ウィークエンドけそ(第29回/2021.3.5号)
くずざんぽー。けそです!
今週も、勝手にやってるテキストラジオ、『ウィークエンドけそ』のお時間がやってまいりました。1週間、ほんとあっという間!!!
皆さんは、どちらで、いかがお過ごしでしょうか?
同世代の友達とも話してたんですけど、30代に入ってから急に健康情報への関心が高まってきました。
自分の親が亡くなったり、認知症の祖父母の姿を見たりする中で「長生きしたいとは思わないし、どこまで生きるのかもわからないけれど、簡単に死ねないんだったらせめてなるべく元気でありたいなあ」という気持ちが押し寄せてきたんですよね。30代み!!!
で、ある記事(↓)を読んで、毎日片足立ちをするようになりました。なんでも、「毎日1分間片足立ちをするだけで、53分間ウォーキングしたのと同じ効果」があるんだそうです。何かとセットにしないと習慣になりにくいので、私は髪を乾かすときに片足立ちしてます。
とっても勇気が出る記事でもあるので(もちろん大変なことではあるけれど、何歳になっても学びたいことを学ぶことってできるんだな、と思える話でした)、よかったら読んでみてください!
さて、この番組では、今週けそがビビビと来た、SNSの話題・ラジオで聴いたもの・YouTubeで観たもの等の中から、特に皆さんにお伝えしたいものを紹介していきます。
ということで、今週の最初の部門!
ーーー
服選びの目標が「他人にとっての『間違い』にならない」になっちゃうと、すごく苦しい。でもさ…
エリィ
—大事なのは自分の顔立ちと体の骨格の把握
好きなものと似合うものをすり合わせる
あとは もうとにかく
店員の顔色無視して試着したおす
ど?
凪
ーハイ う…うーんと
エリィ
ー店員の顔色無視して率直に
凪
ー…どれも実際着てみると惜しいっていうか
ウエストが上すぎだったり
不思議なリボンの配置とかこう
かゆい所に手が届かないっていうか
エリィ
ーそう!!
そしてその惜しさを
どう工夫して帳尻合わすか
それが古着の醍醐味!!
超燃えない!?
凪
ー燃えます!!
(『凪のお暇』6巻より引用)
先日、久しぶりに高円寺に行った。
高校生のとき、何回か行ったことのある場所だ。たくさんの古着屋さんがある場所。
少しだけブラブラして帰ることにしてたから、お店は2軒しか見られなかったんだけど…
本当に久しぶりに、服を見るのが楽しいと思えて、びっくりした。
今は、のらりくらりの下積み生活で、もう何か月も収入より支出が多い。
「みじめな気持ちにならないように、そして医療費を増やさないように、食べるものはなるべく我慢しないで、好きなものを選んで体と心に栄養を送ろう!甘いものもお酒も楽しもう!」「展覧会とか映画とかマンガとか、絵を描くヒントになりそうで気分を上げてくれそうなものには、お金を出そう!」と決めて暮らしているものの、やっぱりちょっと「しのいでる」感じがある。「未来のための『道』」として、通過点としての『今』を生きてる感じがぬぐえない。
特に、着るもの。
ユニクロばっかり着ている。
それは、自分のためでもある。
手洗いしないといけない服は、しんどいから。
合わせるものを選ぶ服は、頭を使って疲れちゃうから。
洗濯できて、それなりの価格で、それなりにいい形でいい色でなんにでも合わせやすくて毎日着やすい、ユニクロばっかり着ている。
