「JADOES」リマスター記念企画1st〜3rdアルバム全曲クロスレビュー(1):1stアルバム「IT’S FRIDAY」
さて、本日からまた新しいシリーズです。先日はPINKのリマスターBOX「PINK BOX」の全曲クロスレビューシリーズを行いましたが、今回取り上げますのは、JADOES。80'sブギーの代表格として最近再評価著しいバンドの1つであるJADOESが、一躍再び脚光を浴びたのが金澤寿和氏のLight Mellow's selectionシリーズとしてリマスタリングされた2014年の再発盤でした。結局全てのオリジナルアルバムが再発されることになるわけですが、このクロスレビュー企画はそのリマスター盤がリリースされたことをきっかけとして、勝手にPINK BOXのレビュー企画の相棒である@junnoviさん(彼も私もリアルタイムでのJADOESファン)とのクロスレビューを2014年3月にTwitter上で開催しまして、角松敏生プロデュースの3枚、1stアルバム「IT'S FRIDAY」、2ndアルバム「Free Drink」、3rdアルバム「a lie」の3枚について全曲レビューを敢行したというわけです。そこで、今回はその企画をアーカイブとしてまとめることにいたしました。
そのようなわけで、本日から3回シリーズでお送りします。本日は彼らのデビューアルバムのリマスター盤「IT'S FRIDAY」の全曲レビューです。
◆1st「IT’S FRIDAY」(1986)
〜オープニング〜
@tpopsreryo:
JADOESリマスター記念レビュー企画。それでは初日を開始いたします。まずこういったレビュー企画ですが、実は先日、例の「PINK BOX」のリリースを記念して7枚全曲レビューという怖いもの知らずのツイートを完遂したことがありまして、今回が第2弾となります。
@junnovi:
なつかしいね~。今回のJADOESで良い意味でPINKとの比較ができたと思う。ちなみに、敢えて言うとJADOESのほうがコメントがつけづらいです。何でかなぁと自分でも思うだけど、書いているうちに判って来るのかも知れないです。
どうして今頃JADOESなのか判らないけれど、良く聴いた身としては嬉しい。私は『Dogolodon Jhan』までは欲しかったんだけど。どうしても角松止まり、角松くくりになってしまうんやね・・・。(注:本レビュー企画後に『Dogolodon Jhan』もリマスターされて再発)
@tpopsreryo:
うん、JADOESのリイシュー嬉しかったなあ。ちょうど学生時代かぶってるのであの頃を思い出すし、サウンド的にもど真ん中で。個人的には「DUMPO」で止まったんだけど(「Dogolodon Jhan」も持ってますが)、角松止めがはっきりいってキリがいいしねw
で、初日取り上げるのはJADOESの1st「IT'S FRIDAY」です。さてこのデビューアルバムなんですが、もう皆さんご存じだとは思いますが、JADOESといえばもう角松敏生抜きには語れないわけでして。そのあたりどうでしょうjunnoviさん?
@junnovi:
ん~。私はJADOESがお笑いという観点で見たことは余りないので、角松オンリーな観点で彼らを評価するのって、残念なんだけど。
@tpopsreryo:
でもそれはワタシも同じでして、JADOESがお笑いもやってると知ったの結構後追いだったりしますね。ちなみにワタシとJADOESの出会いはミュートマのPVでしたw 恐らく角松プロデュースを知ったのも後じゃなかったかな? 聴いた瞬間角松じゃん、とは思ったけどw
まあ今回のレビューはあくまでミュージシャンとしてのJADOESということでなんら間違ってないと思いますよ。お笑いレビュー専門ではないので。
@junnovi:
最近よくテレビとかで言われてる「トーキョーの笑い」ってやつなんじゃなかったのかなって思う。こっちには全然届いてなかったよね。(注:両者とも関西出身です) なのでお笑いで入ったために正当に音楽性が評価されなかったのは不幸だったとか、本人達もそのイメージを払拭するのに必死だったという言葉を見るにつけ(今回のライナーノーツにもそういうくだりが散見されるけど)、要はそういう「自分たちがどういう目で見られているか」ということばかりに気がいってしまった自意識過剰ぶりが、ダメだったんじゃないのって思う。音楽はその後もちゃんとやってたんだから。
