コンテンツ月記(令和三年、卯月・皐月)
読んだもの、観たものを、書きなぐりのメモで記録します(完読できてないものも、書きたいことがあったらメモします。
すでに長めのレビューを書いてるものは、基本的に除いてます(…と言いながら、ここで書いてる感想も割と長いんだけど)。
先月分とまとめての投稿です。でも全部書くと疲れちゃうから一部をね…それ以外はまた機会があったら書くからね…!
KIndle Unlimitedで読んだと書いてるの、対象になる期間がもう終わっていたらすみません…!
==評価基準(特に記載したいときだけ)==
\(^o^)/ 乾杯。愛。最高の毒なり薬。
φ(..) 特別賞(今後思い出すだろうシーン有等)
==ココカラ==
■マンガ
青野くんに触りたいから死にたい(8巻)\(^o^)/
今月はこれを読むために生きていたと言っても過言ではない…。
どの巻もめちゃくちゃ面白いんだけど、今回はまた先が気になる巻だったなぁ~。そして怖かったなー。椎名さんは、今一番笑顔を恐ろしく描ける漫画家さんだと思う。
(え?どんな?って気になる人はこの記事を読んでね↓)
でも!できればまずはNOネタバレで読んでほしい!
今なら1・2巻がKindleで無料だからぜひ!!!
8巻の話に戻って…。
いよいよ終盤に突入した巻。特に藤本くんファンにはたまらない巻だった。ドラマ化も決定したので、これからもっと盛り上がることでしょう!
最近またいろいろ恋愛漫画を読んでいて思うけど、ラブコメの中には登場人物(の全部もしくは一部)がステレオタイプ的だったり、空っぽだったりするものが多い。読者が自己を投影してときめきシーンを楽しめるように、戦略的にそうしているものもあると思うんだけど、私はそのタイプの作品がちょっと苦手だ。誰かのために誰かが都合よくあてがわれている感じがして、たとえ創作物でも落ち着かなくなるんだよな。
「青野くん」も、青野くんの訳ありな過去をにおわせつつ、彼がどういう人なのかはあまり描かずにここまで来た。けど、ついにそこも深堀し始めたのがこの巻。
読んでる人の中には「藤本くんじゃダメなの?」って思ってる人もきっといるだろうなーと思うけど、生まれた家庭での絶望体験に「いつかはわかりあえるよ」とか言わずに心から寄り添ってくれる人って、その一点でもうかけがえなさが爆上がりなんですよ…。
あ、ダ・ヴィンチ掲載の対談、『ダブル』の野田彩子さんと、本作の作者・椎名うみさんが話してるやつ、もめちゃくちゃ面白かったです。
(↑ちなみにKindle Unlimited対象だよ~)
対談で、お二人って全然真逆のタイプの作家さんなんだなとわかって面白かった。椎名さんは、「自分の中身って全部わかっててつまらないから人と話して外に出たい」と思うタイプ。野田さんは、「人間が嫌い。自分が描いたものは、漏らさず自分の意図通りに読んでほしい」ってタイプ。
創作の達人同士のレベルの高いたとえ話がサラっと掲載されていて、ひたすら圧倒されっぱなしの対談だった。一足で深みに到達するような…。あと、野田さんが描いた青野くんと優里ちゃんの絵が怖くて儚くて美しくて最高だった(椎名さんが描いた『ダブル』の二人の幼少期もすっごくかわいい)。
青野くんの話に戻る。
新しい巻が出るたびに、過去に出ている巻全部読み返したくなるのが改めてすごい。最初はただ異世界描写だと思っていた(…けど実はたぶんそうじゃない)裏の世界の描写とか。あとは、登場人物の気持ちの変化をたしかめたりとか。
(私は8巻読後すぐに、藤本くんがどこから「優里」って呼び捨てにし始めたかを調べた)
次の巻が出るまでに、回収されていない伏線のまとめをしなければな…。
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ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望
Kindle Unlimitedで読む。
マンガなんだけど、日本の人間関係で嫌いなところの佃煮みたいでムカムカしながら読んだ。笑 もし子供を持つことがあっても、日本で子育てしたくないという気持ちがどんどん強くなっていくよ…。なぜ中学まででうんざりしていたことをまた繰り返さなければいけないのか…(グループ作ったり、気分で誰かの悪口を言ったり、誰かを妬んで意地悪のターゲットにしたり)。
結婚とか子供を産むことで私が嫌だなと思っていることの一つに、「自分で選んだわけではない人間関係を持たないといけない」ということがある。結婚相手の家族とか友達とか、子供の友達の親とかと関係を持たないといけないことは、自分の意志で離れることが難しそうで恐ろしい…。なんとか回避できないものか…
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■アニメ
愛してるって言っておくねφ(..)
