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インタビュー:バルテレミー・シネニエゼ「Milanoでは常に他チームに警戒されていると感じる」

元記事:http://www.ffvb.org/index.php?mduuseid=Mw%3D%3D&dsgtypid=37&page=actu&actid=NjM5NA%3D%3D

見出し写真:Allianz Powervolley Milano

※翻訳はあくまで趣味の範囲であり、誤訳が含まれる可能性もあることを了承いただきお読みください。

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バルテレミー・シネニエゼはこの夏、ViboからMilanoに移籍し、イタリアでの3年目のキャリアをスタートさせたばかりです。今シーズンの初戦でMVPに選ばれたフランスチームのMBは、オリンピックの波に乗って、世界最高のチャンピオンシップでの活躍を期待されています。

―イタリアでのシーズンが開幕しました。調子はいかがですか?

うまくいっています!リーグ戦のスタートは、特別でも悪くもなく(5試合で2勝3敗)、いい感じです。上位チームと対戦したので簡単ではありませんでした。しかし今年何かを成し遂げようとするならば、目の前に勝たなければならない試合が待っています。だから、一生懸命準備しているし、準備はできていると思います。

―確かに、Lube・Perugia・Piacenza...と、厳しい戦いが続きました。

そしてMonzaも今シーズンのスタートは好調でした。私たちは4つのビッグチームと対戦しました。唯一、Viboは私たちよりも少し下かもしれませんが、それでも良いチームです。ここまでの試合ではいくつかの良い部分を見せられたと思うので、今後に期待が持てます。

―今季のイタリアリーグはさらに厳しいものになっているのでしょうか?

全くその通りです!年々、リーグのレベルが上がっていて、内容がどんどん濃くなっていますし、どのチームも名のある選手や国代表で活躍する選手を獲得しています。トップチームと下位チームの差は、年々なくなってきています。

―今週の日曜日はランキングが下位のVeronaをホームに迎え撃ちますが…

今年中に結果を出したいと考えると、勝たなければならない試合です。しかし簡単ではありません。彼らは良いチームで、かなり若い。だから試合は熱くなるでしょう。毎週末のように全力を尽くさなければなりません。私たちは必死に立ち向かうしか選択はありません。

―ネットの反対側にはフランス人のMB、アゲニエがいます。彼とはこれまでたくさん対戦しましたか?

昨年と一昨年はそうでした。もちろん、フランスチームでも一緒にプレーしました。センターでのちょっとした決闘になりそうで、彼との対戦を楽しみにしています。ちょっとしたぶつかり合いになりそうって?もちろん、少しは話しますよ(笑)。すでにシーズン前の親善試合で対戦していますが、ちょっとしたぶつかり合いはありました。フランス人と対戦するたびに、多少のおしゃべりはつきものですが、もちろん嫌なことはありませんよ。

―個人としては、今シーズンのスタートはいかがですか?

初戦のMonza戦でMVPを受賞し、幸先の良いスタートを切ることができました。その後少し調子が悪かった試合が2回ありましたが、頑張り続けています。たくさんのトレーニングをしていますし、ハードワークもしています。試合中は、良いパフォーマンスを続けなければなりません。

私の目的はこの夏の勢いを継続することであり、止まってはいけません。充実した夏を終えてクラブに戻ると、レベルが下がる時期が必ずあるので、少し難しいと感じることが多いです。レベルが下がりすぎないように気をつけて、集中して仕事をしなければなりません。そうすれば大丈夫です。

―チームに馴染んできていますか?チームにはジャン・パトリィもいますが。

ジャンもいますが、もともと何人か知り合いもいてすぐ馴染みました。みんなとてもクールです。本当にいいチームで、みんなと仲良くやっています。そして、ジャンと一緒だとさらにコミュニケーションが楽になります。最高ですね。

―イタリアに来て3年目になりますね。イタリアリーグで初めてプレーした時と比べて、違うプレーヤーになったと感じますか?

はい、強く感じます。確かに、もう3年目になりますね。イタリアリーグでは私のことを知ってもらえるようになったので、よりプレーするのが難しくなっています。フランス代表でのパフォーマンスをしっかり見られ分析させていますからね。そして、今年の夏に何が起こったのか(東京五輪金メダル)を誰もが知っているので、これまでに比べてより期待されていると感じます。自分自身は、自分がイタリアでプレーできるレベルにあることを証明したと思っています。今は、このリーグのMBで最高の選手の一人になれることを証明しなければなりません。

―今後、どのようなプレーで更なる飛躍をしたいと思っていますか?

今年はサーブに力を入れています。私は攻撃が得意なので、良いレベルを維持しなければなりません。またブロックについても、常に向上させることが大事になってきます。今はブロックとサーブに重点を置いてプレーしています。

―Viboでの2年間を経て、Milanoに移籍して一歩前進したいと考えていましたね。両クラブの違いを実感しましたか?

ちょっとしたプレッシャーがあります。組織も大きく変わりましたし。Milanoでプレーするとなれば、他のチームが前(Vibo)と同じようには見てくれません。Viboでは私たちは常に負かされる存在で、他のチームが勝つための試合というような感じでした。Milanoでは常に他チームに警戒されていると感じます。Viboの時よりもさらに複雑な試合展開になると考えていて、試合への取り組み方が違っています。
でも、それはポジティブなことです。Viboでの2年間の後にクラブを変えたのは、私にとっては良いことでした。Milanoに移籍することは最良の選択肢でした。今年は全力を尽くして、自分をどこまでできるのかを試したいと思っています。

―Milanoの目的は、イタリアのトップ4、トップ5に近づくことですが、あなたにとっては個人的な目的でもあるのではないでしょうか?