@tpopsreryo:
うーん、結局お笑いうんぬんはYMOでいうところのトリオ・ザ・テクノみたいなもんだったんじゃないかと思っていますけどね。本筋は音楽にあったということで。まあ遊び歩いてたっていうのは時代が時代だったから、まあねw
@junnovi:
自らそういう所に話を持って行ってた部分があったんじゃないかって思う。当時もそんなこと言ってた記憶がある。92年頃の雑誌の記事だったと思うけど。そんな所をひょいとするり抜けて行けば良かったのになぁと、今回全体を通して特に強く感じたなぁ。
@tpopsreryo:
届いていないというかお笑いという認識がなかったのね。ただ単純に「FRIDAY NIGHT」という曲が良かったので・・・。ほんとにデビューしたての若手バンドという印象で見てました。ただこの1stアルバムは後で言いますが全員で演奏しているのは1曲しかないわけですがw
@junnovi:
嗚呼フライデーナーイ。今日やし、今やん!w
(注:レビュー当日は金曜日でしたw)
@tpopsreryo:
今でし(寸止め
@junnovi:
ということで1曲目行きましょ。
@tpopsreryo:
そうですね。キリないしw
1.「IKASUMAN」
作詞:JADOES 作曲:藤沢秀樹 編曲:角松敏生
@tpopsreryo:
それでは早速1曲目いきます。「IKASUMAN」。コント仕立てからの超弩級ファンク。やはり重いボトムのリズムトラックに乗るラップ、良いですね。ただこの曲ほとんどCAMU SPIRITSのエディットの独壇場ですよね。スクラッチやギミックなど、完全に角松12インチの世界。
@junnovi:
冒頭の女性の絶叫もそうやけどJADOESお約束の島村の「ゥヘヘ、へへへ、へへへ!」の笑い声w 分かってるんだけど笑ってしまう。これで一気に当時にタイムスリップできるね。何べんこれやるねんって思うけど、笑ってしまう。曲入る前にここで引っかかる私w
@tpopsreryo:
あ、そこもレビューするんかいw でもあのイントロのコント、つかみとしては良かったと思いますよ。イカスマンって曲のタイトル自体あの頃の彼らの立場を表しているかのようだし。どんな曲なのかというワクワク感はあったかな。
後半のセリフのサンプリングをバックに孤独に刻むリズムトラック、この部分が好きなんですよね。ドン!ダン!なリズムはいかにも80年代後半特有のものですし、このドラムサウンドがあって当時はすんなりハマっちゃいました。
@junnovi:
まさに角松やんねw 80年代のラップってこんなんやったんやね~w
@tpopsreryo:
そうなんですよね。実はラップというと角松で覚えたといっても過言ではないんだけどw まあなんていうかこの「IKASUMAN」はCAMU SPIRITS曲なんですよ。JADOES自体は演奏してないし。CAMU SPIRITSは角松と内沼映二のミキサーユニットですね。
で、エンジニアの内沼映二氏がこの80年代後期からのこうしたデジタルシティPOPSの最重要人物ですよね。今回のJADOESも3枚手掛けているし、その他は1986オメガトライブやラ・ムーといったトライアングルプロダクション系まで、あの時代のあのサウンドは大抵この人。
@junnovi:
ホンマやね。彼らは何の楽器も触ってないんやんね。アイドルを料理する手法はここでもいかんなく発揮されてる訳ねw
@tpopsreryo:
まあそこまで潔く角松チームに任せてしまっているのも逆に好感が持てるというか。角松プロデュースという角松流れの方達の溜飲を見事に下げたという点では英断だったかもしれませんね。ていうか角松がまたオーバープロデュースしたかっただけかもしれませんがw
@junnovi:
それにしてもRAP部分、何言ってるのか明記して欲しいわ。ま、多分大したこと言ってないんだろうけどw
@tpopsreryo:
確かにね。でも文章に書き起こしてみてそのくだらなさに歌詞カード捨てたくなってしまうかもしれないなw まあそこが彼らの彼らたるゆえんということで。そろそろキリがないのでw、2曲目いってよろしいでしょうかね?
