を突っ込んでしまったというようなことがない限り、その心理や思考を深く考察することはないように思う。

しかしこの漫画では、自分が感情移入をしていた主人公の女性は
自然に、でも着々と、そして幸せそうに、マルチの海におぼれていく。

いつ、自分が犠牲にしたものに気が付くのか。
どうやって、その沼から抜け出すのか。
そしてその時、何を思うのか。

目が離せない作品の一つ。

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