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北海道旅行記:晩秋の十勝を巡る旅(5日目:上士幌町を散策)
旅5日目(2022年11月17日)
5日目の今日も、路線バスの旅。
昨日は広尾や大樹へ行ったが、今日は逆方向、上士幌町に行こうと思う。
帯広⇒上士幌町 路線バスの旅
帯広と上士幌町の間には、かつて国鉄士幌線という路線があったらしい。
もちろん現在は廃止され、公共交通は路線バスに置き換わっている。
例にもれず、十勝バスが路線バスを運行しているが、一部の便は「北海道拓殖バス」というバス会社が運行しているようだ。
帯広~上士幌交通ターミナル(上士幌町の中心部)間は、1~2時間に1本ほどのペースでバスが出ている。
路線バスはその先、「ぬかびら源泉郷」というところまで走っているが、そこまで行くバスは非常に少なく、1日3~4本程度しかない。
今回は時間的に厳しいので、「上士幌交通ターミナル」まで行くことにしよう。
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帯広バスターミナルの6番線から、上士幌行きバスに乗車。
乗客は5~10人ほどいた。
バスは、途中「音更(おとふけ)町」を通る。音更町は、北海道で一番人口が多い「町」であり、4万人以上の人が住んでいる。
音更が発展した主な理由は、帯広市中心部から近く、「ベッドタウン」としての需要が高かったことが大きいと思われる。
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帯広と音更を結ぶ幹線道路沿いには、たくさんの商業施設が立地していて、買い物には不自由しなさそうだ。
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「音更町役場」に到着。ここに来た段階で乗客はほとんどが降り、残りは数人ほどになっていた。
ここからは街の規模は小さくなり、ほとんど人がいない地域を通ることもある。
十勝らしい、どこまでも広がる平原を見渡すこともでき、北海道でも特に平な場所なのだなと思う。
帯広から約1時間ちょっとで、目的地の「上士幌交通ターミナル」に着いた。
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ここで降りたのは私一人。
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最近整備されたばかりと思しき雰囲気で、何となく先月行った、浜頓別町のバスターミナルを思い起こさせる。
上士幌町中心部を散策
さて、ここからは上士幌町を散策しよう。
上士幌町は、人口約4900人の自治体。
温泉旅館が集まる「ぬかびら源泉郷」や、日本一広い牧場として知られる「ナイタイ高原牧場」など、自然を売りとしたスポットが多いが、いずれも中心部からは離れていて、車がないと行きづらいのが実情だ。
公共交通旅行者の宿命だが、まあ普段は来れない町に行けるだけでも充分面白いから別に良いか。
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交通ターミナルから徒歩数分、上士幌町役場を見る。
人口5000人に満たない自治体だが、立派な建物だった。
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「上川まで108km」と書かれた標識。ここから上川は意外と近そうだ。
ここから上川方面へ行けるのは、何も車だけではない。
旭川~帯広間を、上士幌町経由で結ぶ高速バスが運行されており、上士幌交通ターミナルから乗車して、層雲峡、上川駅、旭川駅方面に行くこともできる。
旭川~帯広の移動は、JRだと物凄く不便なので、高速バスを使うのも一つの手だろう。
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引き続き、上士幌町中心部を歩く。
商店街にあるお店には、「気球」の形をした看板がある。
ここ上士幌町は、「北海道バルーンフェスティバル」が行われる地域でもあり、気球を使った町おこしもしているようだ。
町は背の高い建物こそ少ないが、色々なお店があり、賑やかな印象を受けた。
セコマ飯を食べる場所を探す
町中心部のセイコーマートで昼ご飯を購入。
近くの交通公園で食べようと思い、公園へ急ぐ。
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しばらく歩いて、ようやくたどり着いた。
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国鉄士幌線の上士幌駅があった場所らしい。
ここで昼飯を食べようかと思ったが、近くで大道芸の練習をしている(?)人がいたので、別の場所を探す。
Googleマップを見ると、歩いて20分くらいの場所に「航空公園」があるから、そこを目指す。
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平屋の団地を横目に、航空公園を目指す。ここだけ切り取ってみると、どこか異国の集落のように見えなくもない。
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しばらく歩いていると、ようやく航空公園らしきものが見えてきた。
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公園に来たはいいが、座れるようなところがない。
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すると、近くに上士幌町の球場がある。
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一見すると廃墟のような雰囲気だが、町HPに掲載されているから、まだ現役と思われる。
「関係者以外立ち入り禁止」とは書いていないし、この辺りでご飯を食べさせてもらおう。
ベンチはないが、階段らしきところに座り、ご飯を食べる。
