ウィークエンドけそ(第31回/2021.3.21号)
くずざんぽー、けそです。
今週も、勝手にやってるテキストラジオ、『ウィークエンドけそ』のお時間がやってまいりました!(これまでなるべく金曜更新にしてましたが、金か土か日のどこかで更新という、ゆるゆるな感じに切り替えました。笑 )
あっというまに年度末。皆さんは、どちらで、いかがお過ごしでしょうか?
最近、ほぼ連日悪夢を見ている私。
ほとんどが高校時代の設定の夢で、「行事の準備が全然終わってないのに本番が来ちゃう!」っていうのです。当時は成功したのに、なんで失敗バージョンを再生してくるのよ…脳…!
そのうちの一つに、「全然曲の練習ができていない、そもそも楽譜をファイルに入れることすら終わっていないのに、吹奏楽の本番が来ちゃう。しかもなぜか舞台が急斜面で、落ちそうになるのに必死に耐える」っていう夢があって(私は中高と吹奏楽部員でした)。起きたあと、「絶対あの映画の影響だな…」って思いました(↓)。
映画っていろんな可能性があるんだな…と感じられる作品ですので、気になった方はぜひ。
(※ただし、後日悪夢を見ちゃう可能性があります)
さて、この番組では、今週けそがビビビと来た、SNSの話題・ラジオで聴いたもの・YouTubeで観たもの等の中から、特に皆さんにお伝えしたいものを紹介していきます。
ということで、今週の最初の部門!
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「やさしい日本語」について
(英語ができないと外国の人に何も伝えられないわけじゃないし、英語ができれば外国の人誰とでも話せるってわけじゃない)
2019年、台風19号に関してNHKニュースが発信したツイートに批判の声があがりました。
批判として集まったのは、たとえば以下のような意見です。
「ひらがなだけで発信するなんて、外国人を馬鹿にしてる!」
「いろんな言語に翻訳して発信すればいいのに!」
最近、また地震が増えていること、アメリカでのアジア人差別が激化していることなどを踏まえて、今日はこの話題について取り上げることにしました。元日本語教師志望として、できることをしたくて。
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先ほど引用したツイートで使われていたのは、「やさしい日本語」です。
これは、「外国人に分かりやすいよう配慮した日本語」のこと。
以下のようなポイントをおさえて書かれています。
・難しい言葉は易しい言葉に言い換える
・漢字にはルビを振る(←全部ひらがなで書かれている場合もあるが、漢字+ルビで表記されていると、コピペして検索したりしやすい(日本語は同音異義語が比較的多いので))
・一文を短くして、簡単な構造にする
・カタカナ外来語をなるべく使わない(発音・意味が原語と異なる可能性がある)
「やさしい日本語」での書き換え例)
ここは通行止めです → ここは 通(とお)ることが できません
土足厳禁 → 靴(くつ)を ぬいで ください
馬鹿にしているのではなく、相手により伝わりやすい表現を使っている、ということですな。
正確に伝えることを第一に考えるならば、「いろんな言語に翻訳すればいいのでは?」という疑問が出てくるのも、当然かと思います。
もちろん、それができたらベストです。
ただ、届けたい人の母語すべてに対応するには、膨大な時間がかかります(世界には7000以上の言語があると言われています)。特に災害時などは、速く・正確に情報を伝える必要があるため、この作業は現実的でないんですよね…。
「じゃあ、英語に翻訳すればいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、国立国語研究所の2009年の調査によれば、定住外国人のうち「日本語」ができる人は62.6%で、「英語」ができる人の44%を上回っています(この調査の回答者が偏ってるのでは?という批判もあるので、参考として見るべき情報ではありますが)。
最近は、オフラインでも(事前にDLしていれば)Google翻訳が使えるようになりましたが、こうした機械翻訳も「やさしい日本語」からの翻訳の方が意味が通りやすいんですよね。
地震が起こったときに限らず、役所やお店、それぞれのご勤務先などで日本語の壁に困っていそうな方を見かけられたら、当ラジオ読者の皆様もやさしい日本語のことを思い出して、声をかける等してみてください…(漢字で書かれてる言葉で理解しにくいかもっていうのを言い換える等)。ご無理のない範囲で、ぜひ…!対面であれば、ジェスチャーを使ったり、紙に絵を描いてみたり、他にも使える手はいろいろありますんで!
