あんなに旅行好きな私が、家での生活に満足している理由。
こんなに自分や家と向き合った事がなかったな。
このコロナの外出自粛で感じることが、これ。
私、コロナ前までほとんど家でゆっくりしていなかったから、
自分とも家と向き合う機会も全然なかったんだよね。
私は大学生まではむしろ家が大好きで、ほとんど外にでなかった。
その理由は人見知り。
飲み会も旅行も苦手。
家にいれば知らない人に会うこともなく安心、ホッとするということで、
1週間家を一歩も出なくても平気なほどの家好きだった。
社会人になっても家好きは続く。
唯一の趣味は、雑誌を毎月5冊買ってそれを何度も読むことだった。
会社の先輩からは「若いのに、家にこもりっきりで人生もったいないよー」とよく言われたな(^^;
雑誌代しか出費がないから、一年目で100万円近く貯金がたまったよ。(今じゃ考えられないけど)
だけどこんな家大好き生活が変わったのは、九州男児彼氏と付き合ったのがきっかけだった。
とにかくこの彼氏、束縛がすごかった。
毎日電話で2時間以上愚痴・自慢、土日はすべて自分のために空けておかないと切れるという人で、もう毎日が苦しくて苦しくて。
だけど、こんなに怒鳴られても怖いのに好きだから別れられないという
今考えたら謎なんだけれど、この彼氏にはまっていた。
いわゆる、だめんずウォーカー時代です。
そんなある日、彼氏が2か月ほど研修で東京に行くことになった。
その時、ぱあーっと道が開けた気がした。
そして感じたことが「この間に思いっきり好きなことやろう!」だった。
今まで土日は彼氏と会わないといけなかったから、外に行く用事を入れられなかった。
せっかく彼氏と合わなくてもいい土日。
どうやって過ごそう?
じゃあ、習い事を始めるのはどうだろう?と思った。
体を動かすのもいいな。
ネットで調べてダンスやりたい、と思い、さっそく教室に申込み。
そして、語学が好きだから英語もやりたいなと考える。
久しぶりに英検受けたり、英語の学校に通ってみようかなと申し込んだ。
そこからは、水を得た魚のように生き生きしていった。
新しい世界、新しい人間関係。
仕事のことも、彼氏のことも忘れられる。
やっと社会の人が、趣味を持ったり、仕事後に飲みに行く理由が分かった。
違う世界を持っているってこんなにリフレッシュできるのか、と思った。
外に出ることでやっと、人生が楽しくなってきた。
(結局彼氏が帰ってきてからもこの習い事は続けたおかげで、たくさん叱られ、その後別れることになるんだけどね(^^; )
こんな過去があったから、私外に出なきゃ不安だった。
外に出ていないと、また暗い自分に戻ってしまいそうで。
だから、平日は仕事で遅くなって帰り、料理・お風呂ですぐに寝る。
土日はカフェや街に出かけ、習い事をする。
そして旅行も頻繁に。
こんな生活しているから、家派の夫からは「フーミングちゃんは家に寄り付かないね」と笑われたくらい 笑
それが、コロナで外出自粛となった。
まず不安だったのは、私また暗くなるんじゃないかということだった。
だけど実際に始まってみて、それはなかった。
むしろ心は穏やか、余裕がある気持ちだ。
なんでだろう?って考えてみたんだけど
きっと、あのころとは精神状態が違うからだな。
あの頃は、人見知りで、自信がなくてコンプレックスの塊だった。
だから怖い彼氏のいうことにも逆らえなかったし、断れなかった。
世界は会社と家族と彼氏だけで、そこでの悩みがすべてだった。
悩んだり、苦しみをため込むタイプだったんだよね。
だからあの時の私にとっては、家で悶々と考えているよりも、外に出ること、自分の苦しい世界だけではないことを知ることが一番大切だったんだと思う。
そして、今はむしろ、外に出すぎていたから「少しうちにも目を向けてみたら?」という合図なんじゃないかなと思うくらい。
家にいることで心が落ち着いている。
朝は睡眠時間8時間でぱっちりと目覚める。
自分のペースで仕事をして、お供にはコーヒーやお気に入りのお菓子。
夕方には散歩して、お買い物。
夜は、ゆっくりと時間を気にせず料理をして、夫とわいわい食べる。
その後は半身浴、ブログ、読書と落ち着いて眠る。
こんな生活、してる。
この私が。
海外旅行に月1回行ってたこともあったり、土日も用事がない日なんてなかった私が。
自分でびっくりなんだけれどね。
急ぎすぎていた、はしゃぎすぎていた自分を一歩止めてゆっくりとできるようなそんな時間だ。
旅行には行きたいけれど、でもこの生活こそが今必要だったんだという気持ち。
そして、こうやってね、家でぼーっとしていると、家や物への見方も変わってきた。
たくさんの物に囲まれていることに気が付いたんだ。
「こんなに私物を買ってたんだ」と驚いた。
本当はそれぞれの物には買うまでのストーリーがあって、「これが欲しい」と思ったから自分のお金を出してまで買ったはず。
なのに一つ一つの物にあるはずのストーリーを忘れていた。
結果、忘れるからまた似たような物を買い、家に物が増え、家が汚くなり、家に寄り付きたくなる‥という悪循環。
このことにやっと、最近気が付けた。
「なんで私の家ってこんなに汚いんだろう。これじゃ落ち着けないからカフェに行こう」と思っていたけれど、家が汚いのって全部自分のせいだった。
昨日は会社に交代勤務の出勤の日。
お弁当箱を取ろうと棚を空けると、整頓したからストレスなく、きれいな棚からお弁当箱が取れた。
あ、気持ちいい。
今まで、他の物にうずもれて取りづらくて、朝にイラっとしていたなぁ。
それは自分のせいだったんだな、全部。
そう、物は一つも悪くなんだ。
うん、この在宅勤務生活きっと自分と、物と向き合いなさいという与えられた時間なのかもしれないな。
外にばかり出て、見えていなかった自分や物とね。