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「英語なんざいらねぇ」←

「英語なんざいらねぇ。話せないことを度胸と工夫でカバーする方がすごいだろ」

という誤った思想を持っていた。
外国語大学を卒業した(スペイン語学科卒業)人間の思想とは思えないくらいにアホだ。

「英語なんざいらねぇ」とまでは息巻いていなかったが、「英語がなくても何とかなるだろ」と、世界一周を考えた時には思っていた。

だが、よくよく考えれば話せた方が絶対に良い。
メリットをつらつら上げずとも、誰もがわかることだ。

僕の誤った思想が正されたのは、ペルーを旅行していた時のことを思い出してからだ。
宿で突然オーストラリア人に話しかけられた。

オーストラリア人「出身は?」
僕「日本」
オーストラリア人「がljkshlgかえkjrbんご;いれは;gんr;えんgl;あ」

彼が突然ラリったわけではない。
僕の脳が、彼の口から出る言葉を理解できなくなったのだ。

中学1年生の英語の、2学期で習うような英会話しかできなかった。
オーストラリア人は「なんだ、話せないのか」と興味を失い去っていった。

言語は話せるにこしたことはない。
人と話さないと面白くないからだ。

ということで、僕は今、名曲カーペンターズ『トップオブザワールド』を狂ったように聴きまくっている。

買った英語教材(英語の勉強にお金をかけるなんて、高校の単語帳以来だ)に「発音の良い、ゆっくりとした歌を300回聴け」とあったからだ。

僕は1時間(1曲3分なので1時間で20回分)の音源をYouTubeでダウンロードして、毎日1時間聴き続けている。

僕は『トップオブザワールド』の時間を確保するため、夜に散歩している。
最近(2022年10月時点)は寒いから、黒い服を着込んで散歩している。

ただ客観的に見れば、なかなかよろしくない光景かもしれない。

夜更けに、黒い服の男が歩いているのだ。
不審者として通報されてもおかしくない。

ただ、夜に黒い服を着た不審者が歩いていること事態はそこまで珍しくないだろう。

問題は、そんな不審者(僕)が、幸せな、明るい雰囲気に満ちた『トップオブザワールド』を永遠と聴きながら歩いていることだ。

変な奴が変なことをしている(※もちろん悪いことはしていません)。

今日の夜も寒さと飽きと戦いながら、『トップオブザワールド』を聴いて散歩する。

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