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レストランSaaSプラットフォームのOloがIPO申請!成長率94%、NRR120%の成長企業。

SaaS銘柄で面白そうな企業がS-1目論見書を提出していたので調べて見ました。Olo Inc.という会社でティッカーシンボルは $OLO 。

レストランテック企業で、飲食店のオンライン注文を1つにまとめるプラットフォームを提供。簡単にいうと、Grubhub、Uber、DoorDashといった複数のデリバリーサービスプロバイダーを1つのプラットフォームで対応可能となるビジネスモデル。

概要

・2005年に設立され、NYCに本社を置く
・外食チェーン向けに以下の3つのコアサービスを提供するSaaSプラットフォーム。
 - Ordering
 完全に統合されたオンデマンドコマースソリューションで、消費者はモバイル、ウェブ、キオスク、音声、その他のデジタルチャネルを介してレストランから直接注文し、支払いを行うことが可能。
 - Dispatch
 フルフィルメントソリューションで、レストランが価格、タイミング、サービス品質を最適化しながら、ダイレクトデリバリーの提供、管理、拡大が可能。
 - Rails
 アグリゲータとチャネル管理ソリューションで、レストランがメニュー、価格、ロケーションデータ、可用性を制御してシンジケートしながら、第三者からの注文をレストランのPOSシステムに直接統合して最適化することが可能。
・PoSシステム、アグリゲーター、決済プロセッサー、デリバリーサービスプロバイダー、ロイヤルティプログラムなど、100以上の他のテクノロジーソリューションと統合されている。Oloはこれらすべてのソリューションを統合のためのプラットフォームであり、外食産業に深く浸透している。
Orderingがレストランロケーションごとの固定月額サブスクリプション料。RailとDispatchは追加トランザクション収益として注文ごとに発生。2020年には、56.7%がサブスクリプション収入、43.3%がトランザクション収入。

顧客

・約400のレストランブランドを顧客とし、合計64,000店舗を展開。
・収入の100%が米国内。
・毎年多くの数の新店舗をオープンさせている急成長中の顧客がターゲット。
・2020年時点で71%の顧客が3つのオファリングすべてを利用しており、2019年の44%から大きく増加中
・平均契約期間は3年で、その後も1年ごとの自動更新を継続している。
・主要顧客は以下の通り。

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財務状況

・2020年のGMVは146億ドルで180万件/日の注文。GMVは過去5年でほぼ2倍になっている。
・NRR(net revenue retention)は120%以上。GRR(gross retention rate)は過去5年間99%を維持。
・2020年の総収入は94%増の9800万ドル。COVID-19の影響で2019年の59%増から加速。
・FY20の収益性
 売上総利益率81%、営業利益率16%(GAAPベース、非GAAPベースだと22%)、FCFマージン20%。

ビジネス機会

・現在のTAMは北米で70億ドル。普及率は1.4%。
・オンプレミス型ソリューションのような新しいサービスを顧客に提供することで、1トランザクションあたりの手数料を増やすことができ、TAMは150億ドルに増加。
・中小規模のレストランを追求することで、TAMは200億ドルに拡大を想定。
・世界全体でのTAMは400億ドルに達する見込み。
・今後の成長戦略
 - 米国での高成長レストランの新規ブランドと拠点の追加を継続
 - 既存の顧客に追加モジュールをアップセルする。(ただし71%の顧客がすでにすべての製品を利用しているため、拡大の機会は限定的)
 - 製品の提供を改善し、プラットフォームを流れる取引シェアを高めることで、取引量の増加が可能
 - 新製品の開発(ペイメント、オンプレミス・ダイニング、データ分析など)
 - 他の技術ソリューションとの連携を強化し、エコシステムを拡大

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