実用的なMTF分析について
こんにちは大豆です。
今回はMTF分析についてです。
相場をやる上で非常に重要な概念だということは皆さん既に理解されてると思うんですが、うまく使えてなかったり、とんでもない誤用をしてたりする人が割と多い印象です。
MTFは一般的な概念なので既に色々解説してる人が居るとは思いますが、改めて私なりの解釈をもとに説明できたらなと思ってます。
あと無料note特有の辛口です。許してね。
それではよろしくお願いします。
MTF分析って?
まずMTF分析とは?って話ですが、これを知らない人はこのnote読んでないだろうし、調べれば出ると思うので割愛します。
忙しい人向けに解説すると、いろんな時間足見ていろいろ考えるやつです。それです。次。
MTF分析のよくある誤用
ここからが本題です。
見出しでは思いっきり「誤用」って書いちゃってますが、あくまで私の解釈では誤用って話なので、このやり方で安定して勝ってるって方はすみません。
まぁ見たことないし居ないと思うけど。
MTF分析の誤用①「希望と妄想に全てを賭ける!」
これはチャートパターン使いや、チャネル使いなどに多い誤用ですね。
簡単に図解してみます。
はい。常に損切りと握りつぶし損切りだけをやって過ごしてる人のMTF分析です。MTF妄想と言った方がいいかもしれません。
これの何がダメなのか、冷静に考えれば誰でもわかると思うんですが、これをやってる人って欲望がデカすぎて、妄想を事実のように感じてしまって脳が働いてないんですよね。
一応解説します。
こういうことです。
2枚目の形からそのままダブトプみたいに上げてきたり、横行ってじわ上げしたりするやつ死ぬほど見ますよね。
この形+短期三尊だったとしても、デカい足の方まで三尊になる根拠は全く無いんですね。なったら嬉しい気持ちはわかるけど、まぁ根拠は無いし相関も多分ほぼ無い。
赤色の短期足の三尊が保証する下落幅はあくまで赤色の三尊の大きさの範囲の下落であって、長期足に影響を与えて(短期足視点では)暴落を引き起こすほどの力は基本的にはありません。これやって負けてる人は痛いほどわかるでしょ。
MTF分析の誤用②「短期に逆張り、長期に順張り(キリッ)」
これも多いですねー。死ぬほど多い。死ぬほど多いからみんな死んでる。
これは正しいだろ!何が間違ってんだよ!って思ってる人も居るかと思いますが一旦落ち着いて下さい。
一応半分は正しいんです。半分は正しいんだけど、もう半分の要素でみんな死んでる。お前もそうなんだろ?
早速間違いの例を見ていきましょう。
今回はここまで見ても「・・・これだめなの?」
って思ってる人居そうですね。これもダメですよ。
これも1つ目のパターンに似てるんですが、要は「そこが押し目になる根拠が0」って話です。
真面目にチャート見てるならわかると思いますが、長期トレンドの押し目って結構横長いですし、短期のちょっとした綺麗なチャートパターンやプラアクが押し目になってぐんぐん上がるケースなんて探す方が大変なくらいです。
ほとんどはこんな感じに、ポジを切られて普通に下げたり、ポジを切られてしばらくして、入りづらい形を作って上げられたりします。
これやってる人はそうなってますよね。そういうことです。
①と②に共通するダメポイント
①と②両方に共通するダメポイントが「短期の根拠で長期の値幅を取ろうとしている」ところです。欲望に脳を溶かされて妄想を根拠にしてポジってます。
当たり前ですが、長期の値幅を取りたいなら長期の根拠が必要です。
短期の根拠が保証するのは短期の値幅まで。トレンドとか関係ありません。
まぁ、長期トレンド方向へのポジだと多少は運良く勝つ確率が上がるので全く無関係ではないのかも。それでも多少です。1回の"うっかり"で全て吹き飛ぶくらいのやつ。
誤用の説明は終わったので、次は実用の方をさらっと解説します。
実用MTF分析
前章の最後にも触れましたが、MTFに限らず重要なのが「取りたい値幅に合った時間軸でトレード戦略を組む」という部分です。
スキャの背でデイやっちゃダメだし、デイの背でスイングやっちゃダメです。要は身の丈にあったトレードをしましょうって話。
ごく一部の天才はスキャの背でスイングポジを作ったりしますが、それは天才だから出来てることです。もしくは嘘。
トレード歴1年以上で余裕を持って生涯損益がプラスじゃない場合は天才じゃないどころか才能がありません。夢を見ず凡人なりの目標を持ってやりましょう。
大丈夫です。別のnoteでも書いてますが、1万円に対し0.01lotで1日5pips取る実力があれば十分専業で食えます。
実用的なMTF戦略の立て方
書き方を変えて何度も同じことを書きますが「どの時間軸の、どの値動きを取ろうとしているかを自覚する」ことが非常に大切です。
まずはここを決めましょう。
例えばこんな感じのチャートがあった時
こういう長期の値動きの幅を取りたかったら少なくとも赤線くらいを背にしないと「長期トレンドが否定される根拠」にはなり得ないですよね。
