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フォント×デザインの今と未来 ーモリサワ マーケティング統括部長とのデザイン鼎談ー

現在、約100名のデザイナーが所属しているトランスコスモスDI事業本部 コミュニケーションデザイン部。今回、特別に株式会社モリサワのマーケティング統括部長 栗山氏をお招きして、弊社デザイナーと栗山氏による『デザイン鼎談』を実施しました。

実は、栗山氏は元トランスコスモス社員。単なるフォント提供企業ではなく、“同じ釜の飯を食べた仲間”として、深く、にぎやかなトークが繰り広げられました。

若手デザイナーの成長につながるクリエイティブのヒントも!デザイナーはもちろん、クリエイティブに関わるすべての方、必読です。

■参加メンバー

株式会社モリサワ マーケティング統括部 部長 栗山氏(中央)
コミュニケーションデザイン部 笹川(左)・河邉(右)

※ 司会・進行(インタビュアー):コミュニケーションデザイン部 加納


第一章:謎のフォントメーカー、モリサワに迫る!


◇ 株式会社モリサワってどんな会社?


ーーモリサワさんはフォントメーカーとして認識はしているが、実際にどんな会社かはよく知りません。栗山さんはどういった経緯でモリサワに入社されたんですか?

栗山:
フォントって身近なインフラだけど、どんな風に売っているのか、僕自身もよくわからなかったんですよね。でも、わからないからこそ、これまでのキャリアを活かしつつも伸びしろがあるな、と。むずかしそうな商材、だけど馴染みはすごくあったので、それで入社を決めました。


ーー会社の雰囲気はどうですか?

社員数は約350名で、いわゆる中堅企業に属しています。モリサワは元々、世界初の「写真で字を組む機械」(邦文写真植字機)を実用化した機械メーカーだったんですが、その機械にはネガ状の文字を配置したガラス板、いわゆる文字盤が必要になる。そのため、文字を作りはじめたんです。

今はフォントメーカーとして、自社で作るだけでなく、世界の優れたフォントを集めて提供する商社のような役割も担っています。また、創業に由来して印刷機器の販売、自治体の広報誌などを多言語で配信するような仕組みを作っていたりなど、色々なことをやっています。

笹川:
元々、文字を作っていたのではなく、「必要になったから、文字を作りはじめた」っていうエピソードは意外です。

河邉:
僕らが使っているものだけがほとんどかと思ったんですが、他にも色々やられていて、でも全部がつながっているのが面白いですね!


ーーモリサワさんは、Webサイト上で新しい取り組みやnoteを活用した外向けの発信も積極的にされていますよね。

栗山:
今まで印刷出版業界を中心にお客様が多くいらっしゃって、フォントは設備として欠かせません。ただ、フォントは設備を超えて、デザインとして重要なファクターだと思っていて。

マーケティングの一環として、モリサワでもnoteを活用中

ラストワンマイルでも人の心に届く言葉って、すごく重要な部分なので、フォントがそういう風になっていく過程においては、モリサワからきちんと提案をしていかないと……。だからこそ、マーケティングは重要な要素と感じています。


第二章:トランスコスモスとモリサワの歩み


◇ DTPからデジタルへ。フォントはどう変わった?


ーートランスコスモスもモリサワさんも、共にインターネット黎明期を支えてきた共通点があり、親しみを感じています。DTPからデジタルへシフトする中で、フォントメーカーとしては、どういった動きがあったのでしょうか?
写植機を捨てて、次のビジネスをするってかなり勇気がいりますよね。

栗山:
DTPの到来が大きなターニングポイントになっています。実はモリサワは、写植機の時代から海外でも販売をしたり、海外メーカーとの協業というのも行っていました。そこで、当時はまだベンチャー企業だったアメリカのAdobeという企業が、新しい技術を開発したと聞いたんです。Adobeとしては日本語のPostScriptフォントを開発するために、日本のフォントメーカーとの提携が欠かせなかったのでしょうね。

河邉:
けっこう前なんですね。

栗山:
そうなんです。まだDTPという言葉すらなかった時代ですね。今の社長が若い頃に渡米して、DTPを学ぶためにAdobeで何カ月か滞在され、そこからモリサワは写植機からデジタルフォントに舵を切っていくことになります。

