Go To トラベルで行くGotoトラベル
タイトルの通りです。
「Go To トラベル」と聞いたらGo To Goto(五島)するしかないでしょう。
そんな安直な理由で2泊3日、予算約3万円(Go To 割引適用額)の五島旅行へ行ってきました。
弊社・トライシージャパンでは、Go To トラベルキャンペーンなどの実態を調査する目的で、全勤務者を対象に、3万円を上限とした国内旅行に対して補助を行いました。本記事はレポートとして掲載するものです。なお本旅行は、緊急事態宣言期間中に実施したものではありません。
【五島列島とは】
長崎県に所属する列島で、長崎市からは西に約100km離れています。その名の通り5つの大きな島と数多くの小島から成る島々で、人口は約7万人。教会や入り組んだ地形が織りなす景観が見どころです。
1日目
朝の羽田空港は雲一つない青空。
羽田から五島へは直行便はないので、まずは長崎空港を目指します。
絶好の旅行日和。富士山もくっきり。
長崎空港に到着。ここまではANA661便のお世話になりました。
長崎空港から五島福江空港へはオリエンタルエアブリッジ(ORC)73便。
離島航路といえばプロペラ機。DHC-8-201でしょうか。
30分の短いフライトなので、あまり高度は上がりません。
青い海と不揃いな形の田畑が印象的です。
昼12時、五島福江空港(愛称「五島つばき空港」)に到着。12月ですが少し暖かいです。
まずは宿へ。歴史を感じる渋いバス停。
今回お世話になったのは「ゲストハウスぴかいちセカンド」。
居酒屋が併設されており、五島列島最大の街・福江の中心部からもほど近いです。館内は昔ながらの民家のようで、どこか懐かしさを感じさせます。
宿泊客の寄せ書きがあるのもアットホームな雰囲気があって◎
宿に荷物を置き散策開始。
福江はかつての五島藩の城下町。武家屋敷通りは往時の姿を偲ばせます。
「福江武家屋敷通りふるさと館」なる施設があったので入ってみました。
館内に飲食店があったので昼食タイム。
五島グルメといえば「五島うどん」は外せません。椿油を練りこんだ細麺とあごだしがいい感じです。(貧弱な語彙力)
続いて訪れたのは福江城。
今では街の中にありますが、かつては海に面していたそうです。
城跡の一部は高校になっています。貫禄のある門構えです。
残念ながら庭園は定休日。
城には歴史資料館も併設されています。来島初日に訪問しておくと、その後解像度よく観光することができるのでおすすめです。(館内展示物は撮影NG)
福江城から歩くこと数分、港に出ました。
港の真ん中に浮かぶ石垣は「常灯鼻」と呼ばれ、かつては防波堤、灯台としての役目を持っていました。
引き続き街を徘徊します。
九州よりもさらに西という場所柄、中国とのかかわりも深いようです。
下の写真の建物は明人堂とよばれる廟堂で、かつて明の商人が航海安全を祈願して建立したそうです。
猫がいたらカメラを向けてしまいがち。
宿にて夕食。水イカ刺身・メジナ・ゲソ唐揚げなどを堪能しました。
2日目
Go To トラベル地域共通クーポンで原付を借りたので、福江島を一周しようと思います。
福江市街を離れ、ひたすら入り組んだ海岸線沿いを進んでいきます。
最初の目的地は堂崎教会。明治初期にキリシタン禁教が解かれた際、フランス人宣教師により建てられ、五島布教の中枢となったそうです。(堂崎教会をはじめ、祈りの場である教会は内部の撮影がNGである場合が多いです)
続いて水ノ浦教会。こちらも明治期に作られた教会で、ロマネスク、ゴシック、和風建築が混ざりあった独特の様式なのだそうです。
残念なお知らせ。
気を取り直して、近くの城岳展望台へ。結構な山道を進んでいきます。
素晴らしい景色を拝めました。
昼食のため、道の駅「遣唐使ふるさと館」に立ち寄ります。離島に道の駅があるのは意外と珍しかったりします。
今日も今日とて五島うどん。
腹ごしらえを済ませたので引き続き教会巡り。
こちらの三井楽教会は、キリストの誕生から復活、五島のカトリックの歴史を描いたステンドグラスで知られています。
三井楽は福江島北西部の小さな半島で、これより西は中国まで陸地がないため、遣唐使の最後の寄港地となっていました。石碑に書かれた「辞本涯」という言葉は「日本のさいはての地を去る」という意味だそうです。石碑の右側にあるのは、全国津々浦々で温泉を沸かせたことで知られている(?)平安時代の僧・空海の像です。彼もまた遣唐使の一員でした。