@junnovi:
ハイよろしくです。実はセンセ(注:しつこいようですが、junnoviさんは私tpopsreryoのことを「センセ」と呼びます)と違って私はこの曲余り好きじゃないんでコメントが殆ど出て来ないんですわ。どうしても耳なじみが悪くて楽しめない。各自、総力戦全開って感じが尚更で。
2.「夏のDU・BI DA・BA」
作詞:斎藤謙策・真沙木唯 作曲:藤沢秀樹 編曲:角松敏生
@tpopsreryo:
それでは2曲目「夏のDU・BI DA・BA」。この曲が実はトップ3に入るくらい好きでして。シンセブラスのプログラム感、エレドラ風リズム、そして角松のサビ前コーラスが前へ出過ぎなところが特にw
@junnovi:
あのね~この曲はね~いいね!w どうしても前奏本番が始まると佐藤博の「Sweet Inspiration(extened dance club mix)」のリズムトラックを思い出してしまうんだけど、この1stの中では「Friday Night」と並んで最も好きやね~。このエレドラの連打とか、前奏のジュワビョ〜〜〜〜ンなベースとかどこを取っても素晴らしいわ。本編始まってもシンセベースの音が心地よいし、サイコー!w
エレドラの乱れ打ちについては何度書いても書き足りないけれど、ホント胸がすく思いってこのことやと思うw 音質もジャストにフィット! エエレドラバンザイ! 惜しむらくは、♪DUDI~のあとの日本語の部分のイ行の発音が本当に素人っぽい所。安易にのばし過ぎw
@tpopsreryo:
エレドラに関してはJADOESに対してはそうは思ったことなかったかな?やはりエレドラ連打といえばアルフィーの「シンデレラは眠れない」だったり、刀根麻理子の「デリンジャー」が先駆者だったりするわけでw
@junnovi:
と、刀根麻理子!w てぁ!懐かしすぎるwww てかセンセ、ここでアルフィーの「シンデレラ」が出てくるとは思わなかったよ~!(爆) 確かに、あのテイクは二度と再現できない「瞬間と偶然の美」だもんねw いやはや~。
@tpopsreryo:
すまん、思わず出てもうたw いっとくけど刀根麻理子「デリンジャー」はスゴいよ。あのアウトロのエレドラ連打は歌謡史に残る連打ぶりだからw キャッツアイの主題歌のフルバージョンにあんな展開が待っていようとは!ってこれJADOESのレビューだからこの辺でw
@junnovi:
ゴメンセンセ、余りに懐かしくて今聴いたよ刀根麻理子。最後の1分弱のエレドラ連打の波状攻撃!!! こ、これは!!!!! 激しすぎるよセンセ!!!w エレドラ以外もう何も聞こえなくなってるやんか!w やり過ぎもここまで来ると横腹抱える他ないね!(ゲラ)
@tpopsreryo:
せやろ〜。もうそこしか聴こえなくなるやろ〜w あの1分間で徐々にタムの手数が多くなって、しまいに高速ロール!っていうアホさ加減w 新川博の一世一代のおもしろアレンジだと思いますよ。
話をJADOESに戻してw、最初の角松のギターリフも好きなんだよね。ものすごく小気味いいというか、あれがあってのいかにも機械なシンセブラスが生きてくるというか。JADOESってやっぱりギラギラ感って感じなんだけど、この曲はまだギラつく前の爽やかさが残ってるw
@junnovi:
そうそう、ギター。三ツ矢サイダー的な爽やかさがあるね。のど越し爽快!そして最後の♪DUBI~では、やっぱり我慢が出来ずに角松がコーラス参戦w この人ほどコーラスに向いてて向いてない二律背反な人おらんのちゃう!?www 素晴らしいわ!w
で、そのあとカッコイイ間奏が始まったと思ったら、そのままF.O.。僕の望みはCut.Out!ますます醒める恋心~。
@tpopsreryo:
そうなんよ、角松のコーラス!あの人の声目立つのよ。中山美穂「Rising Love」でもお腹痛いから勘弁して〜wって思ってたし。ほんと我慢できないみたいなんだよね。バックにいることが耐えられない!みたいなw では3曲目いきましょうか?