当時はPC自体が高かったですが、Mac、Power Macと、ハードの流れとともに色んな方が使いやすくなりましたよね。Adobeをきっかけに、我々モリサワも、そういったデジタルの波に乗ることができたと思います。


ーーDTPが出てきて、Macで印刷物が作れるようになったのは、当時かなり衝撃的でしたよね。DTPの影響は我々デザイナーにとっても大きいと思うんですが、そもそもデザイナーの2人がデザインやフォントに興味をもったきっかけは?

笹川:
フォントやDTP、Adobeに触れたのは大学生の頃が初めてですね。その頃、すでにきれいなフォントが当たり前にPCに入っていて。僕も、栗山さんが仰るように「フォントはインフラ」だと思っていて、だからこそ面白さを感じています。
塵も積もれば山となるという言葉がありますが、使うフォントで印象が変わってくる、というところに面白みを感じていました。

笹川)街を歩いていても、ついフォントに目がいってしまうほどのフォントマニア

河邉:
僕は以前、医療機器などの操作マニュアルやカタログなど紙媒体をメインに制作する会社で、最初はDTPオペレーターとして文字組をしていました。当時、新ゴをメインで使っていたんですが、キャプションには中ゴシックBBBを使っていて、それがスタンダードになっていたんです。当時、理由はあまりよくわかっていなかったけど、今思うと中ゴシックBBBには小さくても読みやすい特性があったからなのかな、と。

何年かするとUD書体がでてきたり、デジタルプロダクトでの利活用を目的に開発された「あおとゴシック」のような書体がでてきたり。モリサワさんは、時代やトレンドで求められているインフラを用意してくださっている、という印象がありますね。

河邉)制作だけでなく、監修やプランニングの傍らデザイナー組織のチームマネジメントも担当

笹川:
僕がモリサワさんのフォントを明確に意識したのは、学生の頃。デザイナーの原研哉さんを好きになり、原さんがアートディレクションを担当されている無印良品のデザインでよく使われるフォントがあるんですけど、それがモリサワさんのゴシックMB101、見出ゴMB31、中ゴシックBBB、太ゴB101とか。そういうフォントを使うと、無印良品のデザインっぽくなると感じられるんですよね。そういうところから「このフォントってこういう名前なんだ」って、色々なフォントやモリサワさんを意識しはじめました。

栗山:
検索ワードでも「〇〇 似ているフォント」っていうのは、よくありますね。

◇ フォントはどのように作られる?


ーーモリサワさんではフォントをどのように作られているんでしょうか?

笹川:
僕自身、フォントがすごく好きなので、どうやってフォントが生まれるのか気になります。

栗山:
昔は全部手書きで、展開もすべて手書きでしていました。現在は専用のアプリケーションを使っていますが、書体によっては手書きから作るものもあれば、研修の一環で手書きのデッサンも実施しています。だから、モリサワのデザイナーは字のきれいな方も多く、なかには書道をやっている方もいます。

河邉:
日本語フォントは膨大な数だから、想像もつかない。

栗山:
日本語だと少なくても3,800字、多いものだと23,000字ぐらいは必要になってきますね。だから、フルセットで作ろうとすると、短くても3~4年ぐらいかかるんです。

河邉:
えぇ~!!

栗山:
流れとしては、大きく2つあります。モリサワで自主企画するものと、各企業さんからご依頼をいただいて制作するもの。
どちらも基本的には、リサーチ→企画→デザイン設計→文字拡張→検査→製品化という流れで、携わる人としてはタイプディレクター/タイプデザイナー/タイプエンジニアという主に3つの役割で分担して進めます。自主企画の場合は、市場の動向・デバイスの変化で求められるもの、弊社ラインナップの幅を広げるものを作ることが多いです。企業さんからご依頼いただいた場合は、要件に応じてケースバイケースで、すべての文字をゼロからデザインすることもありますが、すでにあるフォントをベースにカスタマイズすることが多いですね。

