T-POPS的80年代アイドルソングベスト100男性編リマスター(4)

 こうして順番にカウントダウンしていくと、選者の好みというものが見えてくると思います。私の好みに関しましては、本家をご覧いただいた方には十分に理解していただけると思いますが、80年代のテクノロジーの進歩に翻弄され続けてきたような電子楽器が活躍する「わかりやすく」そして「冒険的な」(歌謡)POPSと言ったところでしょうか(もちろんそれだけではないのですが、電子楽器が上手に使用されている、という点では一貫していると自負しています)。それが時にはメロディの良さが優っていたり、サウンド的にどストライクだったりと比重は変わりますが、基本的にはそういう楽曲を選んでいる、と思っていただいて間違いございません。
 というわけで、前置きのネタもそろそろ尽きてまいりましたが、本日は第70位〜61位まで。いつものようにお楽しみ下さい。



70位:「It's no FASHION GAME」 本田恭章 (1984)

 作詞・作曲・編曲:本田恭章

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 元祖ニューロマ系イケメンアイドルはいち早くロックに真剣に取り組み始め、この曲では既に作詞作曲編曲全てを手がけるマルチアーティストに転身、完全にロッカーです。超美形なルックスとは裏腹にデビュー当時は歌唱力が拍子抜けでしたが、この曲のような単調なリフレインであれば、そのノリ一発な勢いで乗り切れていると思います。


69位:「美貌の都」 郷ひろみ (1983)

 作詞:中島みゆき 作曲:筒美京平 編曲:坂本龍一・筒美京平

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 80年代前半はHIROMI GOもニューロマ風メイクに。坂本龍一プロデュースのこのシングルは演歌の匂いすらするミディアム歌謡ですが、AメロやBメロの入りで無理やりアルペジオを挿入してテクノ度を演出。その唐突さにはどうしても笑ってしまいます(シングルバージョンとアルバムバージョンでアレンジが異なります)。


68位:「Lucky Chanceをもう一度」 C-C-B (1985)

 作詞:松本隆 作曲:筒美京平 編曲:船山基紀・C-C-B

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 C-C-Bといえば六角形の電子ドラムSIMMONSですが、圧倒的に黒が使用されることが多かった時代に、黄色のSIMMONSを使用していたことも彼らのインパクトに一役買っていたと思います。彼らの人気を確実にしたこの85年3作目は笠浩二のSIMMONS・渡辺英樹の高い位置で弾くベース・関口誠人の低音合いの手というスリーコンボが完全に確立した重要な名曲であると思います。


67位:「悲しみのモノクローム」 坂上忍 (1985)

 作詞・作曲:NOBODY 編曲:船山基紀

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 現在タレント業でブレイクした坂上忍もこの頃は子役上がりのイケメン若手俳優のかたわら歌手活動に熱心でした。この4thシングルはNOBODY作曲&船山基紀編曲のキレ抜群のエレポップチューン。きらびやかなオリエンタルエレクトロ風味のイントロにグッと引き込まれます。特に「Woo~真夏にFade Away♪」のBメロが秀逸です。


66位:「17日目の孤独」 本木雅弘 (1986)

 作詞:柳川英己 作曲:大沢誉志幸 編曲:ホッピー神山

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 シブがき隊12インチ3枚組「5th ANNIVERSARY」収録。ホッピー神山編曲の9分にも及ぶファンクワールド。奇天烈ブラスにダンッダンッリズムにベースは跳ねまくりの豪快なPINKサウンドです。シブがきの3人の中でも最も先鋭的なセンスを持った本木ならではのやり過ぎ感溢れる若気の至りワールド。


65位:「セクシー100℃」 リフラフ (1984)

 作詞:山口大輔 作曲:かろい風太 編曲:TARO'S

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 TRFのSAMが在籍していたことでも有名な4人組ダンスグループ・リフラフの彼らのイメージそのままのダンサブルなデビュー曲。キレの良いダンスも彼らの魅力ですが、何と言ってもインパクトがあるのはメインを張るChappyの特徴的な力入り過ぎなヴォーカルスタイル。軽快なカッティングギターと乾いたブラスセクションとのマッチングが場末の歌謡ショーを彷彿とさせます。


64位:「誘惑スレスレ」 田原俊彦 (1982)

 作詞:宮下智 作曲:網倉一也 編曲:馬飼野康二

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 デビュー3年目にして11枚目のシングル。歌詞については門外漢の私でも、のっけからの「男は顔じゃないよハートさ、女も顔じゃないよノリだよ♪」のフレーズの凄さはわかります。初期トシちゃんを支えた宮下智・網倉一也がこの曲ではタッグを組んでのある意味夢の共演。ラテン風味を織り交ぜながら軽やかでダンサブル。これぞアイドル歌謡の真骨頂です。 


63位:「サレンダー」 長島ナオト (1987)

 作詞・作曲:長島ナオト 編曲:杉山卓夫

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 チャーリー・セクストンばりの髪型に目がいってしまう"影の総統"長島ナオトの2ndシングル。彼も本田恭章同様早くからロック志向で、デビューから作詞作曲をこなしています。デビューシングルほどの勢いはないものの、杉山卓夫アレンジによる弾けるようなシンセパッドが生み出すキレの良いイントロが印象的です。


62位:「はみだしチャンピオン」 沖田浩之 (1981)

 作詞:阿木燿子 作曲・編曲:筒美京平

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 金八先生で人気を博したつり目アイドルのロックな3枚目。後年まで語り継がれるほどのブランド力抜群の奇抜なタイトル(70's後半から80's前半までの阿木燿子は神がかり的)、スットコドッコイなイントロ、Bメロのスプラッシュなパーカッション、テンションの上がるカモン!タイトルコールの後で転げ落ちていくアレンジなど仕掛けもなかなか面白いです。


61位:「にくまれそうなNewフェイス」 
吉川晃司 (1985)

 作詞:安藤秀樹 作曲:NOBODY 編曲:後藤次利

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 オナラ音からスタートする(失礼)新生吉川晃司の5thシングル。アレンジャーを大村雅朗から後藤次利にチェンジしてさらに骨太にベースもブリブリにドラムもガンガンに攻撃的に変身しています。メロディの合間にはメタリックパーカッションが挿入されますが、ラストに重ねて挿入される千切れるように駆け上がるアシッドなシーケンスがカッコいいです。








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