3.「Step By Step」
作詞・作曲:斎藤謙策 編曲:角松敏生 ブラス編曲:数原晋
@tpopsreryo:
では3曲目「Step By Step」。これCMソングだったじゃないですか。これをJADOESと思わずに聴いていてなんだか爽やかな癒しソングだなあと思っていたら。こういう緩急がつけられるのもJADOESの強みだったですよね。演奏は島村のドラムのみでしたけどw
@junnovi:
暑い夏の午後のシエステみたいな。夕凪まえの白く霞む水平線かなたを滑る帆船みたいな。低めのキーで歌う設定が何とも上手いな~。15秒かそこらで言いたいことを訴えなきゃいけないCMソングとしてはインパクト弱いと思うけど、そこがまさに夏の日の午後のシエステw
@tpopsreryo:
なんかね、日曜の夕方とかであのCMよく見た記憶があるんだけど・・。そんな感じがするじゃない?ほら、サザエさん症候群的なアレですよw 癒されるんだけど、なんだか休みが終わってしまう寂しいなあ、仕事行きたくないなあっていうw
@junnovi:
なるほど~。夏が峠を過ぎる侘しさみたいな?うんうん。コメント終わる前にどうしても書いておきたいんだけど、サビの英語が「step by THE step」って聞こえてしまうんよ。そんな文法ないのにね。何度聴いても「step by the step」やねんw
@tpopsreryo:
ああ、それは藤沢の言葉のリズム感なんじゃないですかね。本当にtheは言ってないと思いますが。で、今ちょっと聴いてみた。言ってるわこれ!w わははw もう自然に出てきちゃったんだろうね。theってw こういうその場のノリっていうのも彼ららしいね。
それとこの「Step By Step」、ベースが故青木智仁氏なので、なんかもう味が違うんですよね。安心して聴いていられる見事なスラップ。あとこの曲は斎藤謙策曲なんですよね。彼の曲は数は多くないけど、癒し度が高い曲作るなあと。
@junnovi:
でしょセンセ。言ってるって「THE」をw てかさセンセが指摘するベースだけど、いきなりのサビの1フレーズ終わりに、おとなし目のスラップが着々と下降していくやん?あそこ良いよね。
@tpopsreryo:
そうそう、あの部分こそ匠の技だよね。ことスラップに関しては青木氏は一級品だったなあ。後藤次利の笑えるスラップもまあ好きなんですがw
@junnovi:
音楽的な展開は余りなくてさらっと上辺をさらっていく感じが、暑い日の午後のシエステ・・・(しつこい!)。青木の逝去は本当に残念でしたよね。じんわり。斎藤は作詞メインになっていくけど、私は曲の方が向いてたような気がする。木梨のりたけ(藤沢秀樹)とかでんでん(伝田一正)のが好きだけど。
@tpopsreryo:
まあ斎藤詞はJADOESがJADOESたるゆえんであったと思うし、やっぱり外せないんだと思いますけどね。メインは藤沢ががっちり書けていたし、スローチューンは伝田に才があったわけで。まあただ単に作詞で忙しかっただけかもですが。
@junnovi:
確かにそうだよねぇ。斎藤の詩の世界がJADOESのアイデンティティでもあったよねぇ。
4.「Windy Noon」
作詞:斎藤謙策 作曲:藤沢秀樹 編曲:角松敏生
@tpopsreryo:
では4曲目「Windy Noon」。これが全員集合曲ですね。アレンジもJADOESみんなで。伝田&平間はこの曲しか演奏してない。昔はそれほどじゃなかったけどこのリマスターで聴くといいねえ。粗い演奏もいい味出してるし、藤沢もスラップ頑張ってるし、やたらディレイ多用してるしw
@junnovi:
この曲は典型的な80年代のパターンで、量産された類に入ると思いますね。なので余り取り上げるような所はないです。歌詞の構成もサビの部分も映えがないし、繰り返しが多いし、まさに80年代パターン。ただ「同じやつをね」の後の4小節だけ急にファンキーになる部分がもっともっと欲しい私。曲の終わりも引き際としても潔すぎて物足りない・・・。ま、これも次の曲へのプレリュードという位置づけなのかも知れないけど。
