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スペイン語の世界。「スペイン語」は実は1つじゃない。

「スペイン語」から何を連想しますか?
スペイン、闘牛、フラメンコ、パエリア、トマト祭り?それとも、マチュピチュ、タコス、パタゴニア?

ご存じの方も多いかもしれませんが、スペイン語はスペイン本国のみならず中南米を中心とした国々の公用語でもあります。
スペイン語を学ぶことでより多くの国の人たちと交流ができ、世界が広がることは間違いありません。
そんな魅力的なスペイン語について本日はご紹介します。
目次から気になるポイントだけでも是非ご覧ください。

スペイン語の世界ってそんなに広いの?

5.8億人のスペイン語話者とamigoになれる


Instituto Cervantesの報告によると、2020年時点でスペイン語話者はなんと5億8,500万人。母国語としての話者数で絞っても4億8,900人に上ります。
スペイン語話者数は中国語、英語に次いで世界第3位で、母国語として話す人数では英語よりも多く世界第2位です。
スペイン語を学ぶことでそれだけ多くの人たちと会話ができ、更にはamigo(友達)になる可能性があるということです。
次に、具体的にどの国・地域でスペイン語が話されているのか見ていきましょう。

21ヵ国で生活ができる


スペイン語を話す国々を色付けた地図をご覧ください。
スペインはもちろん、中南米のほとんどの国々、アフリカの一部、合わせて21か国がスペイン語を公用語としています。
国によって単語やイントネーションは若干異なりますが、そうは言っても同じスペイン語。スペイン語を学ぶことで、こういった国々のamigoを作れるだけでなく、不自由なく旅行や生活までできてしまいます。

スペイン語は国ごとにカラーがある

単語の意味がまるっきり違うことも

国・地域ごとに話されるスペイン語は若干異なり、同じもの表す単語でも地域によって異なる場合があります。
代表的なものを挙げるとこのようなものですが、ここには載せきれないほど多くありますので、また別の機会に一覧表を作ってみようと思います。

車: スペインではCoche、ラテンアメリカではCarro
パソコン: スペインではOrdenador、ラテンアメリカではComputadora
ジュース: スペインではZumo、ラテンアメリカではJugo

こちらの動画の終わりの方でも単語の違いが紹介されています。
各国のイントネーションも含めて多様なスペイン語を聞くことができますので是非ご覧ください。


スペインよりもラテンアメリカの文法が簡単?


文法については今後の記事で深堀するので詳細は割愛しますが、スペインとラテンアメリカの文法で異なるポイントは大きく2つです。

1. 「君たち」が無い

スペイン語には「私」「君」「彼、彼女、あなた」「私たち」「君たち」「彼ら、彼女ら、あなたたち」と主格が6種類存在します。
この主格に応じて動詞の活用が変化するのですが、これがかなりややこしいのです。
ただしラテンアメリカ地域では文化的背景もあり、「君たち」を表す主格とそれに伴う動詞の活用は使用せず、その代わりに「あなたたち」を用います。
どんなに親しい間柄でも「君たち」ではなく「あなたたち」を用いるため、スペイン人からするとラテンアメリカの人は物凄く距離を置いて話しているように聞こえるそうです。
この「君たち」の動詞の活用は他のものより難しく感じることが多い為、個人的にはラテンアメリカの活用を使用したいのですが…

2. 過去形がシンプル

スペイン語の主要な過去形として「現在完了」「点過去」「線過去」の3種類があります。
直近に起こったことや特定の日付に拘らない過去の出来事を表現する場合、スペインでは「現在完了」を用いて表現します。
一方で、ラテンアメリカで過去のことを表現する場合、それがいつ起こったかは関係なく「点過去」が用いられます。
スペイン語を話す際に「この場合は現在完了か?点過去か?」と迷う場面も多いため、ラテンアメリカのようにシンプルさが羨ましいです。
尚、過去の習慣や過去の描写をする際に用いる「線過去」については、スペインとラテンアメリカのどちらの地域でも使用されます。

スペイン語を話すためには?

日常会話に必要な単語数は1,800単語。日本語の20%以下です。


スペイン語での日常会話に必要な単語数は1,800語と言われています。
英語は3,000語、ドイツ語や韓国語、中国語は5,000語が必要とされていて、我らが母国語の日本語に至っては10,000語を習得しなければいけないのです。
日本語ネイティブの皆さんは普段1万単語以上を駆使していることになりますが、スペイン語を話すにはその20%の語数を確り理解できていれば良いのです。
次回以降の記事ではおすすめ単語集や単語の覚え方もご紹介します。
スペイン語文法のカギは時と心にあり

単語に加えて文法も避けては通れません。
以下にざっくりと文法事項を羅列しましたが、その中でも「時制の使い分けとそれに応じた動詞の活用」と「心理的な表現(願望、推測、疑い)に用いる接続法」を使いこなせると、スペイン語話者としてのレベルがグッと上がります。

時制

現在形
過去形:現在完了、点過去、線過去、過去完了、直前過去完了
未来形:単純未来、未来完了、過去未来、過去未来完了



直接法:事実をありのまま伝える場合。
接続法:事実かどうか疑わしい場合。また他人への願望や推測を表現する場合。
命令法:その名の通り人に命令や依頼をする場合。

最後に


いかがでしたか?

「スペイン語を学んで世界中に友達を作りたい!」と思って頂いた方もいれば、「スペイン語ってかなり複雑で難しそう」と敬遠された方もいらっしゃるかもしれません。
心配ご無用。スペイン語学習者の不安をtranquiloな状態にできるよう、今後の記事では文法事項の深掘りやシーン別の単語・フレーズ集を紹介していきます。

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