【動画でチェック!】 モリサワフォントができるまで


ーーフォント制作はハードルが高い印象がありましたが、意外とニーズに沿って作っていただけるんですね。

栗山:
自主企画の書体は毎年出しています。ただ、フォントは使う側の文脈に合って初めて価値がでるものなので、たとえばモリサワが「ロマンティックな西洋の絵本のようなフォント」と定義しても、実際に使われているのが、うなぎの広告で「丑の日」って書いてあったり……(笑)。「意外だけど、結構合うかもね」ってなることも多くて、うちとしても学びがありますね。

フォントがどんな文脈で使われるのか、マーケター視点で語る栗山氏

商品やサービスを提供する企業さんのコンセプトと、デザイナーさんの表現力、受け取る生活者の感じ方が合致した時に初めてそのフォントの真の価値が出て、よりデザインを強固にする流れになるのかな、と。


第三章:デザイナーとフォントとの関わり


◇ デザイナーのフォント選び


ーーデザイナーの2人は、普段どんな基準でフォントを選んでいますか?

笹川:
たとえば各国の歴史背景とか、色々なブランドだったり、あとは街の風景、古い印刷物とか。そういう中で使われているものを記憶していて、自分の中にアーカイブして……。デザインする時に、以前に見たフォントを思い出して「これに近いやつを使おう」とか。過去の事例をかなり参考にして選んでますね。インストーラーのリストやおすすめから選ぶのではなく、そういった自分の中のアーカイブやリサーチをもとに選んでいる感じです。

「歴史の中で使われてきたフォントは貴重なアーカイブ」と語る笹川


ーーアプリケーションソフトにあらかじめセットされたフォントから探すのではなく、もっとクリエイティブな、「対象の背景を探りながら選定する」といった感じ?

笹川:
そこが最初のベースとしてありますね。そこから自分の好みだったり、定番すぎるな…とか、幅を持たせるためにバリエーションを出そう、硬く見えすぎるからチューニングしていこう、っていう流れ。

河邉:
僕もほとんど一緒ですね。まず、企業は何をしたいのか。エンドユーザーは何を求めているのか。そして、双方向のコミュニケーションを円滑にするためには、どういう表現やアプローチがいいんだろうっていうところを、色んな視点や角度から考えますね。

その上で、企業やサービスが持ちあわせている印象を擬人化したりすることで、親しみやすいとか、カジュアルとか、スマートとか、個性を表すような色々なキーワードが出てくると思うんですけど、そこを抽出してからフォントを選びはじめます。XDやIllustrator上で何十種類かを見比べて、マッチしないものを排除していく形で絞っていく、引き算みたいな方法をとっています。
最終的には自分の主観は入ってくるかなとは思うんですけど、極力そこはないように選ぼうと思ったら、このやり方に行きつきました。

「完成形からの逆算という部分では、デザインとフォント開発は似てますね」と語る河邉

栗山:
フォントは最終的に文章になるもの。モリサワとしてもフォント単体ではなく「文章を組んで自然に見えるか」、あとはIllustratorやInDesignなどのツール、アプリケーション上で「意図通りに反映できるか」もリリースの必須条件になります。
だからこそ、フォント制作には期間を要するんです。「組んだらガタガタだな」ってなったら、デザイナーの方の表現を阻害するものになるので、そこはできるだけ排除していこうというスタンスで開発をしていますね。


ーー主観を抑えて、完成形からの逆算という意味ではデザインと同じですね。

栗山:
紙に印刷したものとデジタルデバイスでは、読みやすい文字っていうのは違ってくる。大きさによっても違ってくるし、時代の変遷に応じてPCだけでなくモバイルでもきれいに見えるかとか、そういうところを意識して開発を行っています。

◇ トランスコスモスでMorisawa Fontsを導入


ーー近年トランスコスモスでも、Morisawa Fontsを導入しましたが、仕組みが変わって使い勝手やデザインの創造性など変わったことはありますか?