こういうこと書いてると、「偽善者だるいわー」と思われちゃうかもしれませんが、私は第一に「自分が生きやすい世界、自分が好きだと思える世界をつくりたい」と思って、書いてます。今の日本、「私のことを誰も助けてくれないから、私も誰も助けたくない、特に知らない人のことは」ってムードが支配的だよな…と思っていて、その感じを変えたいんですよね…(地域によっても傾向が違うだろうから「日本」でくくるのはちょっと雑だけれど)。
(↑こちらの記事では、イギリスのチャリティー機関「チャリティーズ・エイド・ファンデーション(CAF)」が実施している”World Giving Index”(世界人助け指数)という調査の10年分の結果が紹介されているのですが、これによれば、「見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」という観点で、日本は125位だったそうです)
(↑アメリカ、アジア人差別が激化する中でも、気にかけて声をかけてくれる優しい人っていて。こういう優しさがちゃんとある場所にしたいんですよ…日本も…)
あとは「誰かのため」って思うと見返りを求めちゃって、自分が望むように感謝してくれない「誰か」を恨んでしまいそう(というか過去の自分を振り返るとそういうことばっかり)、という気持ちもあって、「あくまで自分のためだぞ」っていうのを忘れないようにしたいと思ってます。
ちょっと分野は違うけれど、この間読んだこの(↓)ツイートの内容を、胸に刻んでおきたいぜ…。
<以下、今回の記事を書くために参考にさせていただいたサイトや、関連情報が載っているサイト等です>
■島根県・(公財)しまね国際センター:「やさしい日本語」の手引き
https://www.sic-info.org/wp-content/uploads/2014/02/easy_japanese.pdf
すっきりしたコンパクトなデザインでやさしい日本語の作り方のポイントを説明してくださっています。
■世田谷多言語表記及び情報発信の手引きhttps://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/bunka/007/004/d00158399_d/fil/setagayaku-tagengo-hyoki.pdf
やさしい日本語についての情報のほか、外国の方にとってわかりやすい資料の作り方についても情報があります(例:地震関連の情報にナマズの絵を入れるのは、日本の文化背景に精通している人でないとわかりにくいので避ける等)。
■やさしい日本語 - 日本語教師読本Wiki
https://webjapanese.com/dokuhon/index.php?%E3%82%84%E3%81%95%E3%81%97%E3%81%84%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E
「日本語教師や日本語教育に関心がある人が、項目別に情報を蓄積&シェアするオープンな場所として作られた」日本語教師Wikiに属する、「やさしい日本語」についての情報がまとめられたページ。
やさしい日本語の草分け存在(…と思われる)、弘前大学のやさしい日本語関連のサイトに掲載されていた資料が保管されていたり(すでに同サイトは閉鎖されている)、やさしい日本語の広がりについて説明されていたり、やさしい日本語の問題点が掲載されていたりします。より詳しく・多角的にやさしい日本語について考えたい方向け。
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続いては
ウィークエンドミュージック
のコーナー。
グラミー賞で話題になったのでちょっとずつ聴いてるんだけど、ぼそぼそ声といつもどこかに漂ってる孤独が、いいなって思うアーティスト。
ビリー・アイリッシュで『when the party's over』
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続いての部門!
全然がんばる気力ないけど、家でおいしいもの食べたい!って時に、とってもおすすめのレシピです。味付け苦手勢(私です)でも、安心なシンプルさ!塩昆布、なめてたよ…。
(ちなみに、ただ白米に乗せるだけでもめちゃんこおいしいです、塩昆布)
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最後の部門!
お肉柄が好き~~
(結局、またおいしいものの話じゃないか…)
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今週の『ウィークエンドけそ』、いかがでしたでしょうか?
この番組では、皆様からけそへの、褒め言葉・人生相談・質問をお受けしております。
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それでは、また来週~!
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