クラブにとっての最低条件はプレーオフに出場することです。私たちにはそこに到達する力を持っています。しかし年々レベルが上がっているので、簡単にはいかないでしょう。
そしてトップ5に近づくためには、ビッグチームに対しては大きなパフォーマンスを、弱いと思われるチームに対しては確実なパフォーマンスをしなければなりません。そのようにして私にとっても目標であるビッグクラブに近づき、ゆくゆくはイタリアのトップ4~トップ5のクラブでプレーしたいと思っています。
そのためには、自分の力を発揮しなければなりませんが、チームとして勝つことが1番の近道です。毎週末に良いパフォーマンスをするのは私次第です。

―イタリアでは観客がアリーナに戻ってきました。

嬉しいです。アリーナに人が集まるのは久しぶりという印象があります。まだ劇場がいっぱいになっていなくても、最初の頃は少し不思議な感じがしました。とても幸せです。

―ミラノの街はいかがですか?

本当に素敵なところですね。SuperLegaのバレーボールクラブの中では、一番大きな街のはず。大きな街だけど、広すぎることもないので、そこがかなりいいですね。Viboと比べると大きな変化です。Viboは街が小さくて、フランスからとても遠かった。ミラノからは簡単にアクセスできるので、例えば2日間の空き時間があればフランスに戻ることができ、とても便利です。

―イタリアの生活を楽しんでいるように見えます。

そう、私にぴったりなんです!ロシアやポーランドに比べて、最もフランスに近い国だと思います。

―最後にフランス代表についてです。オリンピック以降、『夢うつつ状態』ですか?

まだまだその状態にあります。正直なところ、今でも毎日考えています。10年後、20年後も、この話をしているだろうと思います。私のキャリアが終わったとき、この夏に達成したことを考えているでしょう。すごいですよね。どんどん実感が湧いてきますが、まだちょっと現実離れしていますね。時々、腰を落ち着けて考えてみると、「確かに、私たちはオリンピックのチャンピオンだ!」と思うことがあります(笑)。何が起こったのか、本当にクレイジーですよね。

―特に自分の感情をすべて出し切った大会でしたね。

(グループ予選の)アルゼンチン戦の後、私たちは崖っぷちでした。この後にロシアとブラジルに勝たなければならなかったのです。しかし、ロシアに勝つことができたので、『ようやく自分たちのトーナメントが始まった、ようやくいいプレーができるようになった』と思いました。その後ブラジルに3-2で敗れたものの準々決勝に進出しました。

この時からすべては1試合で決まるようになり、失うものは何もなくなりました。2日前の時点では、頭の中では「もうオリンピックが終わって帰国するんだな」と思っていました。しかし準々決勝でポーランドに勝ったことで、自信を持つことができました。準決勝ではアルゼンチンと再戦しましたが、メダルを狙うチャンスだと思っていました。そして決勝戦では、100%の力を発揮して何が起こるかを見極めることができました。そして、その通りになりました。

―ポーランドやロシアを相手にしたとき、あなたはこれまでの数段上のレベルに達しました。そのレベルでプレーした感想は?

気持ち良かったです!「でも、なんでいつもこんな風にプレーしないんだろう?」と思いますよね?あの時、私たちがゾーンに入っていたことは明らかです。私たちは本来のレベルでプレーしていましたが、そのレベルを大会全体、あるいは1年から次の年まで維持するのは不可能です。
私たちは、自分たちの本当の価値を示し、可能性を表現することができました。そして、この金メダルを獲得することができました。今後もこのようなレベルでプレーできることを願っています。

―確かに、同じポテンシャルでプレーすることは難しいのだとユーロで感じました。

その通りです。皆わかってくれると思いますが、最もがっかりしたのは私たちでした。オリンピックであれだけの成績を収めれば、欧州選手権でも優勝できるのでは?と思うでしょう。しかし、物事は計画通りに進まないこともあります。私たちは夏の目標を達成していました。


―もう2022年の世界選手権のことを考えていますか?

はい、もちろんです。来年の大きな大会ですからね。そして、『世界選手権だけが欠落しているタイトル』という人もいます。ヨーロッパ選手権やオリンピックを制したフランス代表にとって、足りないのは世界選手権だけなのです。ですから私たちは当然そのことを考えていますが、まだずっと先のことで、来年の8月末から9月初旬にかけてです。クラブではすでにシーズンが終わっていますし、夏の初めにはVNLがあります。

―ユーロ以降、ベルナルジーニョを中心に新しいスタッフが増えました。クラブシーズン中の彼らとの連携はどうですか?

私たちは連絡を取り合っています。例えば、私は指を少し怪我して、ちょっとした骨折をしたのですが、すぐに連絡して様子を見てくれました。監督も時々メッセージを送ってくれます。彼らは常に私たちの後ろにいて、私たちのやることすべてをフォローしてくれています。それは重要なことですし、うれしいことです。


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