笹川:
使いやすさがとても向上したと感じます!この点は、かなり大きいですね!Morisawa Fontsを導入してから、気軽に試してみようかなって非常にフォントに触れやすくなったと思います。

「こういうフォントがあったんだ!」って確認もしやすい。以前はサイトに行って・見て・立ち上げて……で、どれだったっけ??みたいなことがあったんですけど、確認とインストールが一度にできるのがいいですね。

栗山:
ずっと使っていただいているお客様から、「使いやすいものになった」と仰っていただけて、ありがたいです。まだまだ改善が行き届いていない部分もあるので、今後さらに使っていただきやすいサービスにしていきます。


ーー昔はCD-ROMでのインストールが必要でしたから、それを思うとすごいことですよね

栗山:
「フォントをインストールしてからPCを再起動しなくてよくなった。地味にそこが一番うれしい」というお声もいただきます(笑)。なるべく簡単にスピーディーに使っていただけるように、フォント同期のタイミングや方法も随時アップデートしています。

笹川:
サブスクになって、価格面もあまり気にならなくなりました。

栗山:
Morisawa Fontsは、2,000書体以上のフォントを提供しています。もちろんフォントではあるんですが、自分のPCの中に2,000のアイデアソースがあると思ってもらえれば

フォントは素材でもあるので、「素材にそこまで金額をかけるか…」って思われてしまう側面は正直あります。MORISAWA PASSPORTからMorisawa Fontsになって、素材ではなく「サービス」と定義しなおすことで、デザイナーの方のインスピレーションを刺激し、成長を支援していきたい、っていう構想があるんですよね。Morisawa Fontsはリリースして2年弱ぐらいですけど、毎週アップデートを繰り返しています。まだまだ素材の域は出ていませんが、デザイナーの方の課題を解決するようなプラットフォームになることを目指しています。

たとえば、フォントに詳しくない方でも直感的・感覚的に調べやすい、右脳を刺激するような検索の仕方なども検討しています。

Morisawa Fontsの展望について熱く語る栗山氏

笹川:
サービスと定義しなおすことで、色々と広がりそうですね。

栗山:
フォントだけでなく、フォントを使い、デザインする過程の体験にも価値を感じて使っていただけるようにしたいです


第四章:フォント×デザイン、今後の課題と展望


◇ デジタルネイティブの若手デザイナーにどう教える?


ーー若手デザイナーにフォントの選び方や文字の扱いについて、どう教えていくか、今後の課題でもあります。デザイナーの2人は若手メンバーにどう教えていますか?

笹川:
僕自身、フォントが生まれた背景や使われ方に興味をひかれるので、まずはそこから教えていきたいな、と。フォントの歴史からスタートして面白く感じてもらえたら、他のフォントへの興味にもつながって、制作にも活かしていけるかなと思います。

河邉:
教えるというよりは「感じてもらう」のがいいのかな。カーニング1つでも印象が全然違ってくる、そこを理解できるかどうかが、結構重要なんじゃないかな、と思います。


ーークリエイティブを高める上でフォントの役割って大事ですよね。

笹川:
フォントって、当然ですが人によっては「文字として読めたら問題ない」みたいな側面もあると思います。可読できる最低限の機能を満たしていれば良いというのはもちろんありますが、フォントで印象が変わるっていうのを、そもそもどれぐらいの人が感じられるのかっていうのはあるかもしれない。

河邉:
字詰めとか句読点にしても、そのまま組むと離れすぎたり、カーニングを少しかけるだけで読みやすくなったり。そこをやることでエンドユーザーがもっと快適になるんだよってことを理解してもらう。そうすれば、おのずと調整をしていくようになると思います。そもそも、それこそがデザイナーの仕事なので。

笹川:
字詰めなんかは、デバイスフォントではあまりできないですよね。

河邉:
最近はプロトタイピングツール(※)を使うことも多くなりましたが、それだとカーニングの細かな調整ができない。

※プロトタイピングツール:簡易的なプロトタイプ(試作品)を作成し、UXやUIの確認を行うためのツール。Figma、Adobe XD、Prottなど

笹川:
プロポーショナルメトリクス(※)とかオプティカル(※)とか自動でもある程度きれいにしてくれる機能はあるんですけど、Figmaみたいなプロトタイピングツールには機能として備わっていないですもんね。

