しろくまドイツ留学記 【10~12ヶ月目】【2回目の試験シーズン】
ドイツの夏
ドイツは6月が一番暑いと言われています。今年の6月も最高気温が35℃になる日が何度もありました。この暑さは1週間も続き、扇風機がなければ死んでしまうレベルでした。しかし、それ以降は基本的に20℃前後、暑くても25℃と快適な気温が続きました。日本なら灼熱地獄の8月でさえも、ドイツは20℃なんですから驚きです。
一方で、日差しはそれなりに強いです、緯度が高いので日差し自体は弱いのですが、ちょっと外で作業すればすぐに焼けてしまいます。私は日焼けしたい派なので使いませんが、ドイツにはいろんな種類の日焼け止めがありますので是非試してみて下さい。
『ドイツで買える、お気に入りの日焼け止めクリーム』 by kerokoさん
https://doitsude.com/sonnencreme/
ドイツの虫事情
日本の夏といえばセミですが、なんとドイツにはセミがいません。一応近縁種はいるそうなのですが、日本のようにセミががうるさいということはありません。窓を開け放しにしても静かなので、本当に嬉しいです。
その代わり、ハエとハチが沢山います。日本の比にならないぐらいです。レストランのテラスでは大小様々なハエに囲まれ、窓からは毎日何かしらの虫が侵入してきます。
また、ドイツにもゴキブリ (Bernstein-Waldschabe) はいます。私は農学の人間ですがゴキブリが大の苦手で、クロゴキブリなんて出ようものなら家から逃げ出します。そんな私ですが、ドイツのゴキブリは小型で嫌な油っぽさもないので比較的大丈夫です。さらに言えばドイツのゴキブリは庭や公園に生息しているので、家に生息することはめったに無いそうなので安心です。
Capri-Sun (カプリサン)
最近Capri-Sunにハマっています。いわゆるドイツ版バヤリースのようなもので、アルミのパックに入っています。キオスクやガソリンスタンドでは必ず見かけるぐらい人気の飲み物で、値段も控えめで嬉しいです。味自体は100%ジュースと比べたら負けますが、サッパリしているので夏場に最適です。
ということで、箱買いしました。
KirchとOrangeのCapri-Sun
個人的にKirsch (さくらんぼ) 味がオススメです。1箱3.3€ (400円前後) で1パックあたり40円と格安です。私は冷蔵庫で常に3つ程冷やしておき、勉強のオトモに飲んでいます。どのスーパーにも売っていますが、Edekaだと種類が豊富です。
夏休みの研究インターン先
Breeding Methodologyを担当されていたProf. Longinに『大麦の育種会社とかでインターン行きたいんですけど…』と相談したら、いつの間にかタバコの育種会社でインターンすることに決まりました。
受け入れ先はカールスルーエのNiCoTa社です。先日担当者の方に連絡したところ、凄くウェルカムな感じで返信を頂けました。
以前のnoteやTwitterにも書きましたが、私は来年の10月からJTの研究開発部門に入社します。今のうちにタバコの育種のノウハウを学んでおけば、アドバンテージを取れること間違無しですね!
インターン中の内容はまた記事にしますので、よろしくお願いします。
第2回試験シーズン
とうとう2回目の試験シーズンがやってきました。今回は6個も授業を取ってしまったので、試験の数が多いです。
・Advanced Statistical Methods for Metric and Categorical Data (筆記)
統計プログラミングSASの授業です。試験では問題とデータが出されて、その場で解析のコードを書いていきます。問題の傾向は毎回同じですが、コード自体が難しいので書くのも大変です。とはいえノートの持ち込みができますし、授業で使ったコードもUSBで持参できます。
・Breeding Methodology (筆記)
第2セメスターで最も難しい試験です。植物育種に関するあらゆる内容についてカバーされているので、勉強が大変です。出題範囲も指定されないので、とにかく頭に詰め込んでおく必要があります。1個1個の内容が難しいので本当にキツイです。
・Seed research (口頭)
種子を用いた実験についての授業で、試験も実験について問われます。「○○に効果があると思われる試薬を用いて効果を証明する実験を考えなさい」といった内容が出題され、その場で仮説や実験を組み立てて答える必要があります。対面授業の場合実験室で実際に実験して結果をまとめてプレゼンするといった方式なので、比較的やりやすいと思います。
・Plant Genetics Resources (口頭)
遺伝学の授業で課題に関連する問題が出されます。課題は遺伝学の実験や解析に関するものが2つあり、いずれも非常に難しいので時間をかけて理解しておく必要があります。先生の1人がとにかく早口で聞き取ること自体難しいので大変でした。とはいえ成績は宿題の結果も加味されるので、口頭試験はそこまで影響しません。
・Understanding Stress Physiology to Increase Yield Stability (口頭)
植物の環境ストレスに関連する授業で、試験でもdrought toleranceやsalt toleranceに関連する知識が問われます。内容は少し難しいですが、しっかり予習しておけば安心です。個人的にはアンモニアの輸送体をど忘れしてしまい、ちょっと減点されました。
最終的な成績は次の通りです。
第1セメスターよりは多少良くなったと思います。特に不安だったPGRで2.0は取れたのは嬉しいです。Seed researchは当日の小さなミスが無かったら1.7以上は取れたはずなので少し残念です。
その悲しさをふっとばすぐらい、Understanding Stress Physiology to Increase Yield Stabilityで1.0を取れて嬉しかったです。この授業はプレゼンテーション2回と論文の課題があり、沢山の時間をつぎ込みました。論文では先生からデータが渡されて、イントロからディスカッションまですべて書きました。もちろんデータの解析も必要で、とにかく時間がかかりました… 先生から成績は1.7と聞いていたのですが、最後の最後で1.0を取れたのは本当に嬉しかったです。
次のセメスターの授業は4つだけなので、だいぶ楽になるはずです。とはいえ内容はより難化するはずなので、気を引き締めて取り組んでいきたいと思います。また、授業はオンラインではなく対面で行われるはずなので、リスニング力を改めて鍛え直しておきたいです。
※2021年6月~2021年8月分