支出と脳のエネルギーをセーブするための、私服の制服化。
でも、毎日着る服を選ぶ時間は、楽しくない。
「悪くはない」って気持ちで着てる気が、どうしてもしちゃうから。
「いい」とか「好き」って気持ちじゃなくて。
(一応補足しておくと、これはユニクロバッシングではない。ユニクロは無理なく快適に着られる普段着を目指して服作りをしてるはずで、その中でできる一番のデザインを提供してるはずで、そのおかげで私を含む多くの人が「少なくとも悪くはない」格好を手軽にできるようになったのだから、それはそれとして世の中に必要な役割だと思う)
…でもなあ、高円寺の古着屋さんには、「好き」な服が、たくさんあったんだよなあ…。
「ああ、あの服を買ったら、きっとそれを着る日が楽しみになるだろうな!」という、パチパチ光る温かい予感があったんだよなあ…。
毎日は無理だとしても、出かける時だけでも、天気が悪くて気持ちが落ち込む日だけでも、「アガる」服が着られる生活にできたらな。
とりあえず、せめてしまいこんでた口紅だけでも引いて、自分を鼓舞していこうかね。
…なんてことを思いながら真っ赤な口で過ごしていた日の終わりに、ちょうどこの記事(↓)を読んだ(こちらの記事にしびれたので、この話題を「イケてる部門」に入れたよ)。
「『ベーシック』って、数十年単位で流行してるもの、ってことじゃん?つまり、『ベーシック』を着るのって、実はとっても流行を注視しなきゃいけないってことじゃん?」という観点がとても面白い記事なのだけど、特にこのあたりがずばずばに刺さった。
「珍しいデザインだと自分がとんちきな服を着ている気がして落ち着かない」のと「ベーシックな服は似合ってなくてもヘンだと思われにくいから安心」という妥協ポイントのダブルコンボというメリットがあるので、いわゆるベーシック服はニーズがあるのだと思う。
でもこの妥協ポイントって、他人からの評価でマイナスを受けないというところであって、自分自身を盛り上げるとか嬉しいとか安らぐという自分軸のプラス評価がない。
自分にとっていいことがないが、他人にとって配慮が行き届いている。
(yuukeeさんのnote記事『ベーシックな服ってむずかしすぎると気が付いた』より引用。太字は原文ママ)
そうだ。
ユニクロばっかり着るのは、「自分だけじゃなくて、他の人にとっても『少なくともなしではない』格好の人として見られたかったから」でも、あった。
「気分を上げるために、思い切ってデパートで1着くらい服を買おうか?」と一瞬考えたときも、「でもきっとすぐにそのシルエットは流行おくれになっちゃうんだ。結構なお金を出して買ったのに、1年経ったら『これまだ着てる私、ださいかなあ』ってびくびくした気持ちで着ることになるんだ、それはとても虚しい」と思って、やめちゃったんだ。
気に入って買ったFREITAGのかばんも、「今使ってたら流行おくれかな」って思って、最近あんまり使えずにいた。数年前に手に入れたイヤリングも、「30代なのに安いアクセサリーをしてたら、痛いかな」って思ってなかなか着けられずにいた。
それらの色や形が好きだって思う気持ちよりも、「ださいって思われたら怖いな」という気持ちの方が、強い力を持っていた。
高校の卒業アルバムで、「おしゃれな人」に選んでもらったことがある私なのだけど(そしてそれは単に「変わったもの」を着てたからだと思うけれど)、どうしてこうなっちゃったんだろう?