※プロポーショナルメトリクス:文字位置を制御するGPOSテーブルとフォントが持つ詰め情報によって、その書体に最適な詰め組みを実現することができる機能
※オプティカル:IllustratorやInDesignなど、ソフトが文字の形を判断し、自動で文字詰めを行う機能


ーー解像度が上がったり、一時期衰退していたバナーがSNSを背景に復権してきたり。デジタル主流でもフォントを教えていく必要はあるのかなって思います。

栗山:
モリサワでも、若手デザイナーに役立つウェビナーを積極的に開催しています。WEB制作会社や有名なアートディレクターを招いて、フォント選びのプロセスを語っていただくこともあります。

笹川:
若手デザイナーにはDTPや紙の時代はこうしていたとか、文字の成り立ちみたいな知識をつけてもらうのが一番早い気がしますね。

◇ デザイン×フォントは今後どうなっていく?


ーーデザイナーから「こういうフォントが欲しい」っていうリクエストはありますか?

笹川:
あるアートディレクターの方が手掛けられたデザインで、和文に「TBゴシック」、欧文に「Akzidenz Grotesk」が使われていたんです。その方が『TBゴシックは他のゴシックより、トメハネみたいな抑揚がないから欧文書体と合わせた時にバランスがいい』みたいことを仰っていて、確かにそうだなと。

よりプレーンなゴシック体のバリエーションが他にあると、欧文書体と合わせた時に使いやすそうですよね。

栗山:
和文フォントと欧文フォントを組み合わせる時は、それぞれ別の書体を組み合わせることで、よりイメージに沿った印象をもたらすことができます。その方がデザインも締まって見え、きれいに伝わりやすいことが多いと思います。


ーートランスコスモスでもデジタル一辺倒だったのが、ここ何年かデジタル以外の仕事も増えてきました。デザイナーの2人は、今後どんなことにチャレンジしていきたいですか?

笹川:
昔からブランディングに興味があるので、いつか携われたら。モリサワさんが企業と共同でコーポレートフォントを作られている事例とか、面白そうだな、と感じています。

河邉:
デザイナーとして、課題解決にお役立てできればと思います。課題解決というか、少しでもより良くしていきたい。デザイナーとしての本質的な観点だと思いますし、今日栗山さんの話を聞いて、そこはすごく共感したところですね。

モリサワさんが作ったフォントを僕も使わせてもらって、お客様やエンドユーザーの課題、そして生活をより良くしていきたい。デザイナーとしての意識を、今日あらためて再確認できたと思います。


ーー最後に栗山さんから、デザイナーとモリサワ社との関係について、想いをお聞かせください。

栗山:
文字を声に例えていうと、フォントのスタイルやウエイトは声色や感情を表すもの。表現したい想いがあって、伝えたい人がいて、それをきちんと伝えるためにフォントは重要なファクターです。

現代社会においては、1つのデバイスだけでなく、色んなメディアで展開されるものが多くなってきています。フォントを通して、それぞれのメディアに応じて適切な思いを伝えられる形にしていく必要があります。

デザイナーのみなさんのクリエイティビティを刺激して、より豊かな表現になり、より想いが伝わるサービスをご提供していきたいです。そのためには、我々自身もチャレンジし続けないといけないと感じています。

加納(司会・進行役):
トランスコスモスもモリサワさんも、社会のものを作っている責任があると感じています。共に切磋琢磨して、いい社会にしていきたいですね。
今後とも末永くお付き合いできれば、と思います。


司会・進行を務めたクリエイティブディレクション課 加納(左端)も一緒に、記念撮影

最後に

今回、司会・進行を務めたクリエイティブディレクション課 加納から、若手デザイナーへメッセージ

Morisawa Fontsのおかげで、誰もが気軽にレベルの高いフォントを扱えるようになりました。その分、ものづくりに携わる我々としては、世の中のものを作っている責任と使命を感じていかなければ、と思います。

若手デザイナーの方には、少しでもフォントに興味を抱いてほしいな、と。完成度の高いフォントを使うことで、憧れている人と肩を並べられるかもしれませんから。フォントへの意識を、より多くのデザイナーにもってほしいですね。