北海道旅行記:渡島・檜山を巡る旅(6日目:松前町、福島町散策)
旅6日目(2022年7月10日)
本日は7月10日。参議院選挙の投票日だ。
「選挙の日なのに投票に行かず旅行してるの?」と思われるかもしれないが、私は6月に不在者投票を終えたので、既に選挙権は行使している。
投票日だと人出は減るのだろうか、それとも選挙のついでに出かける人が増えるのか?などと考えながら、木古内駅前バス停に行く。
今日は、北海道最南端の自治体「松前町」と、松前のすぐ北にある「福島町」に行こうと思う。
木古内から松前町へ
木古内駅前から、09時05分発の「松前出張所」行きに乗車。
乗客は4~5人ほどおり、ほとんどが観光客のようだ。外国人の乗客も1人だけいた。
木古内~松前間は、かつて国鉄松前線という路線があった。函館と松前を結ぶ急行列車が走っていた時期もあったが、国鉄が民営化された後、1988年に廃止された。
松前線があった頃は、松前線の終着駅「松前駅」が北海道最南端の駅だったのだが、現在は木古内駅が最南端の駅となっている。
木古内駅は北海道新幹線が通っている駅なので、当駅が廃止されることはほとんど有り得ないとは思うが、最南端の駅がここまで北へ来てしまうと、もはや「最南端」の有難みも少なくなるというものだ。
バスは知内町、福島町を通り、松前町へと入る。松前町には、「白神岬」という北海道最南端の岬があり、バスもここを通る。
時間があれば途中下車をして、岬をじっくり見たかったのだが、どうも待ち時間が長くなってしまうようなので、車窓から眺めるだけにとどまった。
木古内から約1時間30分、目的地の「松城」で下車。同乗していた観光客たちもここで降りた。
「松城」のバス停は、松前城の最寄り。
バス停を降りると、さっそく海が見える。木古内~松前を走るバスは車窓からも海が見える区間が多く、雄大な景色を楽しめる。
まずは、バス停から徒歩数分の場所にある道の駅「北前船 松前」に行く。
ここで、白神岬到達記念のキーホルダーと、道の駅マグネットを購入。
松前城を見学
その後は、松前城跡を見学。
松前町を代表する観光地であるため、しっかり整備されている。
城跡は坂を上がったところにある。
松前城は、別名「福山城」とも言われる。(この辺りの地名が、かつて「福山」だったため)
戊辰戦争に新政府軍が勝利した後、城はほとんどが取り壊され、天守と一部の建造物だけが残っていた。
しかしその天守も1949年に焼失してしまい、現在残存している建造物は本丸御門など、わずかしかないようだ。
写真に写っている松前城は、1961年に再建されたものらしい。
せっかく松前城に来たのだから、創建当時から残る本丸御門を撮影しておけば良かったが、当時は全く情報を持っていなかったので、1枚も撮影していなかった。
まあ、有名な松前城を見られたことだし、後悔はない。
松前城を見学した後は、昼ご飯を食べる。松前町は松前城周辺にいくつか飲食店があり、ご飯には困らない。
それもそのはず、最盛期と比べれば人口はかなり減ってしまったのだろうが、それでも6000人ほどの人が暮らしている。
人口1万人=大都会という「北海道的」基準から考えると、そこそこ賑わいがある自治体ということが分かる。
松前城のすぐ近くにあるお店「三久本店」で昼ご飯をいただく。カレーライス(サラダ付き)をいただいた。
「三久本店」のすぐそばにある東屋には、猫がいた。「猫に餌をやらないで」という趣旨の貼り紙があったから、ここはしょっちゅう猫が来るのだろう。
旧国鉄松前線松前駅跡を見る
さて、昼ご飯を終えたら、松前駅跡に行ってみようと思う。Googleマップで調べてみると、遺構が残っているらしい。
松前城から松前駅跡までは、やや離れている。歩いて20~30分くらいはかかる距離感だ。
途中、「博多町内会館」という建物を見つけた。「北海道なのに博多」という珍しさから撮影してみた。
地図を見ると分かるが、この周辺は「博多」や「唐津」という地名がある。松前は北前船がやってきていた場所でもあるから、九州と何らかの縁があったのかな。
松前駅跡も、松前町博多に位置している。石碑があり、駅があったことははっきりと分かるようになっているが、線路などはない。
松前城も見れたし、松前駅跡にも行くことができた。そろそろバスが来る時間だから、近くの「博多公宅前」から路線バスに乗る。
福島町:2つの「記念館」に行く
次は、福島町の「福島」で下車。
さっそく、「横綱千代の山・千代の富士記念館」に行く。
ここ福島町は、「千代の山」そして「千代の富士」という2人の力士の出身地である。両者とも昭和の名横綱として知られている。
この記念館では、「青函トンネル記念館」にも入場できる共通入場券を扱っているとのことだったので、それを購入した。
私は平成生まれで、彼らが活躍した現役時代を知らない人間だが、そんな自分でも楽しく見ることができた。
なお、記念館のすぐ近くには、「道の駅 横綱の里 ふくしま」がある。
「横綱千代の山・千代の富士記念館」を見たら、「青函トンネル記念館」に行ってみる。
青函トンネル記念館はここからやや離れているが、徒歩でも問題なく行ける距離だ。
トンネルの形をした、「青函トンネル記念館前」バス停が見えてくると、もうすぐそこだ。
鮮やかな花々と、トンネルらしき形をした建造物が出迎えてくれる。
バス停が目の前にあるので、公共交通でもアクセスしやすい。
青函トンネル記念館は、文字通り北海道と本州を結ぶ「青函トンネル」の建設やその構造など、様々な事柄を学べる施設だ。
青函トンネルの起点は知内町であるが、福島町はトンネル工事の拠点となったり、「吉岡海底駅」(現在は「吉岡定点」)があったりと、縁が深い。
鉄道ファンはもちろん、そうでない方でも充分楽しめる施設だと思う。夏期間は毎日開館しているが、12月~3月末は休館日なので、行きたい方は11月中に行っておこう。
なお、本州側の青森県外ヶ浜町にも、「青函トンネル記念館」という施設がある。どちらも同じ名称のため、インターネットなどで情報を仕入れる際は混同しないように気を付けて欲しい。
さて、2つの記念館を見終わったので、木古内に戻ろう。
松前町も福島町も、初めて訪れる地域だったが、魅力溢れるところだとというのが分かった。
本日はこれで終了。明日は、函館空港から札幌に帰ろうと思う。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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