三井楽を過ぎて福江の街からちょうど島を半周したあたりには、まるで南国リゾートのように海が水色となっている場所「高浜」があります。
近くで見ても綺麗なビーチですが、高台の魚籃観音展望所から見ると、鮮やかな海の色がより一層際立ちます。
島の西側、荒川地区で少し休憩。長時間の原付乗車は体が冷えます。
足湯で疲れをfoot bath
ネコと和解せよ
足湯とネコで疲れを癒した後は井持浦教会を訪問。
教会の脇にある泉には、フランスの聖地ルルドの聖泉の水が混入され祝別されています。ルルドの聖泉の水には病が癒されるなどの奇跡が現れるとされているそうです。
井持浦を過ぎると、島の西端大瀬崎まではワインディングロードの峠道。
大瀬崎は車道が繋がっておらず、たどり着くには往復1時間のトレッキングが必要です。
着きました。
はぇ~
陸の側に目を向けても、壮大な景色が広がっています。
帰路で見た大瀬崎の遠景
福江に戻ってくるころには随分と日が傾いてきました。
下の写真に見えるのは鬼岳という火山で、日本の山では珍しく、全面が芝生に覆われています。福江の街からも見えるこの山は、五島のシンボルとなっています。
周囲の植生はトロピカル。
鬼岳の南側、流出した溶岩が形成した鐙瀬(あぶんぜ)海岸にやってきました。
夕日が美しい時間帯です。
鬼岳の上の方へ。
温かい飲み物だけが狙ったかのように売り切れで涙を禁じえません。
こうして福江島一周完了。走行距離は100kmを超えていました。
夕食は宿近くの「ぐり家」へ。(写真は翌日撮影)
五島産の豚肉、焼酎をいただきました。海に囲まれた五島列島ですが、実は牛や豚の生産も盛んなのだそうです。
3日目
最終日は福江島の外に足を延ばします。
五島の一つ、人口約300人の小さな島「久賀島」へ。
福江島と久賀島を結ぶ「フェリーひさか」「シーガル」はどちらも遠くからでも目立つ色合いです。
高速船「シーガル」(黄色い方)で出航。
福江~田ノ浦(久賀島)間はわずか20分。
のどかな風景が広がっております。
島には公共交通機関がないので、車を借りることが推奨されます。
島の道は細くカーブも多いので、注意が必要です。
車道は途中で終わるため、先に進むには山道を歩くしかありません。
歩くこと約10分。五輪集落に着きました。
車で行けない僻地ですが、海路なら交通の便はそう悪くなさそうです。実際地元の方々は自家用船を使っているようです。
多島美
この辺鄙な集落に来た目的は旧五輪教会堂。小さな建物ですが、歴史的価値は高く、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産にも登録されています。
ガイドの方と合流し、教会内を見学させていただきます。ここは現役で使われている教会ではないため、内部の撮影が許可されています。
※見学には事前連絡が必要です。
教会が建てられたのは1881年。現存する木造教会堂としては日本最古の部類に入ります。
五輪は長崎本土の外海からの移住者が開いた集落だそうです。潜伏キリシタンだった彼らは、明治になって教会が建てられるようになるまで、禁教令の下、指導者不在・文書記録も公には残せないという状況で信仰を守ってきました。
帰りの船まで時間があるので、もう少し島内を徘徊します。
島の北側の集落から見える小さな島は日本最小の有人島・蕨小島。公共交通機関がなく、渡航には船をチャーターする必要がある島です。先日「離島カード」なるものが配布開始されましたが、到達難易度の高いこの島もしっかり訪問対象となっています。
この島にも素敵な展望スポットがありました。
また、島内には五輪教会の他にも、キリシタン弾圧の歴史を感じさせるスポットがあります。
帰りの船を待ちます。港には小さな待合所があるのみです。
帰りも同じく「シーガル」号。
久賀島に別れを告げます。
福江島に戻ってきました。
港近くの食堂「うま亭」で昼食。
お土産などを物色した後、夕方の九州商船のジェットフォイル船「ぺがさす」で長崎港へ向かいます。その後は長崎空港から東京へ戻ることとしました。
あらゆる土地との別れは寂しさを伴うものですが、船という乗り物は一層それを感じさせます。
グッバイ五島列島 フォーエバー五島列島
またいつか訪問します。
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