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問題と解答

このツイート、何年も前から見たような記憶がある話なので、見たことがある方も多いと思います。

この話を「先生は天動説論者なの!?」で済ませてしまうと、本質から離れてしまうような気がするので、掘り下げて考えてみました。

まず、答案の解答ですが「地球が回る(自転する)から」は、10点満点で言うと6点ぐらいでしょうか。
一見、正解のように思えますが、説明が足りていません。
赤字で追記?されているように「地球が回ることにより太陽の位置が変わる」(たぶん、そう書きたかったんだろうと推測)から「影の向きが変わる」のです。

つまり、「地球が回る(自転する)」のは「太陽(光源)の位置が変わる理由」であって、「影の向きが変わる理由」ではないのです。

その意味では問題に答えていないので、バツをもらっても仕方がないのかもしれません。

もちろん、それらを包含して「地球が回るから」と答えていると思います。
おそらく小学4年生と思われる子が、天文に関する興味があり学校の授業で教わったこと以上の知識を持って解答しているのは素晴らしいことだと思います。

ですが、「問題」と「解答」の関係でしかないテストにおいては、問いに答えてないのでマルはもらえないことは仕方がないと思います。
(それを汲んでマルをつけるというのは人の発達段階に合わせて教えている学校という場では難しいかと思います。そもそも問題に対して答えていないのですから)

それよりも自ら興味を持って得た知識に対して「学習したことを使って書きましょう」という指摘は了見が狭いと言われても仕方がないことだと思います。

似たような話で、習っていない漢字を使ってしまったがためにテストでバツをもらうという話もネット上ではよく聞く話です(うちの子が通う学校では聞きませんが。そもそも息子の名前に使っている漢字は小学校では習いません)

学校で教えたことのみを使うというのは、学習意欲に対する否定であると私は考えます。興味があればその先を調べて学ぶのは意欲であり、奨励こそすれど抑えることではないですし、学んだ知識を披露したいのは止められるものではないでしょう。

義務教育を終えれば自ら学ぶことを否応なく求められます。
そして社会に出ると決して分かりやすいものではない問題に対して、問題の本質を見抜き、問題について調べ、引き出すための逆質問や会話をしつつ、最適な答えを返す技術も求められます。
その意味では問題に対する最適な答えと、問題の本質を見抜く(引き出す)両方の力が必要になり、それを学ぶ必要があります。

相手を非難するだけで事を済ませるのは簡単ですが、同時に自分の側も改める点はないのか、と考えるのも良いかもしれません。

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さんたさん@北の大地の天文指導員
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