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潮時の話。

「諦めたらそこで試合終了だよ」
「石の上にも3年」
「努力は必ず報われる」

忍耐や我慢といった美徳が良しとされる世の中。常に前を向き血反吐を吐く思いをしながら泥水をすすって掴んだ栄光を持つ人はさぞかし素晴らしい景色が見える事だろう。
私はそれが出来なかった。人生の途中で大きな分岐点があり自分のしたい事を諦めざるを得なかった。と言うよりそんな大袈裟な話でもないのだけれどそれだけ情熱を持てる物が人生でなかったというのが正解だと思う。

なので、私はあまりこういう系統の言葉が好きではない。どちらかと言えば「諦めが肝心だよ」と言ってきた事の方が多い人生だったように思う。
私の人生はこれでよかったと思っているし今後もこのスタンスを貫いていく事になると思う。私のような人間が多くいる事で大衆に憧れられる光り輝く人種が存在するんだと思うし私は日陰で生きていくのが好きだ。

そして潮時を見極めるのが得意になった。
対人関係にしても思わぬ現象が起きてマイナス要素が見えた時、割と敏感に察知する。その瞬間にフッと息が抜ける感覚がする。ここだ、潮時は。

たまに間違う事もあるけれど基本的には危機管理能力も高いと思っているので自分が心身共に傷つかないうちに距離をおく。
依存性に欠けてる人間だとは思う。依存性に欠けてるうちは自由だ。凄く自由。自由が過ぎる故の不自由ささえある。
この自由が好きな為に潮時がセットになる事もあるし、常に上昇思考の人が眩しく見える。

私は私でこのままでいいと最近改めて思う。上を向く人を常に称え次世代の育成にも力を入れ自分はこのままこの場所で朽ちていく事を望む。


潮時、常に見極めて。
忍耐よりも次の刺激へ。
世界はこんなにも面白い物で溢れているから。

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