30 Day Song Challenge Day 23
Day 23 A song I think everybody should listen to(みんなも聴いたほうがいいと思う曲)
〇Misfit/High Dive Heart
この時代、音楽のテイストが多様化して、ジャンルはどんどん細かく深く分かれていくようになり、どんなに仲のいい友達の好きなアーティストでも自分はよく知らない、なんてことが当たり前ですよね。それはそれでいいと思うんです。そういう時代だからこそこういうタグも成立するわけですし、この時代にはこの時代の楽しみ方がある。みんなで一斉に同じ曲を聴いていなくてもいいし、みんなに合わせて流行りの曲を聴く必要なんてないし(そもそも「流行りの曲」という概念が成立しなくなりつつある。最近だとやっぱりヒゲダンとか米津玄師とかはその辺のラインに入ってきそうだが、かといってじゃあすべての人に通用するかというとそんなことはないし、そもそも音楽のほかにも娯楽はたくさんある。ポップスならみんな知っているだろうという認識も古い)、集まったときに共通で口ずさめる歌がなくてもいい。揃えなくていいというのは、揃えろと言われるよりずっと楽なだけでなく、リベラルであり、時代に順応した考え方です。それぞれの個性を尊重したい。自分が知らない曲だからといって、むやみやたらに他人の聴いているものをけなしたり、あるいは自分の聴いているものを押し付けたりしたくない。この辺のことに対して、今の人たちはきっと昔の人たちよりも敏感なのではないでしょうか。
だから、「みんなも聴いたほうがいいよ!」と直接面と向かっては言いづらいのですが、こういうタグなら普段は言えないことも、自分の好きな曲を紹介するという体で気軽に言えるようになるからいいですね。そもそも、「これを聴け」と言われるよりも、「俺はこれが好きなんだよね」とさりげなく紹介されるほうが、ずっとその音楽に興味が持てるのではないでしょうか。今日までの間、ずっとそんな気持ちでこのタグを綴ってきたのですが、今日は特に皆様に紹介したい曲を持ってきました。
FacebookでCorey Maisonというトランスジェンダーの女の子がこの曲とコラボしている動画が拡散されて話題になったことがあったと思うんですけど(たぶん4年前くらい)、その時に知りました。自分のことをmisfitだと思う人にはもちろん、そうでない人にも聴いてほしいなと思います。misfitって何? 初めて聞いた、という人にも。”I know people say that you are misfit,but that’s the thing I like about you”というこの言葉がすべてだと思う。あなた
を構成する要素の中で、一番奇抜なものこそあなたを作る根幹。周りに馴染まない、どんなに溶け込まそうとしてもうまくいかない、目立ってしまう、隠しきれない、何か。
誰かを好きになるとき、どう考えても人と違うもののほうに心を惹かれるし、同じじゃ満足できないくせに、いざ自分が好かれようとする時には無意識にfit inしようとしている不思議。もっと自分自身でいたいと思う朝に、よくこの曲を聴いています。
本当に限界になったときには、”Everybody’s secretly whishin’ that they could be like you”って唱えるようにしてる。魔法の言葉。本当はそんなことないかもしれないって思ってしまうもう一人の自分がいるけど、でもここは思いきって思い込んでいく。別に誰にも迷惑かけてないでしょ、自分のことが好きで何が悪い、という気持ちで。
Coreyの主張はわたしの人生に少なからず影響を与えていると思いますね。あの動画を見た時、14歳なのに頼もしいと思ったし、misfitにはいろんなバリエーションがあるんだなと思いつつも、misfitは自分だけじゃないと思えたというか。動画の最後のほうの”To all the kids out there...”から始まるメッセージはまじで自分宛だと思って泣いた。たとえそうは信じられない時でも、状況はいつか必ずよくなるのだと、Coreyが身体を張って教えてくれました。
特に日本はひどいと思いますが、世界中どこでも、自分と違うものを見かけると突然攻撃的になる人っているみたいです。普段は優しくていい人だからわからなくて仲良くしてるんですけど、そういう時に急に野性的になってしまう人。それが本性なのかはわからないです。人間の人格っていろんな側面があるし、一部を切り取ってそれを「本質」とするのは適切じゃないと思う。でも少なくともそういう面がある人がいる。怖いので、普段は距離を置くようにしています。下手に関わると生命の危険を感じる時さえあるので。廊下ですれ違っただけで動悸がするとか呼吸が浅くなるとかザラなので。でも本当はそんな人たちにこそこの曲を聴いてほしいなって思います。普段はそんな彼ら/彼女らに話しかけられないけど、好きな音楽を聞かれたら適当にaikoだよとか答えてしまうけど、でも本当にわたしの好きな音楽を、もしよかったら聴いてみてね。