性欲の話
だいぶ間が空いてしまったけれど何とか毎日非日常を求め生産性のない言動を繰り返し生きている。
2年間ほったらかしていた髪をさっぱりさせた。
風通しもよくなったおかげか髪を洗ったあと少し時間をおくとドライヤーの必要性がなくなる。
先日行きつけのお店に行った際、分かりやすく酔った常連の若い子がいた。
パーソナルスペースが非常に広い少年。
その子に会ったのは久しぶりで(と言っても2ヶ月程度)少しお話しようと近くに座ってみたのが運のツキ。
ベロベロになった姿は普段からは想像も付かないほどの俺様気質で距離感もバグり完全に口説きモードになっていた。
だがストレート過ぎてスマートではない。若さがあるから許容できる範囲ではあるが普段からこんな事を考えていたと猛アタックが始まる。
スマートさがない故の可愛さはあるし顔面偏差値も割と高めではあるが残念、酔っ払いの言葉は耳には届かない。
何にせよ普段からそういう思いでいたと酒の力を借りて話す人には男を感じないタイプなので酔いつぶしたあとお店を出た。
お気に入りの子だっただけにこうも早くネタバレされると面白みがないんだよな。
2軒目、これも10年以上通う行きつけのお店。
そこで働く青年も割と久しぶりにお会いした。
と共に久しぶりのヘアスタイルチェンジを大層気に入って頂けたようだった。
気分は悪くないなとお話するのだが、その青年との付き合いはもう7年ほどになるのに初めて男女の話へと展開する。
何だこの空気感は。
そうか、今まで見慣れた人間が少し異性の香りを出すと途端に惹かれてしまうのだな。それも酒の席、ない話じゃない。
私はこの日、性欲を持て余していた。
どこかで発散出来たらいいなとフラッと外に出たのだが、こちらが意図しない相手からアプローチされるとそれはそれでとなってしまうのだな。
世界は何でこうも思い通りにいかないんだと思っていた矢先、いろんな所で話した自分も言動が頭をよぎる。
「私、男友達が2人しかいないの。知り合った相手は仲良くなれば男としてしか見なくなるから。だから男友達は稀少なの。」
あぁそうか、この言葉がよくなかったのかもしれない。
知り合えばどちらかが手を出すのは必然であるとアピールに聞こえるのかもしれない。
それ以外で異性に求める事がないのは現実だから。
いよいよ空気感がおかしくなった所でそのお店を出た。
青年からしたらあともう少しって所で引かれたのだからハテナしか頭に浮かばないだろう。
人の思い通りにはなりたくない天邪鬼なのさ。
お互いに歩み寄るという事ができない私には、適度に発散できればいいなと思う自分の思うタイミングでアプローチできるメンズがそこにいる事の方が珍しいかもしれない。
自分の言動を見直しつつ、だが自分の欲求には素直に貪欲に年を重ねなきゃいけないのだなと反省した夜。