香港思い出し旅行記①

生きる気力が低下している。

こんなときは、しばらく休んだのち、とりあえず何かしたほうがいいと思うので（そうしないとますます自己嫌悪に陥る）、去年行った香港の話でも書こうかと思う。

結婚パーティーに集中できなかった出発前日

余力があればこのあと続きを書こうと思うのだが、私は香港に集合し、香港・深センをめぐるスタディーツアーに申し込んでいた。かねてから九龍城にあこがれを持っていた私は、集合日よりも一日早く着く便で香港に入り、少しぶらぶらしてからスタディーツアーに参加することにしよう、と考えた。

Skyscannerで一番安い航空券を選んで、クレジットカードで決済する。途中で「KIWI」という見慣れないサイトに飛び、英語の情報ばっかりで不安が多かったが、それでもとにかく予約はできた。羽田からまず鹿児島へ行き、そこから香港に入ったほうが安いのが不思議だった。

同棲を開始から２か月で解消しまた引っ越したこともあってまったくお金がなく（何度も言うようだが私は貯金ができない）、旅費は、家じゅうからかき集めたお金で払った。

ｰｰｰ

旅立ちの前日、職場の先輩の結婚式２次会があった。なぜそこまで不安にならなかったのかまったく謎だが、会場に向かう電車の中で私は考えた。

「･･･よく考えたら、届いたあのEチケット･･･すごい嘘くさくない？」

私に届いたEチケットは、このようなものである。

２枚目以降にも情報が続くのだが、私が今まで見てきたEチケットに比べて圧倒的に情報量が少ないように思われた（普通、大きなQRコードが載っているような気がするが、小さいのしかない。しかも何ページも同じQRコードが載っているようだ･･･）。

突然不安になり、予約時に経由したKIWIというサイトの評判を検索してみる。

えっと…これは、やばくない？

（貼付した画像は私が今日Trustpilotというサイトからスクショしてきたものだが、ほぼ同様の内容が１年前も投稿されていた。冒頭から酷評のレビューが続く中、レビュー全体の星の平均数が５つ星満点で星４つになっているところも怖さがある）

そこからは、もうその不安のことしか考えられなかった。
かわいいドレスに身を包んだ先輩の写真を撮りながら、
しゃれたピンチョスみたいな料理を食べながら、
ワインとか飲みながら、
もうずっと航空券のことを考えていた。

そういえば、大学のスペイン語の授業で使ってたテキストに、
航空券予約サイトのクレームを読む、みたいな回があったな･･･。
あれ、自分とは遠い国の出来事だと思っていたわ･･･。

始発の電車に乗るために私は４時台に起床し、
泣きそうな気持ちになりながら羽田空港に向かった。

ｰｰｰ

そんなにギャンブラーみたいな気持ちで空港のカウンターに向かったことは、いまだかつてなかった。

機械でのチェックインはできそうにもなかったので、係りのお姉さんに、おそるおそるEチケットを渡してみる。

お姉さんは、Eチケットの２枚目とかについている、「どうみてもそれじゃないだろう」というQRコードを読み込んでいる。

読めない。

私は頭の中で、「ごめんなさい･･･航空券がダメになってしまって、ツアーに参加できなくなってしまいました」とメッセージを送る予行練習をする。

ずっと楽しみにしていたのに･･･。
ガイドブックも買ったのに･･･！

お姉さんは、何か番号を入れている。

すると･･･

無事に航空券は予約できており、香港にたどり着くことができ、私は安心したので空港でタンタンメンを食べた。

しかし、KIWIは、もう使いたくないなとおもう。

（つづく）