Netflixで観る(Netflixオリジナル)。アカデミー賞短編アニメ賞受賞作。
たった12分だけどそこに詰まっている時間のことを想像してボロボロ泣いてしまったよ…。
学校で起こった銃乱射事件で娘を失った両親の話。
大きな喪失感から互いに話もできなくなってしまった二人が、生活の端々で娘のことを思い出す様子が、素朴なアニメで描かれている。もういなくなってしまった誰かの存在を感じさせる「ちょっとしたもの」の選び方がとても良くて、胸が締め付けられた。大切な人って、いなくなっても存在感は残ってるんだよね。でも本人はもう戻ってこなくて、存在感も少しずつ薄くなっていってしまって、それが悲しい。
原題は『If Anything Happens I Love You』(「何かあったときのために言っておくね、愛してるよ」って感じでしょうか)。これは、アメリカの学校で起こった銃乱射事件の被害者の生徒さんが、親御さんに実際に送ったテキストメッセージだそう。学校に誰かが侵入して銃を乱射している、もう生きては帰れないかもなって思ったときに、まずこのメッセージを家族に送っておこうって考えたその子の気持ちを思うと…。普段からずーっと思っていたことなんだろうな…。
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■映画
サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~φ(..)
アマプラで観る。2021年の第93回アカデミー賞で編集賞と音楽賞を受賞した作品。
そんなに話題になっておらず、たしか監督の長編デビュー作ということで粗削りのところもあるけど、もっと観られた方がいい作品だと思うのでざっくりあらすじ。
ドラマーのルーベンは、恋人で歌い手のルーと音楽で稼ぎながらキャンピングカーで旅暮らしをしている。
しかしある日、耳に異変を感じ始めたルーベン。彼らが演奏しているのはハードコアで、日々耳が爆音にさらされていたため、急速に聴力を失い始めたのだった。まずは薬局に向かうものの薬剤師との会話もままならず、病院に行くことを勧められる。失った聴力は取り戻せないから、これ以上聴力が落ちないように暮らすよう医者に勧告されるルーベンであったが、ツアーを続けようとしてルーに止められる。
その後ルーベンは、ルーに連れられて聴覚障害を持つ人々のコミュニティに入る。近いうちに迎えに行くと約束しルーと離れて暮らし始めたルーベンは、手話だけで繰り広げられる会話に最初とまどうが、徐々にコミュニティに順応していく。
手話にもすっかり慣れたルーベンであったが、聴覚を取り戻したいという気持ちは持ち続けていた。ついに、音楽の機材やキャンピングカーを売ってつくったお金で、手術を受けるのだが…。
(私がまとめたあらすじ)
もっと観られたほうがいいと思う理由その1は、「障害の有無って生まれつき決まってるもんだけじゃないんだぜ、ある日突然自分が障害を持つことだってあるんだぜ」ということを社会でもっと共有したほうがいいと思うから。
結構前に話題になったノンフィクション本、大野更紗さんの『困ってるひと』を読んだときにも思ったこと。
社会にはいろんな特徴をもった人がいて、いろんな苦手の在り方があって、だから「みんなが暮らしやすい場所に!」するなんてもちろん簡単なことではないけど、そのための努力は一部の人のために『与える』ものとかじゃないんだよね。年を取ったら誰だって絶対に不自由なところは増えてくるのだから(ということは映画評論家の町山さんが本作のレビューで話されてた)、無関係な人って誰もいないはずだよね。きれいごとのようだけど、切実な「自分のため」の話なのよ…!
理由その2は、「障害を持っている人が暮らしづらいのって、世界が『障害がない人』向けにつくられてるからだよね。もっと違う形の世界(コミュニティ)があるならば、『障害がない人』に『合わせる』だけが選択肢じゃないはずだよね」って改めて思ったから。
ここについて詳しく描くと作品を観たときの衝撃が薄れちゃうから、ぜひ本編を観てほしいです。
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勝手にふるえてろ\(^o^)/
アマプラで観る。かなり好きだった。松岡茉優の魅力が大爆発。
24歳のOL・ヨシカは、中学の同級生・イチに10年間片思い中。イチとの思い出や趣味に浸りながら、忙しい毎日を送っていた。そんなある日、会社の同期である男性に告白される。
(Amazonのあらすじより引用)
このあらすじだけ観ると「人物描写がぬるぬるな、主人公に都合のいい恋愛映画ですか?」って思っちゃいそうになるけど(私だけでしょうか)、そうじゃないんですよ!!
人と親しくなることっていうのは、自分の外に出ることなんだっていうのを描いてる作品なんですよ…ッ!
会社の同期の男性(ヨシカは二と呼んでいる)→ヨシカ の好意と
ヨシカ→イチ の好意って、構造としては結構似てる。
どちらも、片思い「されてる」ほうは、片思い「している」ほうのことをちっとも気にかけちゃいない。いずれもひとりずもうになっている。
でも、どういうところが好きかが真逆なの。
ヨシカは、イチは自分と似ているところがあって好きなんだけど、二はヨシカが自分と全然違って何考えてるかまったくわかんないから好きなんだよね。
私も「似ているから好き」ってなりやすいタイプなんだけど、このタイプって気をつけないと、「自分が妄想を広げていた相手像」から相手が離れたときにすごい引いちゃったりとか、がっかりしちゃったりするんだよね。他の人のことはコントロールできないのに。他の人は自分が想像したのと違う言動をとって当たり前なのに。その人は、決して「私」のために存在しているんじゃないのに。
だから最後のヨシカと「ある人」(さあ、誰でしょう?)の言い合いシーンがとっても刺さった。
あと、劇中の歌がめちゃくちゃかわいくて切なくて面白くて大好きでした。松岡茉優…歌もいけるのかよ!
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