【#音源あり】 Time in Transition 〜時間に囚われずに生きる時間感覚の探究〜 (Public Program)
こんにちは!
Transit Libraryです。初めてのパブリックプログラムが実施されました。
▼プログラム名
Time in Transition 〜時間に囚われずに生きる時間感覚の探究〜
▼開催場所
オンライン(Transit Library Public Floor)
▼内容
ファストな流れの早い中で生きていくのは、時に疲弊する感覚を覚えることがあります。一方で、ゆっくりと何もしない時間を大切にすることばかりでも、お金が稼げません。ファストとスローの間で、私たちはどのようにその両者のバランスを取り、こころの幸福感を感じていくことができるのかをイベントという形で探究しました。
▼話題提供者
種村文孝さん(京都大学医学研究科医学教育・国際化推進センター所属)
----プロフィール----
豊かで、おもしろくて、命が喜ぶ人生を創るために、生涯教育や生涯学習を軸にしながら、様々な実践をしています。現在の主な所属は、京都大学医学研究科医学教育・国際化推進センターで、医学教育や専門職養成に関わっています。豊かさとは何かをライフテーマにしながら、人生を通した学び、社会の中での学びを探究して、場づくりやコンサルティングを行っています。2児(3歳の女の子、9ヶ月の男の子)の父でもあります。趣味は、読書、ドライブ、温泉めぐり、旅。
▼案内人
詩人・リサーチャー 三浦祥敬(@shokei612)
1991年佐賀のお寺生まれ。京都大学総合人間学部卒。
コ・クリエーション(共創)による新規事業開発の伴走を得意とするデザインコンサルティングファームに1年半在籍後、独立。「文化継承における抑圧からの解放と人間性の回復」に関心があり、「よりよく生きる思想・技術」として仏教思想をベースにしたライフ・メンタリングやワークショップの実施を行う。僧侶・松本紹圭氏との共著に『トランジション 何があっても生きていける方法』(春秋社、2019)。最近は、京都で詩作の日々を送っている。2020年5月、文化と共に過ごす時間を貸し出す文化プロジェクト「Transit Library」の設計を開始。
Note:三浦祥敬 Note ページ
共著:『トランジション 何があっても生きていける方法』
音源はこちらです。(前半・後半に分かれています。)
前半:種村文孝さんの時間にまつわる講演部分
後半:種村文孝さんと @shokei612 の対話部分
▼音源
Sportify
https://open.spotify.com/episode/1on42xwXX9kPD7XPbOK8LB
Anchor
https://anchor.fm/transit-library/episodes/620-Time-in-Transition-efnh43
以下に種村さんが話されたことのメモを共有します。
▼前半
0:00(三浦のイベント導入)
今回の場作りで意識していること
・時間の捉え方は人それぞれ
・身体感覚を大事にする
・ワークショップの話が転がっていく方に身を委ねる
14:30(種村さんの話)
生まれの話と自己紹介
・生まれは故郷としていいところ
・大学は筑波に。自然があるところに行きたかった
・大学卒業後は東京で就職
・院進学に合わせ、京都に
二冊の本との出会い
・『豊かさとは何か』・経済的豊かさだけではない豊かさとは?
・『モモ』
・ゆっくり急ぐことを体現している登場人物
ギリシャの2つの時間の捉え方
・クロノスとカイノス
クロノス
・過去から未来へ一定速度で流れていく物理的時間
・時計で観測できる量的な時間
カイノス
・速度が変わったり、逆流したりする
・主観的 / 質的な時間
・今回のイベントで話すのはこちら
・『Time Shifting』の中で投げかけられている
「時間の流れを自在にできるか」という問い
・速くすることも遅くすることも能力では?
