北海道旅行記:日本最東端を目指す旅(6日目:根室⇒霧多布⇒塘路⇒釧路)
旅6日目(2022年6月24日)
旅は6日目に突入した。今日は根室を離れ、釧路まで向かう。
「ホテルねむろ海陽亭」をチェックアウト。広々とした和室で、とても過ごしやすかった。
根室駅から、08時24分発の釧路行き普通列車に乗車。「大人の休日俱楽部パス」期間ということもあり、平日朝ながら乗車率は高い。
列車に乗って根室から約1時間、浜中町の茶内駅で下車。私のほか、3,4人が当駅で降りた。
茶内駅は、釧路方面、根室方面行き両列車が行き違いをする駅。
浜中町は、「ルパン三世」シリーズの作者、「モンキー・パンチ」氏の故郷であることで有名。
町もルパン三世で町おこしをしており、茶内駅の駅舎や観光案内看板にも、キャラクターが現れている。
茶内駅から、浜中町営バスで「霧多布(きりたっぷ)」まで行く。
かつては「くしろバス」が、浜中駅から霧多布へ行く路線を運行していたのが、その路線は2020年秋で廃止になり、町営バスへ移管された。
町営バスだが、平日なら予約等は要らず(土日祝日は予約が必要)、住民以外の人でも乗車できる。
バスは、マイクロバスタイプの車両や、ハイエースが使われている。ハイエースがバスとして走っているのも、珍しくはなくなった。
茶内駅時点では、私と同じく駅で列車を下車した観光客の計3名ほどしか乗っていなかった。
しかし、しばらくすると、地元の人がたくさん乗ってきた。彼らは皆、60代以上くらいと思しきおばあさんだった。
お互いお知り合いのようで、車内はまるで団体旅行のような雰囲気になった。
おそらく、田舎でよくある「たまにはマイカーじゃなくてバスに乗ろうよキャンペーン」みたいなものの一環で、友達同士でバスに乗ってきたんじゃないかと思う。
私も田舎の出身なので、この推理はあながち間違ってはいないと思う。
運転手と乗客が世間話に話を咲かせる場面もあった。
この時の浜中町の気温は10度台前半で、車内では暖房も付いていたが、本州は既に真夏日を観測する暑さになっていた。
運転手「内地の方はもう30度くらいいってるらしいですよ」
乗客(地元の人)「えー、そうなんだ」
といった具合だ。
北海道の人が、本州や九州・四国など、道外の諸地域を指す意味合いとして、「内地」という言葉を使うことは知識として知っていたが、リアルでこれを聞いたのは今回が初めてだった。
茶内駅から湿原を走り抜け、約30分、終点の「ゆうゆ」に到着した。
「ゆうゆ」とは、霧多布にある温浴施設のことらしい。地元の人たちもここで降りて行った。温泉に入るのだろう。
あまり下調べもせずに来たので、霧多布の地理はよく分かっていない。とりあえず「ゆうゆ」から、霧多布市街地方面に歩く。
「霧多布」らしく、辺りは霧が立ち込めている。
道を下ってゆくと、霧多布市街地に入っていく。
これは、「浜中町総合文化センター」。
建物内には、図書館や、ルパン三世関連の展示が見られる「Monkey Punch Collection」というコーナーもある。
昼ご飯は、市街地にある「お食事処まるよ」でいただいた。ラーメンを食べた記憶がある。
Googleマップでは「閉業」になっているが、もしかしたら閉店してしまったのだろうか。
昼飯を食べた後は、霧多布岬の方面に向かう。
再び市街地を離れ、自然の中を歩く。
「厚岸霧多布昆布森国定公園」は、2021年に国定公園に指定されたばかりのようだ。
相も変わらず、霧が濃い状況は続く。
もちろんこの辺を歩く人はおらず、車やバイクが時折通過するのみだ。
歩道が整備されているから、霧が濃くても歩く分には問題ない。
しばらく歩くと、霧多布岬が見えてきた。
「きりたっぷ岬 北緯43度の旅…」と書かれている。
周辺には駐車場やトイレがあったため、車で来ている人はちらほらいた。
見通しは良くないが、こういう景色も素晴らしいと思う。
さて、来た道を引き返そう。
「霧多布」は鉄道で訪れることは難しく、花咲線の途中駅である茶内駅からバスに乗り換えないと行くことができない。
到達難易度は高いが、充分行く価値があると思う。
霧多布温泉ゆうゆに戻ってきた。ちなみにこの「ゆうゆ」内にもルパン三世のキャラクターが描かれたパネルやお土産などがあった。
「ゆうゆ」から、浜中町営バスで茶内駅まで戻る。
帰りのバスも、行きのときにいた地元の方々が乗っていた。
途中の停留所からこちらも行きのバスにいた観光客が乗ってきて、車内はほぼ満員になった。
茶内駅到着。ここから、釧路行き列車に乗り換える。
約1時間乗車し、途中の「東釧路」で下車。
ここから、少し寄り道をする。釧網本線に乗り換えて、塘路(とうろ)駅まで行こうと思う。
学生で混む東釧路でしばらく待ち、網走行き列車に乗車。
そして、標茶町にある塘路駅で途中下車。
車両は、ルパン三世ラッピングが施されていた。これも浜中町絡みと思われるが、釧網本線は浜中町内を通っていない。
塘路駅の名所は、やはり塘路湖。こんな天気だが、少し見てみよう。
塘路駅は、「釧路湿原ノロッコ号」の終着駅でもあり、観光客が多数訪れる。駅舎も観光地仕様だ。
塘路駅から塘路湖はとても近い。
雨が酷い。水たまりを避けながら、塘路湖へ。
これが塘路湖。悪天候のため、人は全くいない。
寒くなってきたので、駅舎に逃げ込みたかったが、駅舎には既に一人の女子高生がいた。
女子高生と二人きりになるというのは何とも危なっかしいので、仕方がないから、駅前をぶらついたりして時間をつぶす。
何でこんな天気のときに来たんだろう?と自分に問いかけている。
塘路駅から、釧路行き列車に乗り、釧路へ行く。
帰りの列車は、高校生で混雑していた。雨が降っていたせいか、高校生たちが車内で靴下を脱いだりしていて、なかなかカオスな空間になっていた。
終点の釧路着。時刻は19時を回っていた。
今日の宿泊地は、「東横イン釧路十字街」(2泊)。駅からは少し離れているが、安心の東横インだ。
チェックインの際、フロントの方から「体が冷えているみたいなので、風邪に気を付けてください。」と声をかけていただいたのが少し嬉しかった。
6日目はこれで終了です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。