@tpopsreryo:
ああ、あのギミックの部分かいw そりゃあワタシも好きだけどさああいうのw 「同じやつをね」って言ってたのか。裏声でよく聴き取ってなかったわ。その後のギミックに気をとられてw とりあえず次の曲に行きたそうだからいきますわ5曲目。
@junnovi:
すみません。だってあの4小節の挿入の後には色んな持って行き方できたと思うんだけど、ありきたりな短いギターソロが入って曲調まで戻ってっちゃうんだもん。あからさまな転調とかしたって良かったと思うんよね。
@tpopsreryo:
あれは仕方なかったんだと思うよ。当時の彼らの技術的な部分もあったと思うので。とにかく1曲だけでも全員でやってみようという感じだったのでは。だからこそ他の曲は角松祭だったわけでw
5.「FRIDAY NIGHT」
作詞:斎藤謙策・角松敏生 作曲:藤沢秀樹 編曲:角松敏生
ブラス編曲:数原晋
@tpopsreryo:
5曲目「FRIDAY NIGHT」。記念すべきデビュー曲。そして出会いの曲です。そしてまさに今の曲ですね。街には繰り出してませんがw この曲はベースが良くて。藤沢氏が弾いてるということで、彼だけは全曲弾いてるかと思ってたら、数曲は青木氏でしたw で、ベースを追うだけで楽しめる。
@junnovi:
この曲については書き出すと止まらなくなると思うんだけど、まずはやっぱり今、今晩の曲ということで。センセと同じで街を練り歩いてないけど、刀根麻理子を3回聴き続けてるけどw(めまいを起こしそうなほどのエレドラ連打www)。もうねホントこの曲についてはこれ以上の何かを求めることは難しい程、練りに練り上げられ完成されたものがある。何がどうというものではなく。曲に大人の色気があり、繰り返し聞くにたえうるだけのパワーがメロディーにあるし、間合いの取り方とか初期の曲とは思えない卓越ぶりを感じずにおれません。拍手!
そうベース!これも看過してはなりませぬ。バチコーンって打ち込むチョッパーが打楽器に徹するその潔さに、曲を聴く私たちは胸のすく思いをする訳で、聴いた甲斐があると思わずにおれないし、この総花的な下品なコーラスも喉カラカラなギターもサイコーなんですわ。
@tpopsreryo:
ですよね〜。そんなにアップテンポでもなくゆったりめなんだけどボトムがあって芯がしっかりしている楽曲なんですよ。デビュー曲に恵まれた感がありますね。この曲で一気に角松フォロワーも含めてファンを掴んだんじゃないかと思います。だって角松作曲の曲とも遜色ないんだもん。
それと、ホーンアレンジとコーラスがいいですよね。少々下世話な感じを醸し出しているところがバブルを突き進む感じで。
@junnovi:
テンポについても、このネッチネチな所でキープするのが本当に憎たらしくてイライラして大好きです。ド演歌の世界をそのまま放り込んだような粘りとコシが、この温暖湿潤気候な島国のメンタリティにマッチしてるんだろうな。本当に堪らなくイライラ。これほめ言葉やで。
@tpopsreryo:
サビの入り方とフレーズも見事ですよね。What a fantastic,tonight〜♪の部分とか。あとは金曜の夜〜こっち来い〜♪ 金曜の夜〜俺と一緒に来い〜♪って言ってるだけなのに、あのフレーズがクセになるんだよなあw
@junnovi:
才能と言うかセンスと言うか、そういうものがまさにここでバーンと提示されている気がしますね。気迫十分、気力充填。そこにサビのてっぺん「♪同じことさフライデナーイ」の「な~」で裏返るんやで!どうこれ?先に書いたような間合いと言い、確実に引き算してるよね。
@tpopsreryo:
あのイントロのチョッパービョ〜ン!は素晴らしいインパクトだったよね。あれで一発持っていかれたからね、ミュートマでw 裏声は確かに藤沢の個性でもあるけど、確かにそういう間合いというかタイミングというのには長けていたかなあ。ではそろそろ次いっていいかしら?