中期(青)の安値割れた後、なんだかんだヒゲにして耐えたりして上に行くことなんでザラにありますし、中途半端な位置で折れて建値に帰ったり安値割れたりなんて日常茶飯事です。
同様に、中期のこういう値動きを取りたかったら、背は最短で赤、広く取るなら青に置かなきゃですよね。
さて、これを踏まえて改めて状況確認とトレードの戦略について考えます。
このような状況で、長期の値幅(長期トレンドの高値超えなど)を狙っていけそうでしょうか。
長期の値幅を狙う根拠は「長期が上昇トレンドである」以外ありませんよね。
今の位置が押し目なのかどうかも実際のところはわかりません。トレ転始まってるかも。
では、中期の値幅はどうでしょう。
中期ではレンジ後に上昇トレンドの初動のような動きを作っており、現在は中期上昇トレンドの押し目(?)の位置で止まってます。
中期トレンド単体では中期トレンドの高値を超えるような値動きを期待する根拠は「上昇トレンドである」以外無いですが、長期トレンドの押し目(?)の位置でこの動きが発生していることに加え、長期の押し幅の半値程度の上げであれば、長期目線でも無理なく想定しやすい値動きですよね。
一応、短期についても考えます。
短期は下降トレンド中ですが、ダブルボトムを作っている状況です。
ボトムの大きさ的には短期の下降トレンドを全戻しするところ(中期トレンドの天井)までは狙えそうです。
ただ、思いっきり逆張りなのでやりづらい。やってもいいけど、ダブルボトムそのものを背に買うのは逆張りの癖に攻めすぎな気がする。
と、こんな感じに考えられると思います。
まとめると
「長期の押し幅の半値程度の上げを期待し、中期トレンドに乗る形で、背に余裕を持って押し目買いする」
といった形になります。
くそ簡単ですよね。多分読んでる人全員わかったと思う。
くそ簡単で、こうやってお膳立てすれば誰でもわかる話なんですが、自炊するのは案外難しい(らしい)のでしっかり要点をまとめますね。
要点①MTF分析は、自分がトレードする時間軸での根拠を固めるために行う
今回使ったこの画像でも示している通り、トレンドフォローでしっかり値幅を取りたかったら最低でも赤線までは背を取りたいにも関わらず、値幅を抜ける根拠は「上昇トレンドだから」以外ありません。
あまりに心許ない。ガッツリ背を取るのに値幅抜ける根拠が弱すぎる。
中期も同様で、トレンドフォローするなら最低赤線、最大青線を背にする必要がありますが、上抜けする根拠は「上昇トレンドだから」しか無いです。
同じですね。
ただ、長期の状況と中期の状況を合わせて考えることで「中期のトレンドフォローの値幅であれば、長期で見た時に無理が無く、期待しやすい値動き」という評価になります。
さらに、短期の「ダブルボトム」というあまりに心許ない根拠も、中期を軸にした余裕のあるSLであれば気になりません。
というか、短期のダブボエントリーなんて「できるだけいい感じの位置で入りたい」くらいのものなので重要度は低いです。
こんな感じで、長期単体や中期単体では取らなければならないリスクに対して信頼できる根拠が足りませんが、MTFで見ることで無理なく値幅を狙うことができるようになります。
要点②長期は別に上昇トレンドじゃなくていい
自分がトレードする時間軸を中期、狙うポジをロングとした時、長期は必ずしも上昇トレンドである必要はありません。
今回はわかりやすいようにそうしましたが、マジでどうでもいいです。
重要なのは「自分が狙っている値幅が、長期で見た時に自然で無理のない値動きかどうか」です。
長期のデカい値幅を時間をかけてしっかり抜くのではなく、1hデイトレだとしたら日足のたった1本のさらに半分だけを取るようなものなので、長期のトレンドよりは長期の”状況”の方が重要です。
ここを深く解説するのは無料じゃ面倒なので各自考えてください。十分すぎるくらいにはヒント出てると思う。
要点③長期に順張り短期にも順張り、ド短期だけ逆張り
これが誤用の説明のところで”半分は合ってる”と書いた部分ですね。
短期(自分がトレードする時間軸。中期って書いてた)にも順張りしましょう。
MTFは、自分がトレードする時間軸での順張りの期待値を上げるための考え方です。
一応逆張りを上手に取る方法もあるんですが、より高度な思考が必要になるのでまずは簡単な方をやりましょう。
簡単な方だけで十分です。
まとめ
今回は養分〜初心者向けにMTF分析について書きました。
損切りや握り潰しが多い人にとっては役に立つ内容にしたつもりです。
もちろん普通のトレードをやってる人向けであり、ハイレバで勝手に焼身してる人に向けては書いてません。
では、最後まで読んでいただきありがとうございました。
次は主語がデカいnoteでも書こうかなと思ってます。
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