ニンジャスレイヤーTRPG-追加ソウル案『チョウチョ・ニンジャクラン』甲種・乙種ver1.00
これはなに?
テーブルトークロールプレイングゲーム『ニンジャスレイヤーTRPG』にてあなたのニンジャを『チョウチョ・ニンジャクラン』にすることができる/エネミーとしてチョウチョ・ニンジャクラン系列のニンジャを構築できる非公式のルールセットです。
このルールで作成されたニンジャをTRPGのセッションに持ち込む際はNMとよく相談してください。
チョウチョ・ニンジャクランとは?
トブ・ニンジャクランやモズ・ニンジャクラン等の飛行系ニンジャクランから派生したクランの一つで、カラテ粒子を凝縮させた超常の翅によるホバリング能力と体内より生成される医療的物質で戦場を縦横無尽に立ち回った開祖チョウチョ・ニンジャとそれに倣う形でジツを練り上げていったニンジャたちによるクラン……という設定のアンオフィシャル・クランです(2019年9月現在、同名のニンジャクランは作中に登場しておりません)。
その効果
ジツ値1時点で「★ホバリング・ジツ」を獲得します。
『ホバリング・ジツ』
手番開始時に【精神力】を1消費してジツ判定(ジツ値+ニューロンでダイスを振る。難易度NORMAL)を行い、成功すれば発動。
発動後、ジツ値分のターンの間このニンジャは『ホバリング状態』となり以下の効果を獲得する。ジツの持続処理はヘンゲヨーカイ・ジツに準ずる。
1.移動する際脚力ではなくジツ値を参照し、タテ・ヨコ・ナナメいずれにも移動できる(上限3マス)。
2.ジツ使用者は近接攻撃の回避難易度が-1されるが遠隔攻撃の回避難易度が+1される。
3.『カトン・ジツ』『グレーター・カトン・ジツ』『火炎ダメージ』『爆発』が命中した場合、最終ダメージに+1される(元のダメージが0のものは除く)。
4.このニンジャは『近接攻撃』、『カウンターカラテ』を行えず、『●連続側転』を含む全ての宣言系移動スキルを使用できない。
5.他の強化系のジツ(ex.ヤルキ・ジツ、ヘンゲヨーカイ・ジツなど)とは効果が重複しない。
手番開始時にジツを任意で解除できる(これに判定は伴わない)が、その場合【精神力】を1消費する。
ジツ値2以降は大別して「甲種」「乙種」の二種に区分され、どちらか片方を選択した時点でもう片方のスキルセットは選択できなくなります。
チョウチョ・ニンジャクラン甲種
:浮遊飛行、高い回避能力
チョウチョ・ニンジャクラン甲種のサマリー
【ジツ】値とそれによる補正
Lv1:「★ホバリング・ジツ」の獲得。
Lv2:回避ダイスを+1。専用リストから●を1個獲得。
Lv3:「★カラテ鱗粉爆撃」の獲得。
Lv4:回避ダイスをさらに+1、専用リストから●を1個獲得。
Lv5:「★ヘンゲヨーカイ・ジツLv1」を獲得。専用リストから●あるいは●●を1個獲得。
Lv6:回避ダイスをさらに+1、専用リストから●2個または●●を1個獲得。
Lv7:回避ダイスをさらに+1、アーチ級ルール★★★を1個獲得。専用リストから●●を1個獲得。
Lv8:回避ダイスをさらに+1、アーチ級ルール★★★を1個獲得。『乙種』スキル群の★を1個獲得。
Lv9:回避ダイスをさらに+1、アーチ級ルール★★★を2個獲得。『乙種』スキル群の★★を1個獲得。
専用スキルリスト:特別記載しないものは公式ルールブック並びにプラグインを参照されたし
『●スリケン乱射』
『●トリガーハッピー』
『●シャープシューター』
『●毒物無効』
『●カラテ鱗粉防御』:以下項目にて解説
『●●スリケン受け流し』
『●●銃弾の見切り』
『●●ホバリング・マスタリー』:以下項目にて解説
『●●自由飛行』:以下項目にて解説
『●●滑落奇襲』:以下項目にて解説
『カラテ鱗粉爆撃』
前提:『ホバリング・ジツ』使用中。【精神力】を1消費してカラテミサイルと全く同じ判定、処理を行う。ただしこれに『マルチターゲット』はつかず、これで複数の対象を攻撃する場合ジツ値4以下は『範囲射撃2×2』の、ジツ値5以上は『範囲射撃3×3』の範囲内のみを攻撃できる。
