見出し画像

第4回 子供に戻る旅

7月18日(火)に今住んでいるDunedinを出ようと決めました。今回の旅は人生で初めて、住むところも仕事も手放して毎日写真と自分と向き合う旅に出かけます。とにかくニュージーで1番やりたかったことがこれでした。ニュージーの最高の景色を堪能しながら写真を撮る日々を妄想していました。やっと実現する旅をもっといいものにするためにテーマを決めて1つの作品にしようと思いました。色々考えて思いついたのが「子供に戻る旅」でした。


ニュージーランドに来て感じたことは、子供に戻ったかのような感覚でした。言葉はうまく話せない、買い物もどこで何を買ったらいいのかわからない、食べ物も全然違う、バスや電車の乗り方、文化の違い、お店での注文、わからないことだらけでした。
でも、1つ1つ挑戦してできるようになって嬉しいという感覚や感情が子供の時の感覚と似ていました。自転車に乗れた時、おつかいに行った時、竹馬に乗れた時、そんな1つ1つ挑戦してできたことが嬉しかったなと。大人になってできることが増えていき、その感覚は薄れていっていたけど、海外に来てまたそれを思い出しました。


子供の時はすべての感情を出していたなって思います。でも、いつからか感情を内に内に閉じ込めてしまったような気がします。最近、映画の「inside out」を見て主人公の女の子の感情が自分の心の中の感情と似てるかもしれないと思いました。心の中にあった嬉しかったり楽しかった感情の島が崩れ落ちてなくなり、ネガティブな感情しか残っていないようなそんな感覚。それは、周りの目が気になって徐々に出せなくなってしまった自分のようでした。自分は感情がフラットな状態が多いけど、閉じ込めたままにしておいて本当にいいのかと思いました。


写真で何かを表現する中で感情というものは自分の中ですごく大きなテーマでもあります。自分が写真を撮りたいと思う時は感情が動いた時。綺麗とか、可愛いとか、かっこいいとか、楽しいとか、自分の心が揺れ動いた時にシャッタを切ります。みんなそうかもしれないけど、その感情の振れ幅が大きいほど写真にも現れると思うし、それが誰かに伝わると思ういます。感情は目で見えないものでもないけど、写真から伝わるものだと自分は思います。それを自分はいろんな写真展や写真集を見て感じた感覚で、そういう写真は自分の中で印象的に今でも脳裏に焼き付いています。写真のために大きな感情を取り戻したいわけではなくてあくまで自分のためであるけど、写真がその大切さを引き出してくれたような気がします。


そして、今回のテーマに繋がってきます。「子供に戻る旅」それは大人になって忘れかけていた感覚を呼び起こすように、子供に戻って人との出会いや初めてみる景色、初めての挑戦を通して喜びであったり、感動というものを自分の中で増幅させて誰かに伝えられるようなそんな旅をし、写真や映像で一つの作品としてまとめたいなと思いました。そして、それを多くの人に見てもらい、感動や感情を共有できたらもっと最高のものになるのではないかと思いました。

コラムが掲載される頃には出発してると思います。どんな旅をしているかInstagramなどでチェックしてくれたら嬉しいです。それでは行ってきます。ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?