@junnovi:
ハイ、ありがとうございますセンセ。これ以上叩いても、埃ではなく褒め言葉しか出て来ないですから。次お願いします。
6.「Cool」
作詞:斎藤謙策・真沙木唯 作曲:藤沢秀樹 編曲:角松敏生
@tpopsreryo:
では6曲目「Cool」。これはもうのっけからシンセベースのシーケンスにヤラレますね。もはやテクノだわこれは。で、CAMU SPIRITSがエディットするもんだから、間奏がスゴく面白いことにw ギミックにオケヒットにエレドラにクラップ乱れ打ちで。サビも覚えやすいし、キャッチーだわ。
@junnovi:
この曲はね・・・ホントに、何て言っていいのか。多分一番長い音って実はボーカルなんじゃないの?w ものすごく夥しい数の音数が、ホントにもぅ。たまらんわ。どうしたらこんな仕上げをしちゃうんだろうね。切って切って切りまくってるもんね。盛り込んで盛り込んでw
@tpopsreryo:
そう、せわしない。物凄くせわしないのね。まずあの強烈なシンセベースのフレーズがあってその流れで音をぶち込んでいくと。で、間奏でもう全部乗せいっちゃえ〜って感じであんなてんこ盛りに。で、最後はアーッ!アーッ!アーッ!だからね。確かにもうなんなの?って感じでw
@junnovi:
間奏については思いつく限りのフェイクエッセンスを注ぎ込みましたって感じですごいけど、それをヒドイって思わせない所がプロやね。ギターの喉カラカラ具合も気持ち良い。Bメロの「♪リバースの音~」の部分で琴の様なペロンペロンと転がるような音が好きw
@tpopsreryo:
あの音はリマスターの恩恵でより味わえる感じですね。ワタシはやっぱりシンセベースの高い音からつんのめるように下がってくるフレーズが好きかなあ。
@junnovi:
今回のリマスターの恩恵は1stが最も受けたんじゃないかって先生言ってたもんね。こういう所などを指してる訳ね。シンセベースの高い音から~っていう所、良く分かる。どうしてか私はこういう曲調を聴くと横須賀を思い出す。私横須賀に行ったことないんだけどねw
@tpopsreryo:
せやね、ドライブミュージックという言葉が似合うかもしれないね。車は運転しないけどw ただ今回のリマスターでは音圧は上がったけど当時よりも聴きやすくするために過激な音を引っ込めてる感じもあって。「IKASUMAN」なんかはもっとパワーがあったような気がする。
とりあえずというか、相変わらず遅くなってしまうので次いきますよw
@junnovi:
ハイ、よろしくですw
7.「Silent Night」
作詞:斎藤謙策・真沙木唯 作曲:伝田一正 編曲:角松敏生
@tpopsreryo:
7曲目「Silent Night」。実はこの曲好きなんですよ。伝田曲ですが、彼はほんと良い曲書きますね。こういうしっとりめのアーバンポップが入ることでさらに幅が広がるというか。サビの青木ベースの渋さもさることながら、アウトロでまた角松が今度はギターで出しゃばってくるというお約束w
@junnovi:
これも80年代パターンソングだけど、どこかPINKの曲を思い出した。ドラムスの音かな。いやコーラスの少しヒステリックな部分かな。てかBメロ前半のマイナーコードとキラキラなシーケンスが右往左往が岩崎宏美か柏原芳恵かと思ってしまいました。
@tpopsreryo:
確かにドラムの音はそうかもしれないね。これは島村が叩いているけど結局誰が叩いてもあの音処理が大事なんですよね。この時代は音を加工してナンボのとこがあったから。Bメロの歌謡テイストは確かにね。ただそこから持ち直すのが伝田曲の粋な部分ですね。
@junnovi:
うんうん。アリエスからPINKの『PSYCHO-DELICIOUS』の1曲目に行く感じ。でんでんの曲って結構いいよね、センセ。じゃ、次お願いしますだ。
@tpopsreryo:
まあ当時は何歌ってんのかわからなかったけどねw でもそこからギターソロになだれ込む展開が良かったし、そしてラストの弾きまくりはもう性(さが)ですよ。あれはもう治らない。では次いきま〜す。
@junnovi:
