一人旅は、本当の「一人」旅じゃない。
広ーいドーハ空港で、乗継実質20分。
まさかの乗り継ぎマラソンをした後は、日本へのフライトで帰るだけ。
もう、久しぶりの汗をかくほどのマラソンの後だったからか、
飛行機はまたもや爆睡でした。
一切、記憶なし。
だけど、「ああー、乗換え無事にできてよかったー」という安心感で、
すっごく気持ちよく眠った気がします。
あっという間に気が付いたら、羽田空港だった。
羽田に着いたのは夜の10時頃。
さすが、日本。
文字も分かるし、言葉も分かる。
スムーズ過ぎるほどに入国手続きも終わり、家に帰ると12時だった。
そして、明日は仕事。
だけどね、全然疲れてないの。
飛行機で寝ていたこともあるけれど、もう私違う自分になったかというくらい元気だった。
いろんなトラブルや遠い国で一人で旅してきたというちょっとした自信なのかな?
元気すぎて、家に到着したら旅のことを喋りまくり、夫が驚くありさま。
次の日の仕事も、元気に出社。
職場のみんなや仕事を見る目も、なんだか私優しい目をしている。
血眼になって仕事をしていたけれど、きっと旅で違う目線を持てたんだね。
余裕のある、優しいまなざしができているなと自分で感じた。
さっそく、職場にフィンランド土産を飾る。
ほとんどおみやげは買わない私だけど、きれいなラムネの入った缶を買ったんだ。
机の上に置く。
さあ、いつものように仕事が始まる。
あわただしく仕事をしていても、この缶を見ると、ふわっと温かい優しい気持ちが込み上げてくる。
あんなに自由だったね。
あんなに歩き回ったね。
あんなに心から笑顔になったね。
自分を好きになれたねって。
一人旅は、一人旅じゃない。
日常の中でイライラしたりしている自分で出発し、
だんだんと出てくる優しい、笑顔で、自然な私。
自分には二人の人格がいて、最初の自分よりだんだんと
次の自分の割合が増えてくるイメージかな。
最後にはそんな優しい笑顔の自分に戻って帰れる。
そんな不思議な体験ができるんだ。
フィンランド女子一人旅 終わり♪