評論家は何のためにいるのか?
今回はおすすめの本の話をします。
その本は、音楽雑誌・ヘヴィメタル、ハードロック専門雑誌「BURRN!」の編集長、広瀬和生さんが今から10年ほど前の、2011年の初頭に刊行された本「落語評論はなぜ役に立たないのか」(光文社新書)です。
広瀬和生さんは音楽雑誌の編集長で落語鑑賞は趣味です。
その趣味である落語鑑賞と「評論するプロ」として、一部の落語評論家への批判が書かれています。
広瀬さんは、「落語評論家は、これから落語を聞いてみたいけど、どの落語家さんから見たらいいかわからない人へ、今、実力があって、面白い人や優れた人を、
わかりやすく紹介すること
である」ということを述べています。
その「あたりまえ」と思えることができていない、いわゆる「古典」に、しがみついて評論している、評論家が多いことを嘆いています。
それで本来、必要なはずの新規開拓の手助けをしていない、と言っています。
この観点は落語、音楽のみならず、あらゆるジャンルの関しての評論にも言えることだと思いました。
また、この本は2010年当時の広瀬さんおすすめの落語家が「わかりやすく」紹介されていますので、その点もおすすめです。
この本を知ったきっかけは、東京ポッド許可局でサンキュータツオさんが今年の2020年に刊行された広瀬和生さんの本「21世紀落語史 すべては志ん朝の死から始まった」(光文社新書)を薦めていたからです。
そして、この前に出た「落語評論はなぜ役に立たないのか」も薦めていたからです。
お恥ずかしながら、まだ、「21世紀~」は読んでいませんが、「落語評論は~」はKindle unlimitedにあったため、読みました。
「21世紀~」Kindle unlimitedに無いため、読むのは、財布と相談してからにします。
こんな奴におすすめされたくないかもしれませんが、この本はいい本なので、読みたい形式で読んでみてください。
よろしければ、お願いします。