そうそう後半の角松のギター独壇場、さぞかし気持ち良いことでしょうね・・・w ちょっとくらい我慢とか遠慮したらいいのに。できひんのやろうね~w ここに「フゥ〜」とか「ヒェ〜」が入っても違和感ないで。あとブリッジ部分が全て裏声という潔さって中々やと思う。
もうね多分ね、アゴ突き出して弾いてるんよw ぜひぜひ「ペー」とか「ゲッチョラー」とか「ガッチョラー」とか「フゥゥ〜」とか入れてくれたら、最高潮にイライラできたのにな(爆)。あ、これ褒め言葉ですよ。
@tpopsreryo:
そのツイート見て8曲目聴いてたらギターソロが来て噴いたわww
8.「I Wanna Hold You Tonight」
作詞・作曲・編曲:角松敏生 ブラス編曲:数原晋
ストリングス編曲:大谷和夫
@tpopsreryo:
8曲目「I Wanna Hold You Tonight」。JADOESの顔の1つでもある流麗なバラードですね。これはまんま角松じゃないか!ってクレジット見たら詞曲編曲すべてヤツだったというw 「Gold Digger」に収録されててもおかしくないフレーズやコード進行にニヤリと。
@junnovi:
センセと同じでめっちゃ角松の曲って感じが滲み出てるコード進行。それにしてもベースの音が甚く硬質じゃない? あとBメロから始まるホーンセクションの遠い感じが何かを連想させるんだけど、なんだろう・・・。
@tpopsreryo:
確かに硬質だけどあれかな、藤沢の緊張感が滲み出てるのかなw Bメロの遠い感じはFlugelhornだと思うんだけど、なんだろうね。本来バラード嫌いなんだけど角松とかJADOESのバラードは聴けるんだわ。いいメロディばっかりだもんな。
@junnovi:
あとね、角松の英語ってSVOとかSVOOとかSVOCとかが多くて、めっちゃ大学受験的英語構文で妙な親しみを感じてしまう私w この曲もSVOで何とかおさめようとしてもMが入ってしまってて、この曲名、角松が書いたんでしょ、図星でしょって判っちゃうw
で、しかも主語は大概「I」やねんw オレオレオレ!オレだよオレ!みたいなw ホンマに、この子はどこまで自分の事ばっかり喋るんやみたいな。だからいいんだけど!w
@tpopsreryo:
今日1番爆笑したww ほんまそうやわ。主語「I」! オレオレ詐欺やなw
@junnovi:
その英文法の最高峰が「I must change my life & love for me」ちゃうかしらとw
@tpopsreryo:
あははw あのタイトル数年間ずっと覚えられなかったよ、「長いよ!」ってw
@junnovi:
そうやねんw そんなに言いたいことあるんかいな、アンタはみたいなw あのシングル出たとき、センセは覚えるの放棄したってことやんね(ゲラゲラ)。しかもサビにそのまま持ってきたしね、その英語。曲に入るんや、メロディーに乗るんやって思ったわw
@tpopsreryo:
多分カラオケ行っても小林明子「恋に落ちて」の2番なみに口がついていかんわw
まあタイトルは見ただけで滲み出てしまってるもんな言い回しがw それでは次いってみますよ。
9.「In The Moon」
作詞・作曲:斎藤謙策 編曲:角松敏生 ブラス編曲:数原晋
ストリングス編曲:大谷和夫 コーラス編曲:小倉泰治
@tpopsreryo:
9曲目「In The Moon」。斎藤謙策ソロ曲。だってそうでしょ、彼の唯一のヴォーカルでしかもJADOESは演奏してない。これはJADOESではなくて斎藤ソロですよw 故佐藤博や吉川忠英、松木恒秀とか渋いメンツをバックに優しく歌い上げる夏の終わりのバラード。やっぱ癒し系。
@junnovi:
センセの指摘通り珍しく斎藤がボーカル取ってる。余り上手くはないけど今日の私には益々フラットに聞こえます(自爆)。私がこの曲で感じたポイントは全てセンセが書いてくれたので付けたしはないですわ。テキュ!
@tpopsreryo:
実はワタシもそれ以外の感想が思いつかないんですわ。なんかデザートって感じがして、でもアルバムを締めるにはちょうどよいというか。ではリミックス3曲行っときます?
