トーレス復活?
現在ミネソタツインズとのシリーズ真っ最中のヤンキース。HRキングを独走しMVPレースにも参加しているアーロン・ジャッジにばかり話題が集中してはいるが、ひっそりとグレイバー・トーレスに復活の兆し。
2016年7月25日アロルディス・チャップマンとのトレードで加入。2018年の初昇格以降は順調に成長し、守備難の部分があるとはいえ(19年の2BでのDRSは-11)長打が打てる2Bというリーグ内でも数少ない存在であること、中心選手のアーロン・ジャッジが故障離脱で100試合前後に終わった事もあり長期契約で優先すべきはトーレスの方と感じた時期もあるほどにチーム内での存在は大きくなりつつあったが、コロナによる短縮シーズンとなった2020年は急降下。
2019年 2020年
.278/.337/.535OPS.872 ,243/.356/.368OPS.724
ISO .256 .125
バレル% 9.4% 3.7%
BB% 7.9% 13.8%
FB/HR 21.5% 7.1%
wRC+ 125 106
fWAR 3.6 0.4
rWAR 3.0 0
出塁率の向上によりwRC+は何とか平均以上を保ったものの続く2021年も長打力は戻らず。速球に差し込まれるシーンが多く、引っ張れるのは変化球、逆方向への長打は思い出すのが難しいほどに激減。ディディ・グレゴリウスの退団&シーズン前にDJルメイヒューと結んだ長期契約もあり915回2/3を守ったSSでもDRS-10。2Bでも送球難等あり攻守共に精彩を欠き、チーム内での序列は下がる一方。開幕前のトレードでヤンキースはジョシュ・ドナルドソンと共に新SSとしてカイナファレファを獲得。ビッグネームのSSが名を連ねたFAマーケットではなく安いカイナファレファを選んだのはプロスペクトであるボルピ昇格までの繋ぎの意味合いが強いのだろうが。何にしても2Bルメイヒュー、SSカイナファレファ、3Bドナルドソンが想定されエブリデイプレイヤーですらなくなってしまった。
復活の兆しはスプリングトレーニングから?
私のTLのヤンキースファンの間では話題になっていたが、スプリングトレーニングから逆方向への長打が増えており、復活の兆し自体はあるにはあった。今季はISO.225、OPSもリーグ平均の.699を超える.753と19年以来の高水準。スタッツを見る必要もないほどに打球速度も変わっていて開幕前の低評価を見事に覆している。
出塁率を意識し過ぎたが故の不調だった?
加入以降最低の5.3%を記録しているBB%が気になると言えば気になるが、元々BB%が高い選手ではなく、O-Swing%はキャリアイヤーだった19年も35%で皮肉にも不調だった20~21年は20%台。今季は34.9%でこれを欠点と見れなくもないが、今のトーレスは完全に好球必打のスタイルに戻っていてそれが長打復活と考えるのが自然かと私は思う。
ここから先紆余曲折もあるだろうがトーレスの復活は間違いなく首位を走る主要因の一つになってくれた。長いシーズン最後までトーレスのスマイルが続く事を願っている。
引用元↓
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