世界ランキングNO.1のシンガポール空港が残念だった件
チャンギ空港を初めて使った。
世界の空港ランキングで毎年NO.1を取り続けている、かの有名なシンガポールの空港である。
無料の映画館、無料の植物ガーデン、無料のゲームコーナー、無料の市内ツアー、充実の仮眠スペース、無人の出入国審査などそのエンターテイメント性、先進性、快適さなど、まるでテーマパークのようだと言う。その話題はテレビやネットで見たことがある人もいるのではないかと思う。
かく言う私と妻も、事前のゆるいリサーチでとにかくなんかシンガポールの空港はすごくて、面白いとこらしい!という漠然としたイメージを持っていた。
しかしこれがまた意外にも、残念な空港であった。
●まさかのWIFI
バンコクからフライトしチャンギ空港に着いたのは深夜の2時で、数時間寝るためにホテルは勿体無いし、かといって深夜に市内に出てもやることもないので朝10時までの8時間を空港で過ごすことにした。
この空港、まず出鼻をくじかれたのが、WIFIがすぐに使えないことだった。
インフォメーションカウンターで係の人に手続きをしてもらうか、もしくは専用端末でパスポートを読み取らせてパスワードを発行する必要があるということだった。
大抵の空港は、WIFIに繋げば勝手にログインページが立ち上がり、メールアドレスを入力したり、利用規約にチェックを入れたりすればすぐに使えるものだ。
ここシンガポールの空港は随分メンドウな話になっていたが、この時はまだこの空港に対する信頼と期待値が高かったため、「なるほど、さすがはシンガポール、セキュリティがしっかりしているんだな。。。」と善意に解釈した。
専用端末を見つけて、パスワードを発行した(ちなみに専用端末もあまり台数がないのか探すのに苦労する)。早速スマホをWIFIにつなげると、
「チャンギ空港アプリをインストールすればWIFIが24時間使えます。」
と営業をかけてきた。
WIFIは3時間で切れるようになっており、更に使いたい場合は再度パスワードを発行する必要がある。しかしアプリをインストールすれば24時間使えるようになるらしい。
何度もパスワードをゲットするのはメンドウだ。
すぐにインストールした。
当然、皆がもてはやすこの先進的な空港のWIFIは神速なのだろうと思いきや、私と妻はその遅さに目を見張った。ブラウジングはイライラするほど遅い、動画なんて夢のまた夢、接続もしょっちゅう途切れる。
電波の良いところはないかと空港内を歩き回ったがどこも同じであった。
なお、チャンギ空港アプリを入れたにも関わらず、3時間経ったらしっかりWIFIが切れたことも我々のテンションを大いに下げた。
結局この空港ではネットはほとんどできず、チャンギ空港アプリのみが虚しくスマホに残ったのであった。
●利用価値がほとんどない娯楽施設たち
チャンギ空港を紹介するサイトを見ると、こんなにたくさん娯楽施設があります。という記事を見るが、実際に来てみると、人によって違うとは思うが自分にとってはあまり利用価値がないことに気づいた。
・無料の映画館
空港に着いてよくよく考えてみたら、日本語字幕なしで鑑賞できるほど英語が達者ではないことに気づいた。
・無料の植物ガーデン
暇つぶしにはいいかもしれないが、写真を数枚撮ればお腹いっぱい。
・プレイステーションとXboxがあるゲームコーナー
子供にはいいかも。
・無料のフットマッサージ機
老若男女、国籍、人種問わず、そのフットマッサージ機に足を突っ込んでいる。水虫には十分注意されたい。
・無料の市内ツアー
対象者は乗り継ぎ時間が5.5時間以上あるトランジットのお客さん限定。
・プール
水着、要持参(17シンガポールドル)
・横になって寝れるカウチソファ付き仮眠スペース
大した数もなく到着したときには満員。
結局普通のベンチで寝ようとしたがクーラーが寒すぎてまったく寝付けず。
我々夫婦は何かおかしいと思いながらも、シンガポール空港はもっと面白い所があるはずだ、きっと何かの勘違いだと思い、リベンジのため帰国する時も空港で長く過ごそうと考えた。
夜中の1時のフライトにも関わらず、ホテルを昼の12時にチェックアウトし、そのまま空港に来た。約12時間チャンギ空港を満喫しようという訳だ。
しかし悲劇だったのは娯楽施設のほとんどがセキュリティゲート内にあり、パブリックエリアには極端な話スタバといくつかのレストランがあるのみで、やはりWIFIもほとんど繋がらない。
当然フライトの3時間前からしかチェックインできないためセキュリティゲート内には入れず、したがって不毛なパブリックエリアで悲痛な9時間を過ごすことになったのであった。
なお今現在、私と妻はこの空港に少しの親しみと大いなる憎しみを込めて
「バカチャンギ空港」と呼んでいる。
今回に限らず、結構空港では「まさか」が起こるものである。
去年はドイツのミュンヘン空港(堂々の世界ランキングNO.4)でスマホの
旅行者用SIMカードが売っておらず、のけぞりそうになった。
「市内まで行ったら買えるわよ。」(ツーリストカウンター嬢)
そうは言うが、市内まで行くためにもSIMが欲しいんだなあ。。。
私はまず空港に着いたらその国のSIMカードをゲットしている。ホテルの予約、ウーバーの手配、グーグル・マップなど旅先でスマホが欠かせないからだ。
今時どこの空港でもSIMカードは売っているのだが、いやはやミュンヘン空港は「まさか」でしたわー。
そういう我が成田空港も外人に「まさか」を提供しているらしいとの話を聞く。外国発行のクレジットカードだと日本円が下ろせるATMが極端に少なく、空港で現金を入手するのにそれこそ右往左往するらしい。世界に冠たる先進国の空港で「まさか」と呆然とするらしい。
旅のサプライズは空港から始まっている。
1年の半分を海外各所、半分を日本で過ごしています。日本と外国の良いとこ、悪いとこ、スゴイこと、ショボいこと、等などを執筆していきます。 なりわいは株式投資。