春の札幌徘徊:苦手意識のある道路…等
何となく苦手意識のある道路
地下鉄南北線、北24条駅付近からスタート。
私は以前から「宮の森・北24条通」を苦手としていて、意識的に避けることが多いが、今回は西区の方面へ行くので、この道を通らねばならない。
なぜこの「宮の森・北24条通」が苦手かというと、歩道がそれほど広くない割に交通量が多く、さらに信号も多くてよく待たされるからだ。
私は東豊線の駅と南北線の駅を徒歩で行き来することが多いが、麻生駅から栄町駅(丘珠空港通)、北34条駅から新道東駅(札幌新道)、環状通東駅から北18条駅(北18条通)などと比べ、北24条駅と元町駅の間を歩くのは何となく好きではない。
交通マナーに関しては全道等しくあまり変わらないのであるが、やはり交通量が多いとどうしても変な車を見かける頻度が高くなり、気分が悪くなる。
北大の敷地のすぐ横を通っている。
北大の中は広々としているが、宮の森・北24条通は相変わらず歩道が狭く、自転車も多いから、やはり歩きにくいと感じる。
朝の通勤時間帯であるため、ご覧の通り車の量も多い。
札幌のドライバーには「歩行者妨害」を得意としている者が時折居るので、なるべく左側通行をするべきではないが、どうも気が緩んで左側に来てしまうことが多い。
琴似川を渡るタイミングで、北区から西区に入る。
北24条界隈から西区は意外と近い。
相変わらず市民の交通マナーはあまり良くなく、道の真ん中でUターンをする車がクラクションを鳴らされていた。
JR学園都市線の高架を潜る。(JR八軒駅付近)
傍若無人なチャリや自動車が多く、この時はかなり気分が悪くなっていたが、執念を剥き出しにして先に進む。
狭い札幌、そんなに急いで何処へ行く
ようやく、JR函館本線の線路が見えてきた。
それと同時に、札幌名物(だと勝手に思っている)の「ブレーキが間に合わなくて横断歩道上に停車してしまう車」をようやく激写することができた。
適切なスピードで走行するか、もしくは黄色信号で停止することを順守していれば、こんなことにはならないはずである。
こういうことを言うと、「札幌は大きいんだ!多少スピード出すのは仕方がないだろ!」と反論されるかもしれない。
確かに札幌市は大きい。政令市で言えば浜松や静岡に次いで大きい。
ただ、「札幌の市街地」に限って言うと…
このように(画像)なる。
つまり、札幌市の大部分は南区の山間部、人がほとんど住まないエリアなのだ。
市街地が形成されているエリアに限って言えば、いくら北海道と言えど、それほど面積が大きいわけではない。
「北海道」という括りで見ると、広すぎるがゆえにスピードを出しても仕方がない、逆に法定速度を守る奴は却って迷惑だ!という理屈が成り立つかもしれない。
しかしながら、「札幌市」に限って言えば、そんな理屈は通用するはずもない。
「狭い札幌、そんなに急いで何処へ行く」
これこそ、札幌ドライバーに伝えたい言葉ナンバーワンだろう。
※ネットで札幌の狭さについて調べていたら、このようなブログを見つけた。これは結構一理あると思う。
JR函館本線沿いを行く(琴似⇒発寒)
ここからは、JR函館本線の線路沿いを進んでいく。
札幌では4月18日にようやくサクラが開花、北海道にも春が近づいている。
首都圏を含む東海道・山陽新幹線沿線地域や四国九州などでは、もう1,2週間も前に「桜が見頃!」と騒ぎ立ているので、まるで北海道は日本ではないのかと思ってしまうほどであった。
今から1300年前、大宝律令の時代まで遡ってしまえば、北海道や北東北、沖縄などは日本ではないわけで、「本来の日本」という定義をするのであれば、北海道は日本から外れてしまうのかもしれない。
JR琴似駅に到着した。
ここまでは意外と遠くはないと感じる。
琴似駅の北側には、煉瓦造りの建物(レンガ館:日本食品製造合資会社旧工場)がある。
タワーマンション(ザ・サッポロタワー琴似)もすぐそばにあるから、このタワマンの住民は毎日煉瓦建築を楽しむことができるというわけか。
琴似から線路沿いを西に行くと、「農試公園」に辿り着く。
公園の名称が示す通り、かつては農林省の北海道農業試験場だったらしい。
農試公園は琴似発寒川に接しており、もう少しすれば桜と河川が織り成す美しい景色も見られそうだ。
琴似までは高架を走っていた鉄道、現在は地上を走っている。
札幌から桑園、琴似は中心部に近いから高架なのだろうが、発寒まで来ると地上になってしまうのか。
JR発寒中央駅に到着。
駅前にはスーパー(ダイイチ)とドラッグストア(ツルハドラッグ)があり、便利そうな印象がある。
発寒中央駅前の踏切付近には交差点があるが、何故だか信号機が設置されていない。
ちょうど踏切が鳴っており、車が停車していたので難なく渡れたが、そうでなければ大変だと思う。