専用スキルリスト:●
ホバリング・ジツ中は基本的にカラテ行為を行えなくなるため、習得するスキル群も銃撃、スリケン投擲に関係したものが多い。ジツ値が4以上にならないレッサーソウル憑依者は『◉スリケン急所破壊』『◉ウィークポイント射撃』といった射撃重点スキル群を獲得しこれらをさらに伸ばしていくのもいいかもしれない。
また、本来カナシバリ・ジツ用スキルリストである『毒物防御』を獲得することができる。これは後述する「乙種」に枝分かれする前の名残であり……乙種の冷酷な支配から逃れるための予防策だ。
以下の解説において太字はスキル自体の説明、そうでない文章は読み飛ばしても問題のないフレーバーだ。
固有スキル
「●カラテ鱗粉防御」:前提『ホバリング・ジツ』発動中。遠距離攻撃の対象に選択された時点で回避ダイスをn+1個消費して発動できる。その攻撃が終わるまでの間だけ、合計n回分の「ダメージ軽減1」を獲得する。遠距離攻撃の回避に成功したか否かを問わず即座に『ホバリング・ジツ』を解除する。
これによるダメージ軽減は『カトン・ジツ』『グレーター・カトン・ジツ』『火炎ダメージ』『爆発』に対しては行えない(バイオ散弾などカトンを参照する範囲攻撃は軽減可能)。
身にまとうカラテ粒子翅を一時的にヴェール状に加工、銃撃を逸らしスリケンやカラテミサイルの手合いを分散させる。強力な防御手段ではあるもののカトンや爆発の類という弱点そのものは補えず、またほとんど無防備な状態で着地してしまう。
専用スキルリスト:●●
『カトン』『爆発』以外の遠距離攻撃に備えられるようになる。また『ホバリング・マスタリー』を取得すればホバリング・ジツの弱点をいくつか補える。
このスキルリストをピックできる頃から肉体全てをチョウチョやガの幼虫に近似した怪生物へと変換できるようになり、『ヘンゲヨーカイ・ジツLv1』を獲得する。『脚力無視』『使用中近接攻撃不可』のホバリング・ジツを補うスキル群とはあまり噛み合わない上にジツ自体も一切成長しない。基本的にはヘンゲ後脚力>ホバリング・ジツ補正である場合の緊急移動ぐらいの認識で使うのがベターか。
固有スキル
「●●ホバリング・マスタリー」:手番で移動した場合に限り『ホバリング・ジツ』中に『近接攻撃』を使用可能になり、『ホバリング・ジツ』の移動限界が5マスになる。『ホバリング・ジツ』使用中に発生する「遠距離攻撃の回避難易度+1」の撤廃。『ホバリング・ジツ』任意解除の際に精神力を消費しなくなる。
このスキルの所持者は極めて精度の高い滞空能力を有する。周囲の些細な障害物や重金属パーティクル、時には瞬間凝固させたカラテ翅すらも飛び石に敵対者を襲い、翅の自由度そのものも大いに向上する。「スリケンの的」、「実践的射撃訓練」と揶揄された日も遠い昔だ。
「●●自由飛行」:前提『ホバリング・ジツ』発動中。『ホバリング・ジツ』の「宣言系移動スキル使用不可」デメリットを無視して『飛行移動』が行えるようになる。
つまり移動限界の3マス×2の6マス(ホバリング・マスタリー習得時は10マス)を移動できるようになり、対応する装備やスキルがあれば『滑空攻撃』を行えるようになる。
そのカラテ翅はもはや浮遊・滞空に収まらず、飛行と呼んでも差し支えない機動力を発揮している。
「●●滑落奇襲」:前提『ホバリング・ジツ』発動中。移動フェイズ終了後に回避ダイスをn個(上限2個)使うことで自分を中心にn+1マス圏内の隣接できる対象を選択し、即座にその対象に隣接、『ホバリング・ジツ』を解除して近接攻撃を行う。攻撃対象はこれの回避難易度が+1される(上限はU-HARD)。『滑落奇襲』使用者は次の手番まで回避難易度+1。
その名の通り高高度から滑り落ちるように襲い掛かり、対応困難な一撃を繰り出す。チョウチョ・ニンジャクラン高位ニンジャは侮ってスリケンを構えた弱敵の懐に速やかに接近、これらを皆殺しにすることで武勇を示した。
チョウチョ・ニンジャクラン乙種
:治癒能力、多幸感投与、精神簒奪
チョウチョ・ニンジャクラン乙種のサマリー