この時の上士幌町の気温は4.7度(アメダスによると)。息が白くなるくらいの寒さだが、辛うじて晴れているため、ご飯を食べるには問題ないレベルだ。
約30分ほどかけてご飯を食べ、球場を去る。(もちろんゴミは持ち帰った)
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再び町中心部を散策(上士幌町図書館などを見る)
町中心部まで戻ろう。
この道路(上の写真)、どこまでも先へ道が続いている。これぞ北海道というような感じだ。
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歩いて20~30分ほどかけ、中心部まで戻ってきた。
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これは、上士幌町中心部にある「カミシホロホテル」というホテル。
「Hokkaido Love割」が使えるホテルで、ここも泊まる宿の候補に挙がったが、キャンセル料の発生が早いため、今回は見送った。
上士幌に行く機会があれば、ぜひ泊まりたい。
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上士幌町のマップ。
上士幌は街がしっかりと整備されている印象が強い。
それに、町のあちこちに「こども100番の家」と書かれた幟(のぼり)が立っていて、防犯意識が高いことも伺えた。
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さて、恒例の図書館巡りも忘れない。
上士幌町には、「上士幌町生涯学習センターわっか」という建物があり、ここに図書館が入っている。
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「図書室」ではなく、「図書館」と書かれているところに、都会的な雰囲気を感じる。
図書館は人口5000人弱の自治体とは思えないほど立派で、過ごしやすそうな雰囲気だった。
「郷土資料」の棚にあった、「北の大地に移り住む―北海道で生活するための完全マニュアル〈十勝編〉」という本が、色々と面白かった。
さて、図書館も見たからそろそろ士幌方面に戻ろうと思うが、しばらくバスがない。
道の駅「かみしほろ」に行き、士幌町へ散歩
なら歩いて道の駅まで行って、その後は適当に士幌方面へ歩こう。
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図書館から20分くらい歩いたか、道の駅「かみしほろ」に着いた。
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ちょうど、お偉いさんが視察か何かに来ていたのか、スーツ姿の人が10~20人ほどいて、1人重鎮と思われる車椅子のおじいさんもいた。
ここでは、もちろん道の駅マグネットを買いたいのだが、どこに売っているのかよく分からない。
仕方がないから、まずはインフォメーションカウンターで訊いてみると、「クッキーの辺りにあります」と言われた。
探してみるも、そもそもクッキーが売っている場所が見つからない。
このままだと何十分も探す羽目になりそうだから、今度はレジの人に訊いてみると、ようやく売り場が分かった。
やっとマグネットを購入し、道の駅を出る。
バスが来るまでまだまだ時間がある。散歩がてら、士幌方面に進もう。
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この道の駅は、「じゃらん」で総合満足度1位になったらしい。
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ひたすら士幌方面に歩く。
気温は3度くらい。歩いていると風で手指が冷えてくるので、手袋を付けた。
(なお、北海道弁では、「手袋を『履く』というらしい」)
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しばらくすると、上士幌町と士幌町の境界に着いた。
上士幌町のカントリーサインには、気球が描かれている。
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この辺りまで来ると、歩道が狭くなってきて、歩きづらい。
写真だけ見ると、車がほとんど通らない田舎道と思われるかもしれないが、意外と交通量があり、特にトラックがよく通る。
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これまでいくつかバス停を越えてきたが、この「士幌33号」で徒歩はやめることにした。
このまま歩いていても、いつまでたっても市街地は出てこないし、車がビュンビュン通る横を歩くのは、結構ストレスになるからだ。
路線バスが来るまではあと40分くらいある。バス停の近くで、暇をつぶそう。
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「士幌33号」のバス待合室。
「待合室」とはいうが、中には座る場所もなく、扉もない。
風雨や風雪を避けることもできないし、座って休むこともできない設計だが、これでもないよりはましなのだろう。
まあ、それ以前に、周辺に人家がほとんどない「士幌33号」というバス停を、普段使いする人がほぼいないのだろう。
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どこまでも続く土地を見ながら、暇をつぶす。
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やることがないので、適当に写真を撮りつつ、ひたすら待ち続ける。
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バス停に着いてから40分ほどが経ち、ようやく帯広行きのバスがやってきた。
車内には既に、地元の高校生が数人乗っていた。
ここから約1時間で、終点の帯広バスターミナルに到着。
本日はこれで終了。明日は、旅の最終日。鹿追町に行ってから、札幌に帰ろうと思う。