…ああ、わかった。
高校では、「私がどんなに変なもの着てても、この学校の人ならまあまあ受け入れてくれるだろう」という安心感があったから、だな。
なるべく自由な気持ちで生きようと思ってきたけれど、比較的歴史のある組織の中で働く経験――…というよりも、そこで人の服装にああだこうだ言ってくる人にああだこうだ言われてうんざりした経験――を経て、「少なくとも間違いじゃない服装」っていう、幻想みたいな枠に囚われるようになっちゃったんだろうな。
(当時は、「ああだこうだ」に従うことが大人になることのような気がしてたけど、ほんとはそんなことなかったよ。格好にいちゃもんつけてくる人は、違和感あるものをただ排除したいだけなんだ。仕事には関係ないもん(↓))
モデルの桐島かれんさんと『ギャルリーためなが』という画廊の代表・爲永清嗣さんとの対談でも、爲永さんがこんなこと話されてた。
日本には長い歴史と文化があり、教養豊かな人も多い。ところが立派な家を建てると、ホテルを模したモデルルームみたいで個性が無いお宅が多いのが残念。壁に絵を飾ることで部屋って一変するんです。他人にどう思われるかは別として、その人の個性をもっと表現できれば良いのにと思います。「趣味が良い、悪い」と感じるのも人の主観であって、正しいか間違いかはありません。
『KAREN’S VOL.2 桐島かれん LIFESTYLE & TRAVEL』より引用。太字はけそによるもの。
「これだったら、少なくとも間違いじゃないとこ、おさえられてる?」って思いながら薄氷を踏むようにしてする装いは、とても苦しくて、まったく嫌だ。
でも同時に、誰かにとって不正解かもしれない、ださいかもしれない、痛いかもしれない、そういう風に恐れる気持ちをまったく無視して服を着ることも、今となっては、また難しいんだよなあ…。
うーん…じゃあ、これはどう?
まずスカートだけ、古着屋さんで、珍しい柄のお気に入りのを買ってみる、というのは?
トップスはユニクロで、ちょっと今っぽい形のやつにしてさ。
楽しめるバランスを、休み休み、探そう。
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今日の話に関連して、こちらの記事もおすすめ↓
(たーくさんの「スキ」が付いてるので、既に読まれた方も多いと思うけど、)子供に汚されても引っ張られてもいいような服で暮らしていて「ビンテージの服を数着大事に着るような人生は、私とは無縁」と思っていたスイスイさんが、あることをきっかけにビンテージショップに行って服の楽しさを思い出す、という話。
スイスイさんも書いてらっしゃるけど、ファッションってほんとに人の気分を変えるから、バカにできない。
お気に入りの服を身に着けたスイスイさんの表情がとっても素敵で、すごく元気の出る記事。
あと、途中までしか読めてないけど、このマンガ(↓)も、「自分のために着る」ことを描いてて、「いい!このメンタリティ!」って思ってる。
身長が高くて、女性からも男性からも「かっこいい!」と言われる女子大生マミ。ほんとはロリータファッションで街を歩いてみたいけど、人からわらわれるのが怖くて、実行できずにいた。そんなときアルバイト先で出会った小澤は、いわゆる”イケメン”だけど「奇抜」と言われる服を堂々と着ていて、「もっと似合う服着ればいいのにもったいない」と周りに言われている。自分の趣味を隠そうとするマミに、小澤は言う。
ー周りの評価なんてあってないようなもんスから…
…笑うヤツより 「いい」とか言うヤツより
楽しめてるヤツが一番です
↓ここから3話まで読めます!
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続いては
ウィークエンドミュージック
のコーナー。
確定申告が終わらないので(滂沱の涙)、数年前に修士論文終わらないのつらみをこめて友達とカラオケで歌っていたこの曲を…。
ももいろクローバーZで『ワニとシャンプー』(いいタイトルだな)
(これ貼ったあと、しばらくももクロのWikipedia読みふけっちゃったんだけど、メンバーが結婚・出産したあとも戻ってこられて続けられるようなグループであることを前提にしてるらしくって、感動した…)
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最後の部門!
シンプルだけどあったかい素敵な絵で、人との柔らかいかかわりを描かれてる、大好きな描き手・週末北欧部のChikaさん!お寿司の学校に通われてて、そこでのエピソードも楽しいのでおすすめ。
私もChikaさんみたいなマンガが描けるようになりたいわ…。
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今週の『ウィークエンドけそ』、いかがでしたでしょうか?
この番組では、皆様からけそへの、褒め言葉・人生相談・質問をお受けしております。
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東京は梅も咲いてますね~。またすぐ蒸し暑い季節に突入しちゃうんでしょうが、短い春を楽しみましょう!
それでは、また来週!
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