北海道旅行記:晩秋の十勝を巡る旅(4日目前半:帯広⇒広尾町)
旅4日目(2022年11月16日)
片道2時間20分!長距離路線バスで広尾へ
4日目も、帯広からスタート。1日目と同じく窓口で「ビジットトカチパス」を買い、バス停へと向かう。
帯広バスターミナルでは、11番乗り場から広尾行きバスが出ている。
「広尾」とは、もちろん東京の「広尾」ではない。
大学時代、クラスで自己紹介をしようという時に「(東京の)広尾出身です」という人がいて、「こいつどんだけピンポイントで言うんだよ」と思ったが、その「広尾」ではない。
国鉄広尾線が走っていた、十勝地方の「広尾」だ。
さて、御託はこれくらいにしておいて、09時35分発の広尾行きに乗車。
始発の時点で、お年寄りを中心に10~15人が乗車。意外と乗る人が多い。
このバスは、まず帯広駅周辺をぐるっと走った後、イオンやイトーヨーカドーに寄り、それから川西、愛国、幸福と帯広市郊外へと進む。
乗客はイオン~イトーヨーカドーの辺りで20~30人くらいになり、立客が出る混雑に。
ただ、イトーヨーカドーで10人弱が降り、その後も一気に乗車が減って、「幸福」に着くころには2,3人になった。
「愛国」や「幸福」はかつて国鉄広尾線の駅名にもなっており、きっぷブームの火付け役となったようだ。
廃線となった今でも、訪れる人はいるようで、乗客の中にも旅行者らしき人が「幸福」で下車していた。
帯広市を出ると、バスは中札内村に入る。中札内村は北海道で一番人口が多い「村」で、4000人弱が住んでいる。
北海道で一番人口が多い村の様子を見たかったが、時間の関係で今回はパス。
「中札内」のバス停を出ると、乗客は私一人となった。その後は更別村、旧忠類村(現幕別町)、大樹町を進み、広尾町へと至る。
「忠類」のバス停では、トイレ休憩がある。
その昔(といっても今年夏だが)、羽幌方面を旅した時に、同じようなトイレ休憩のシーンで、運転手さんから「トイレ大丈夫?」と声を掛けられたから、今回も似たようなことがあるかと身構えていたが、
特に声を掛けられることはなく、運転手さんだけがトイレに行っていた。
まあ、別にトイレに行きたかったわけではないから良いのだが。
「忠類」のバス待合室には、「ナウマン象」が描かれている。これは、昔旧忠類村で、ナウマン象の化石が発見されたかららしい。
旧忠類村はその偉業を観光や地元PRのためにいかんなく活用しており、周辺には「ナウマン公園」「ナウマン温泉」など、「ナウマン」を冠した施設が多い。
「忠類」からは1人乗車があり、貸し切り状態は終わった。その後も、大樹町内で数人ほど乗降があった。
広尾町内では意外にも乗降はほぼなく、私一人を乗せたままバスは「広尾」へ到着。
広尾ではもちろん運転手さんに「ビジットトカチパス」の切れ端を渡すのだが、運転手はただそれを手で受け取るのみで、特に何も言わなかった。
バス停にいた、窓口係(?)の人は「お疲れ様でした」と出迎えてくれたが、ちょっと運転手の愛想が悪くないか?
少しモヤモヤしつつ、広尾町内を歩く。
「広尾」の待合室は、かつては国鉄広尾線の駅舎がそのまま使われていたが、最近建て替えたらしい。
あの森尾由美も驚愕!?少なすぎるバス本数
テレビ東京系「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」でも広尾は出てきていて、そこでは広尾線の遺構が残る駅舎が紹介されていたから、見れず残念だ。
ちなみに「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」では、出演者の「森尾由美」さんが襟裳岬のバス本数が少なすぎて「おかしいでしょう」と嘆いていた。
それもそのはず、
ここ広尾からえりも、様似方面に行く路線バスは、1日3本しかない。(土休日は1日2本)
タイミングが良ければ、帯広から広尾、えりも岬、様似と、バスを乗り継いで移動することもできる(逆方向も可)が、大変そうだ。
広尾でセコマ飯⇒十勝神社へ
広尾バス停から少し歩いたところ。北海道にしては道が複雑な形をしている。
今日は食堂で食べようかと思ったが、さっきのことで頭がモヤモヤしていたし、待つのも面倒だから、今日もセコマで済ませる。
セコマで無事昼飯調達。道路案内標識を見ると、広尾から帯広は84kmしかないらしい。
これほどまでに近いのに、バスは2時間以上もかかるのか。
まあ、「広尾線」バスは事実上「帯広市内線」と「国鉄広尾線代替バス」を合体させたようなものだから、時間がかかるのは当然と言えば当然か。
ご飯を食べられそうな場所を探していたら、良さげな公園(丸山公園)があったからここで食べる。
晴れてはいるが、若干風が吹いている。流石に昨日ほど暖かくはないな。(アメダスによると、このときの外気温は6度くらい)
「丸山公園」の近くには、「十勝神社」がある。
十勝神社は1666年から、約350年の歴史があるらしい。
人はいないようだったが、厳かな雰囲気でとても良かった。
広尾のバス停まで戻ってきた。
もう少し広尾の中心部を見たいと思っていたのだが、何となく街中を歩きたいという気にならなかったため、中心部散策はやめた。
Googleマップを見ると、広尾には「サンタランド」という場所があるらしいから、そこに行ってみようと思う。
さて、記事が長くなってきたので、今回はこれくらいで終了。
次回の記事では、広尾の「サンタランド」と、大樹町に行った様子をお届けする予定だ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。