発達の観点から見た時間
・子供の時間は「未分節の時間」
・今ここを生きている
・大きなってくるとファストな時間感覚が求められる
・作業と仕事は違う
ファストな時間感覚
・週4時間だけ働く
・仕事が早い人は着手が早い
・生産性が上がるのは仕事着手すぐと締め切り前
・締め切りを意図的に設定していく
・仕事はやればやるほど増えていく
・この時間だけだと疲弊する
スローな時間感覚
・自然の時間 / ありのままの時間
・沖縄の音楽を聴きながら、泡盛だけでゆったり
・星野道夫さんのアラスカ時間『長い旅の途上』
・忙しさだけが全てじゃなく、地球の違う時間を想う
・マインドフルネスの学びの流行り
・ランボーの詩
・瑞々しい感性の大事さ
・インディアンの意思決定 7世代先を想う
・島根の海士町の話「50年先を見て決定する」
・長期的な時間感覚を持った人たちの減少
・京北の北山杉の話「今日植えた木を切るのは孫になる」
・世代を超える時間感覚
・生物の時間感覚
・夜の教育学「夜がなくなった」
・昔の村で起こっていた話がなくなっているのでは
・國分功一郎さ『暇と退屈の倫理学』
・ついつい忙しくしちゃう私たち
・何していいかわからない時に世の中の消費物に飛びついてしまう
・遅刻の誕生/ 明治になって「遅刻」の概念が登場
・日本人は明治前はルーズだったのでは?
ファストとスローを超えて含む時間
・どちらかではなく、両方含み合うような
・チクセントミハイのフロー
・RADWINPSのライブ動画おすすめ
・時間を見る時には空間も一緒に見る
・速くてもいられる、遅くともいられる
・Happier という概念。アメリカの研究。
・今やっていることが楽しく、将来にもつながる感覚
・今を構成する時間にはいっぱい在る
・未来から今を / 過去から今を / 今を
・Beの時間とDoの時間
・自分の存在に触れられているか
・自分の存在に触れつつ、夢中にやっていく
・勉強家の兼松さん
・旅人のBe、教育するDo
・ボードリヤールが資本主義の中で労働が消費されると指摘
・忙しくすることに満足しがち / 仕事に逃げてないか
後半のトピック
・創造/生み出すこと/労働への依存・資本主義/社会の流れと時間の捉え方/今ここの「今」にどこまで含まれるか
▼後半
・未分節の時間と分節の時間 / 無意味と意味
・最後は自分を忘れる方にいくのではないか
・未分節の時間だけをメインにするのは難しいのでは
・悟りの方にいくと生産ができなくなる?
・悟りと無生産であること
・「在ること」を職にしている住職
・大学院の時に何も生み出していない自分に愕然とした
・ただ在ることを受け取ることは大変だった
・ファストに対するスローな時間を生活に組み込む
・スローな時間で整っていくこと
・歩くというスローな行為 / 周りの景色を見ること
・道草食って歩くばかりの子供と歩くことの豊かさ
・高速道路を走っているようなファスト
・自分のペースではないものに沿わせること
・子育てに時間を割いてきた。優先順位を変えてきた
・「自由にさせてほしい」という気持ちの葛藤
・やっているうちに他の人に時間を使うことが喜びに
・自分の時間を守ることを手放したら楽に
・生き急がなくてもいいなぁという感じに
・以前:何を成し遂げたかで見られると思ってきた。Doの価値
・今:どれだけ深く家族と向き合えているか
・「共に生きる」を探究している人が増えている印象
・アイデンティティの拡張。自分だけでなく。
・時間を共有する喜びという価値観
・子育てをちゃんとやろうと思ったきっかけ
・親が子供と過ごす時間
(1)3歳まで (2)中学までで3分の1
(3)それ以降
・緊急事態宣言下、岡崎公園で子供達がたくさんいた
・海外ではそういう平日昼間に親子でいるのを見ることはある
・活動の最小単位を見つめ直すコロナの時期
・足りない / 焦り/外に求めること
・家で過ごせること/身体という拠点と心地よさ
・内部から満ち足りていくこと
・焦り / 不安 / 恐れ は今の時代のキーワードでは
・反応する人がとても多いのではないか
・プラユキ・ナラテボーさんの「反応から対応へ」
・時間とお金は切っても切り離せない
・エンデ『モモ』で書きたかったお金の話
・現金をポイントにすると利息がつかない
・経済と時間とお金
・工業化と経済活動 / 自然の感覚からかけ離れる
・情報もお金も腐らない。これは本当に良いのか?
・自然はうつろい、腐る
・経済と消費 / 消費は依存しがち
▼参考文献
▼関連記事
◯ 事前の告知
◯ 参加者の声
Transit Library では、一般参加OKのパブリックプログラムを不定期に開催します。
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