仲間と支え合い走る喜び 〜淡路島で初開催! 「Island Trail AWAJI 」レースレポート〜
Trail Storyレポーターのしんしんさんが、淡路島で開催されたトレイルレース「Island Trail AWAJI」に出場してきました。レースという冒険の中で完走以上のなにかを得たようです。
写真・文=しんしん
2024年11月10日、「Island Trail AWAJI」の第1回大会が開催され、兵庫県淡路島にトレイルランナーたちが集結しました。このレースは、阿万海岸海水浴場をスタートし、諭鶴羽山(ゆづるはさん)や柏原山などの淡路島の山々を駆け抜け、洲本市の大浜海浜公園へゴールする全長43kmのコース。島を横断するルートには、青く広がる海、紅葉が始まった木々、壮大な山々が織りなす美しい景観が広がり、トレイルランナーたちを魅了しました。
スタートから5kmは、街中を駆け抜ける「パレードラン」。ランナーたちは淡路島の街並みを楽しむペースで並走し、地元の人々の温かい声援に包まれて徐々に気持ちが高まっていきます。そして、その先のトレイルセクションでから、ランナーそれぞれの旅が始まります。
私も序盤は仲間たちと並んでスタートしましたが、やがて周囲のペースが上がり始め、次第に離れていく仲間の背中を見送りました。
レース中に待ち構えていたのは、予期せぬ「痛み」でした。足裏に鋭い痛みが走り、走るどころか一歩を踏み出すのも辛い状況になってしまい、ロキソニンを服用しても痛みは治まらず、尖った石が足に刺さるような感覚に耐えながら、よちよちと歩みを進めるほかなかったのです。
そんな時、仲間が手を差し伸べてくれました。
「しんどいなら待つよ」
「一緒に行こう」
と優しい言葉をかけてくれた仲間の存在が、折れかけた私の心を支えてくれ、痛みをこらえながらも、私を前に押し出してくれました。
20km地点で再びロキソニンを飲み、「ここで諦めたくない!」という気持ちが芽生えました。支えてくれる仲間の気持ちに応えたい。その想いが私の力となりました。
25km地点では、サオリンに加え、イケハータさんやカナさんが待っていてくれて、さらに心強く感じました。彼らの力強いエールに背中を押され、見えてきたのは青い海と白い砂浜が広がるフィニッシュ地点!
仲間たちが手をつなぎ、最後の数歩を一緒に歩くという最高の瞬間を味わいました。みんな笑顔が、苦しかった時間をすべて浄化してくれるように感じました。
地元の方々の温かいサポート、仲間たちの応援があったからこそ、淡路島の自然と人の温もりを心に刻みながら、完走することができました。
このレースを通じて、「仲間と共に走ることの喜び」「支え合う大切さ」を改めて感じました。
来年はさらに強くなった自分で、淡路島のトレイルに再挑戦したいと思います。