発寒中央駅前には「はっさむ地区センター」があるので、ついでに図書室に寄ってみようかと思ったが、開館まで少し時間があるのでやめた。
引き続き線路沿いを進み、JR発寒駅に到着。
発寒中央から発寒までは結構遠く、20分以上かかった。
途中、信号のない交差点で車がやってきたので、遠慮をして車が行くまで待っていると、運転手の方が「先に行っていいですよ」と手で合図してくれた。
ああ、札幌にもまともなドライバーはちゃんといるんだなと思った。
発寒中央、発寒駅には通過列車がある(快速エアポートなど)ので、警笛を轟かせながら勢いよく通過する電車、列車を見ることができる。
JR北海道特有?の「ホッ!」という感じのホイッスルのような響きの警笛は、いきなり鳴ると結構ビビってしまう。
首都圏の電車のような「ファーン」という感じの響き(電子ホーン)とは違い、北海道の厳しさを感じられるような音色だ。
発寒駅前には北海道内最大規模のイオン「イオンモール札幌発寒」があるほか、工業団地も形成されている。
しばらく行くと、線路を跨ぐために跨線橋を渡ることになる。
跨線橋からは、JR函館本線の電車、列車を見ることができる。
「電車」と「列車」をわざわざ区別すべきなのかはよく分からないが、一応この区間には気動車も通っている(快速ニセコライナーなど)ので、まあ間違いではないだろう。
ブックオフ宮の沢店へ
線路を越えたら、ブックオフ宮の沢店がある国道5号方面へと向かう。
案内看板も設置されていた。
国道5号線に入る。
この辺で手稲区に入るので、今回は徒歩で北区から西区を経由して手稲区まで来たことになる。
ブックオフ宮の沢店に到着。
約1か月半~2か月ぶりの再訪である。200円引きクーポンがあったのでわざわざ来てみた。
岩波や講談社学術文庫のラインナップはあまり変わらなかったが、良さげな本があったので110円本を3冊購入。
クーポンを使って330-200=130円で3冊も本を手に入れることができた。
その後は靴下を探しに向かいのスポーツデポを見てみたが、値段がかなり高かったので買わずに退散。
近くのバス停(西宮の沢5条2丁目)からバスに乗る。
午前10時台なのに、バスは滅茶苦茶混んでいて、立ち客が10人以上いた。
宮の沢バスターミナル到着。
今回乗ったバス(ジェイアール北海道バスの55系統)はかなり乗客の多い路線のようだ。
手稲まで地下鉄が通っていれば…と思うが、無理なのだろうか。
選択肢の多さは「豊かさ」だ!
宮の沢からは、北34条行きバスに乗る。
宮の沢と北34条を結ぶバスは、今年春からさらに減便されてしまい、もはや中央バスが廃止を真剣に考えているとしか言いようがない。
北34条行きバスを廃止するな!と私が訴えたとすると、「いや、宮の沢から北34条は地下鉄で行けるから、バスはなくても問題ないよね?」という反論が来るかもしれない。
確かに、地下鉄を使えば移動することはできる。
でも、それだけで本当に良いのだろうか?
みんながみんな、地下鉄駅近くに用事があるとは限らない。
さらに、私は移動の選択肢がたくさんあることは、地域がそれだけ豊かであることを示していると思う。
これは私が思いついたことではなくて、以前読んだ「鉄道復権」という本に書いてあったフレーズだ。
宮の沢から北34条まで、中心部を通らずに、階段の乗り降りをせずに、乗り換えなしで移動できる路線バスという選択肢。
これがあるだけで、何だか安心感が湧き上がってこないだろうか。
もしこの系統が廃止されてしまえば、麻生行きバスに乗って麻生から地下鉄に乗るか、最初から地下鉄で移動するしかない。
確かにそれで事足りるのかもしれないし、「贅沢は敵」精神で不採算路線を削っていくのが正義なのかもしれないけれど、そんなにこの国は貧しいのだろうか?
一応日本はまだGDP世界第4位、1人当たりGDPもまだ3万ドル以上はある。
「お金がない」と言い訳されるけれど、お金はどこかに必ずあるはず。
家庭に例えて言うなら、年収が数億円あるのに、「お金がないから、食費は1日1000円から800円にします。お金がないんだからしょうがないよね。」と言われるようなものだ。
もしそんなことを言われれば、「いやいや、数億円あるじゃん!それ使えよ!」と誰でも反論するはず。
でも殊国家や公共交通の話になると、「そうだよね、我儘言っちゃいけないよね」とみんな懐柔されてしまう。
この国では何を語るにしても、まず「お金がない」「贅沢は敵」「無駄をとにかく削れ」「我儘言わずに我慢しろ」というお得意の文句が出てくる。
貧困国だったり、戦争や災害で国が破壊されたりしているならまだ分かるけど、日本はまだそこまで落ちぶれていないはず。
今こそ、「使うべきところに」お金を使い、国民にとって本当の豊かさを実現すべきではないだろうか?
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