
北海道旅行記:函館、室蘭の旅(5日目、6日目最終日)
旅5日目(2022年5月22日)
今回の一連の旅行記のタイトルを、「函館、室蘭の旅」としていたのだが、これまでほとんど室蘭が出てこなかった。これに関しては申し訳なかった。
今日5日目になって、ようやく本格的に室蘭が登場する。
室蘭と言えば、やはり「地球岬」だろうということで、まずは地球岬を目指すことに。
東室蘭駅から室蘭本線に乗車し、母恋駅で下車。地球岬の最寄り駅である。
最寄り駅ではあるが、駅からやや離れているため、地球岬へは路線バスを使うのが普通だ。
ただ、私は今日1日ずっと室蘭で過ごす。時間が有り余っているので、急ぐ必要もない。それに、母恋駅から地球岬まではだいたい徒歩30分もあれば行けそうだから、歩いていくことにした。
母恋駅は、「母恋めし」という駅弁があることでも知られている。駅にはJR北海道の職員はおらず、簡易委託駅となっている。
さて、母恋駅から地球岬を目指す。地球岬までの道のりは距離としてはそれほど遠くはないが、高低差があり、歩くのはやや大変だ。
地球岬団地付近。団地の建物には、地球岬の写真が貼られている。
路線バスは地球岬までは行かず、「地球岬団地」が終点のため、バスを使ったとしても歩くことは避けられない。
ちなみに、テレビ東京系の人気番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」でも地球岬が登場したことがある。(2015年放送)
番組出演者たちも地球岬団地から地球岬まで歩いていたが、写真からも分かるように道は上り坂なため、疲れた蛭子さんが「これ(団地に貼られている地球岬の写真)でいいんじゃない?」といったことを言っていた。
地球岬の手前、「室蘭八景 金屛風」と書かれている。
看板にある「トッカリショ」という場所も行ってみたかったのだが、トッカリショ方面の道は歩道がなく、霧も深かったため、行くのは断念した。
その後も上り坂を進んでいくと、ようやく地球岬に着く。
凄い霧だ。
本来なら絶景が見られる場所だが、霧が濃すぎてほとんど何も見えなかった。
まあ、有名な地球岬に行けたわけだから別に良いかな。
Googleマップを見ると、このまま歩くと室蘭駅の方面に行けるみたいだから進んでみる。
相変わらず霧深い道を進んでみたのだが、どうも途中で歩道が途切れているらしく、母恋駅方面に引き返すことになった。
母恋駅に到着。往復で1時間以上はかかった。
ここから、普通列車で終点の室蘭駅まで。
室蘭駅に到着。室蘭駅は室蘭市の中心駅…なのだろうか。駅前の発展ぶりは、東室蘭駅の方が上のような気もする。
そろそろ昼ご飯を食べよう。昼飯は、室蘭駅前の「ちょいす」という回転寿司店でいただく。
北海道の胆振地方を中心に展開している店のようだ。「北海道応援クーポン」が使えるから、ここを選んだ。
昼ご飯を食べたら、室蘭駅周辺を散策する。
これは、旧室蘭駅舎。現在は室蘭の観光協会になっている。
旧駅舎の隣には、D51が保存されている。
その後は、適当に海沿いを歩く。
「室蘭から元気を!!」という看板。色褪せているのが何とも言えない味を出している。
「鋳鋼製スクリュー」というものがあったので撮ってみた。室蘭は製鉄業で有名な街。北海道は第一次産業が強い地域こそ多いが、工業が強いところはあまりないように思う。
至近距離まで海に近づくことができる場所があった。「電信浜児童遊泳場」というところ。
この周辺には海底ケーブルが通っているため、「電信浜」という不思議な名前が付いているそうだ。
海を見た後、室蘭駅前の商店街を歩いてみたが、商店街はかなり寂れているように見えた。地元の人が買い物をする場所が、駅前商店街からロードサイド店舗に移ってしまったからだろうが、それにしても寂れている。
おそらく、室蘭という街は最盛期こそ道内有数の発展を遂げ、たくさんの商業施設が作られたものの、今はそれがもぬけの殻となってしまったから、より寂れた印象が強くなっているのだと思う。
まあ、歩いている当時は「いつもの地方都市の商店街だなあ」としか思わなかったのが正直なところなのだが。
後からインターネットで調べてみると、駅前商店街がゴーストタウン化している様子を取り上げている記事や動画が多数出てきたから、そういう印象が植え付けられてしまったというわけだ。
おそらくは、何もかもが発展している大都会から来た人たちの方が、より強い衝撃を覚えるのは間違いないのだろう。都会の人は「衰退」を感じ取るセンサーに関しては、私のような田舎者より優れたものを持っている。
室蘭駅まで戻ってきた。記念に駅で「北の大地の入場券」を買い、東室蘭方面の列車に乗る。駅員さんは女性だった。JR北海道では男性の人がほとんどだから、珍しいと思った。
旅6日目最終日(2022年5月23日)
今日で旅も終わり。「ドーミーイン東室蘭」をチェックアウトし、札幌に帰る。
東室蘭から札幌までは、特急ですぐなので、少しより道しながら帰ろうと思う。
まずは、東室蘭から苫小牧まで行き、日高本線に乗り換える。日高本線は今や、苫小牧から鵡川までしか路線がなく、もはや「日高」には行かない。
途中駅の「浜厚真」で下車。何もない無人駅だが、こういう場所が落ち着く。
浜厚真は、厚真町に位置している。本州方面へのフェリーが出ている、「苫小牧東港」が近く、ここから徒歩でフェリーターミナルまで行く猛者もいるそうだ。
駅舎はこんな感じ。JR北海道のローカル駅にありがちな、貨車が駅舎として使われているパターンだ。
駅舎の中。綺麗にされているが、床が少し斜めになっていて、立っているとなんだか気持ち悪くなってくる。
駅舎には顔も描かれていた。
駅周辺は民家が数軒あるほか、浜厚真の生活会館があった。かつては浜厚真小中学校もあったそうだ。
苫小牧方面の列車で戻り、その後は恵庭と北広島に寄った後、札幌へ帰った。
今回の旅はこれで終了。今回は函館や、室蘭を中心に巡った旅だった。
バスはほとんど使わず、JR北海道の「Hokkaido Love! 6日間周遊バス」だけを使っていたため、交通費はあまりかからなかった。
1日当たりの宿泊料金は「どうみん割」のおかげで、3254円(クーポン分含まず)で済んでおり、かなり財布に優しい旅だったと思う。
旅行記は以上で終わります。最後までお読みいただき、ありがとうございます。