【ジツ】値とそれによる補正
Lv1:「★ホバリング・ジツ」の獲得。
Lv2:近接攻撃ダイス-1、「★カンロ・ジツ」の獲得。特殊近接武器『*インジェクター*』の獲得。
Lv3:「★カラテ鱗粉爆撃」、「★キツケ・ジツ」の獲得。専用リストから●を1個獲得。
Lv4:近接攻撃ダイスをさらに-1、専用リストから●を1個獲得。
Lv5:近接攻撃ダイスをさらに-1、「★★カガマセ」の獲得。専用リストから●●を1個獲得。
Lv6:「★★グレーター・キツケ」の獲得。専用リストから●●を1個獲得。
Lv7:近接攻撃ダイスをさらに-1、アーチ級ルール★★★を1個獲得。『甲種』スキル群の●を1個獲得。
Lv8:アーチ級ルール★★★を1個獲得。『甲種』スキル群の●●を1個獲得。
Lv9:アーチ級ルール★★★を2個獲得。『甲種』スキル群の●●を1個獲得。
専用スキルリスト:特別記載しないものは公式ルールブック並びにプラグインを参照されたし
『●邪悪なサディスト』
『●毒物無効』
『●麻痺鱗粉』:以下項目にて解説
『●甘い誘惑』:以下項目にて解説
『●タツジン(インジェクション)』:以下項目にて解説
『●●翻弄』
『●●カガマセ・マスタリー』:以下項目にて解説
『●●カラテ鱗粉防御』:『甲種』と同様
『●●滑落奇襲』:『甲種』と同様
『カンロ・ジツ』
その他行動として隣接する味方1人を指定し【精神力】を4-n消費しジツ判定、難易度はNORMAL。成功した場合対象の【体力】を1回復させる。nはジツ値に等しい(上限3)。これによる回復後、回復対象者はd6を行い1の出目が出た場合のみ【精神力】に1のダメージ(下限0)。
これは種別『戦闘兵器』に対しては行えない。
『*インジェクター*』:戦闘スタイル「注射」
特殊近接武器、ニンジャのイクサに耐え得る超自然的注射器あるいは中空メスといった殺人医療機器。これによる攻撃の前に「注射」を宣言することで、命中した場合にダメージを発生させる代わりに【チョウチョ・ニンジャクラン乙種固有ジツ】をただちに攻撃対象に行使してもよい。『カガマセ』、『グレーター・キツケ』以外に判定は伴わないが、必要な【精神力】は消費される。
【チョウチョ・ニンジャクラン乙種固有ジツ】:『カンロ・ジツ』、『キツケ・ジツ』、『カガマセ』、『グレーター・キツケ』
各ジツの「種別『戦闘兵器』に対しては行えない」は適用される。
『キツケ・ジツ』
その他行動として隣接する味方を1人指定し【精神力】を1消費しジツ判定、難易度はNORMAL。成功した場合対象の【精神力】を1消費(下限0)し、ターン終了時まで『狂戦士化』状態にする。
対象が『カナシバリ・ジツ』などの効果で自発的に行動が行えない場合、即座にそれらの行動不能を解除する。
これは種別『戦闘兵器』に対しては行えない。
専用スキルリスト:●
甲種と違いホバリング状況を活かしたスキル群は獲得しない。それどころか近接攻撃ダイスが減っていくにもかかわらず特殊近接武器を抱えることとなってしまう。レッサーソウル等でジツ値が4以上にならない場合、インジェクターによる精神力ダメージは封印し『カンロ・ジツ』の回復支援と『麻痺鱗粉』が伴った『鱗粉爆撃』による妨害に徹するのも手だ。
固有スキル
「●麻痺鱗粉」:『カラテ鱗粉爆撃』が【体力】へのダメージから【精神力】へのダメージに置換される。ただし、1回の『カラテ鱗粉爆撃』で射撃できる上限が本来の値から半減される(端数切り上げ)。
神経毒を伴う鱗粉の散布。使いこなすにはそれなりのジツに対する熟練が求められる。
「●甘い誘惑」:【体力】が最大値より3以上減っている対象へ近接攻撃の代わりに【ニューロン】個数分ダイスを振り判定を行える(ソウルの近接攻撃ダイス-補正が乗り、カウンターカラテの対象になる)。【ニューロン】が7未満の場合難易度はU-HARD。7以上ならHARD。
回避難易度はHARDであり、これに失敗した対象は『カガマセ』抵抗判定に使えるダイスが「6の出目のみ」になり、『*インジェクター*』を使わずに『カンロ・ジツ』『キツケ・ジツ』『グレーター・キツケ』の対象とすることができる。
