![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/168804911/rectangle_large_type_2_d58df884da430e1d3eb098ba20ce9b8b.jpeg?width=1200)
5つのタイムゾーンにまたがるチームの管理
グローバルチームの運営には、異なるタイムゾーンや文化の違いに対応しながら協力する工夫が求められる。Steelcaseのチームでは、実験と経験を重ね、以下の五つの方法を採用している。
1. 負担を分担する
時差の影響は避けられないが、特定の地域に負担が偏らないように、会議時間をローテーションすることで、公平性を確保している。これにより、各メンバーが夜遅くや早朝の会議に偏ることなく参加できる仕組みになっている。
2. 定期的な会議を設定する
偶然の出会いが難しい遠隔チームでは、意図的な接点が必要だ。Steelcaseでは毎週の定例会議を設け、技術的な問題を考慮した時間設定を行い、仕事の進捗共有や雑談の時間も確保している。また、「ソーシャルアワー」として、各自の時間帯に合わせた飲食を持ち寄り、カジュアルな交流の場も設けている。
3. 多様なコラボレーションツールを活用する
完璧なツールは存在しないため、SteelcaseではGoogle Drive、DropBox、Murallyなど複数のツールを使い分けている。特にMurallyの導入により、視覚的なアイデア共有が大幅に向上した。ビデオ会議の安定性の問題もあり、最適なツールを模索し続けている。
4. 遠隔参加者への配慮を強化する
「プレゼンスの不均衡」に対応するため、会議では遠隔参加者の発言機会を意識的に確保する。画面越しのメンバーにもアイコンタクトをし、会話を一時中断して意見を求めることで、全員が公平に発言できる環境を作っている。
5. 定期的に対面で集まる
年に2回のワークショップを開催し、共同作業、学習、非公式な交流を通じてチームの結束を強めている。例えば、パリでの会議では、次年度の目標設定や戦略策定を行い、演劇を用いたビジョン形成のワークショップを実施した。対面での交流は、年間のチームパフォーマンス向上に不可欠である。
これらの取り組みは、チームメンバー同士の共感を高め、信頼関係を築き、協力体制を強化することで、ビジネスの推進力を生み出している。