【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】のいずれかが使用者の【ニューロン】より高い場合、これの回避難易度がNORMALになる。
乙種チョウチョ・ニンジャクランの回復作用、高揚作用をもたらすジツの全ては心身掌握による傀儡化へと繋がっている。欺瞞なのだ。
「●タツジン(インジェクション)」:前提【ワザマエ】7以上、他の近接系タツジンスキルと同時所持不可。特殊近接武器『*インジェクター*』で近接攻撃を行う際、戦闘スタイル「マシンめいた精密攻撃」を選択できるようになり、「精密攻撃」中のみ自身の持つ素の『連射』(他スキル、装備による加減算を含まない)を『連続攻撃』のように適用できる。また、「精密攻撃」中に1回分の攻撃で6の出目が2つ以上出た場合、「サツバツ!」効果出目2が発生する(固定、他のサツバツ!出目操作効果全てを無視)。
本来イクサに用いるものではない医療機器の扱いに精通している。敵対者の判断力、思考力を奪う術に長け、最終的に屈服させるか、あるいは殺すのだ。
専用スキルリスト:●●
このスキル群を取得できる頃からカンロ・ジツの神髄であるカガマセ、そして強化キツケ・ジツを獲得する。もはや医療行為であるという建前すら怪しい邪悪な生成薬物精神攻撃であるこれらのジツを『翻弄』などで確実に叩きこむ。
『カガマセ』
近接攻撃の代わりに隣接する対象を選択し【精神力】を2消費しジツ判定、難易度はU-HARD。成功した場合、この時出た6の出目の数だけ対象者の【体力】を回復し、【精神力】にダメージを与える。
対象は【ニューロン】値分ダイスを振り、5以上の出目の数だけこれによる【精神力】ダメージを減衰させることができる。『毒物無効』スキル所持者は加えて【精神力】ダメージが-2。
これは種別『戦闘兵器』に対しては行えない。
『グレーター・キツケ』
その他行動として隣接する味方あるいは自身を選択し【精神力】を1消費しジツ判定、難易度はHARD。成功した場合対象の【精神力】を1消費(下限0)し、戦闘終了時まで【ニューロン】に-1の補正をかけ『狂戦士化』状態にする(1人につき1回まで)。『毒物無効』スキル所持者はこれら効果全てを無効。
対象が『カナシバリ・ジツ』などの効果で自発的に行動が行えない場合、即座にそれらの行動不能を解除する。
これは種別『戦闘兵器』に対しては行えない。
固有スキル
「●●カガマセ・マスタリー」:前提【ニューロン】7以上。『カガマセ』発動時、1個だけ5の出目を成功判定に含むことができる。『カンロ・ジツ』発動時、【精神力】ダメージ発生の基準をd6ではなくジツ行使者の任意にすることができる。
【チョウチョ・ニンジャクラン乙種固有ジツ】によって対象の【精神力】が-1以下(NPCは0以下)になった場合、それの【ニューロン+カラテ】値が自分の【ニューロン+ジツ】値を下回る場合に限り、ロストさせる代わりに戦闘終了まで操作可能なNPCにすることができる。その場合対象は【ニューロン】1、【体力】2、【精神力】1になり、『●連続攻撃』『●連射』『●連続側転』以外の全ての宣言系スキル、ジツの発動が不可能になる。
カガマセ、そして乙種ジツの本性。すなわち対象の薬物中毒めいた多幸感、浮遊感による無気力化、無思考化した瞬間の精神掌握。
終わりに
ご一読ありがとうございました。シジミチョウの幼虫のミツを吸ったアリはドーパミンが抑制された結果それの下僕同然になってしまうみたいです。こわいですね。
『チョウチョ・ニンジャクラン甲種・乙種』のデータは今後修正される可能性があり、その場合は以下の更新履歴の欄に追記いたします(2019/9/11現在ver1.00)。【乙種】スキル群は特に難解なので適宜調整していければと思います。
更新履歴
9/10 ver0.01
甲種のみを仮公開。
9/11 ver1.00
乙種公開、甲種サマリー微調整(取得スキル群とその効果には変化なし)