@junnovi:
はーい。私としては、センセのリアクションもですけど、角松英文法についてやっと書くことが出来たので今夜の目的は達成したと思っている次第ですw
ボートラ1曲目「IKASUMAN(Extended Dance Mix)」
作詞:JADOES 作曲:藤沢秀樹 編曲:角松敏生
@tpopsreryo:
ではボートラ1曲目「IKASUMAN(Extended Dance Mix)」。コントなしでテープ切り貼りしまくりのエディット。ビシューッなリズムトラックを楽しめるのでそれだけで7分くらいの長さでも聴いていられます。ただ物凄い音の密度w 満腹感がたまりませんね。
@junnovi:
編集過剰と言うか過多な仕上がりがまさに「Extended」なんでしょうねw ホントにさっきの続きじゃないけど、当時の角松って「Extended」という単語使うの好きだよね~w てか私さっきから音楽的なことよりも字面のことばっかり書いてるよね?w
@tpopsreryo:
「Extended」はまあ当時のリミックスは長尺にして編集過剰っていうスタイルが多かったからね。次の「FRIDAY NIGHT」リミックスもそうだけど。でもこれは角松の「T's 12inches」の流れだから。角松12インチ全盛期の賜物というかw
@junnovi:
ホンマセンセ悪い。この曲、私どうしても苦手で入られない・・・。もっとスカポコ・スカポコいってる方が(=「Cool」)しっくり来るんですわ。
@tpopsreryo:
多分脂ぎり過ぎなんだと思うなこれw
ボートラ2曲目「FRIDAY NIGHT(Extended Dance Mix)」
作詞:斎藤謙策・角松敏生 作曲:藤沢秀樹 編曲:角松敏生
ブラス編曲:数原晋
@tpopsreryo:
ボートラ2曲目「FRIDAY NIGHT(Extended Dance Mix)」。原曲よりもなんかいろいろ詰め込まれていて体感スピードは上がったような。ドラムの音圧が上がったおかげで滲み出ていたしつこさもUPしてるのが玉にキズかもw
@junnovi:
前奏部分でベースのうねりが表面に出てて激しさアップしてたりするけど、ここでもやっぱりいやらしいくらいにネチネチのシンセフレーズ。なのにびっくりするくらいにアクセル入ってのエディットとか、もう本気でイライラw 思いっきり下半身集中攻撃してるよね。
@tpopsreryo:
個人的には原曲の音の間合いというかいい意味での隙間が消されちゃったかな、と思ったりして。嫌いじゃないんだけど、原曲の方がいいかな。
@junnovi:
全く同感。藤沢が両手広げて気持ち良く歌っている様を思い出すわ。大体このエディットでどうやって歌い、どうやって演奏し、どうやって聴かせるっていうのって思うしw アカンというんじゃなく、原曲の加減の良さを殺いでるんよ。
そしてサビの所になると音の洪水。フライフライフライフライディw なんちゅうフレーズやねんw ということでセンセと同じで、原曲の加減が本当に素晴らしかったので、こちらはスルメを噛む様に噛んで噛んで噛み締めたい時に聴くと丁度良い感じ。普段向きじゃないね。
ボートラ3曲目「Cool(Extended Dance Mix)」
作詞:斎藤謙策・真沙木唯 作曲:藤沢秀樹 編曲:角松敏生
@tpopsreryo:
ボートラ3曲目「Cool(Extended Dance Mix)」。これは「Before The Best」収録のヤツですね。途中のテープの早送りみたいなギミックにいつもビビるわw 当時テープに録音してたからあのギミックでテープ確かめたもん。
@junnovi:
確かにビクッてするw これは結構好きなんですけど、ポコスカな横須賀に、ザンジバルのようないかずちスネアが絡んで良いんですよ。って「ザンジバル」って自分でも何言ってるんか判らないw でも「ザンジバル」的な何か。
ボートラ4曲目「FRIDAY NIGHT STORY」
@tpopsreryo:
ボートラ4曲目(?)「FRIDAY NIGHT STORY」はもういいよね。だってこれ、ただのコントだからw
@junnovi:
全く異議ございません(キッパリ)! まさにトーキョーな笑いだよねぇ~。
@tpopsreryo:
フライトデナイト!くだらね〜w ものすごく角松のセリフがむかつくw じゃあまとめいきますか。
@junnovi:
ハイまとめましょうか。てか角松のオチねぇ、ギョーカイ過ぎるよね。声カラカラやしw
〜エンディング〜
@tpopsreryo:
ワタシ常々角松とつんくって似てるなあと思うんですよ。声カラカラ具合じゃないですよw 2人ともプロデュースとか裏方気取りながら結局コーラスとかで前へ出てきたがりじゃないですか? それでいて聴いてすぐわかるような声質。なんだかんだいって彼ら気が合うと思うんですよね。
@junnovi:
つんくっていえば、浜崎と15年ほど前にデュエットしてたけど、音楽的な音階は合ってるのに全然ハモって聞こえなくてスゴかったのを思い出す。どこまでもつんざく個性的な声。ぶつかり合って音楽が崩壊する様を見た思いでした。好きな曲ですけどね。
@tpopsreryo:
個性強い声質だから目立つんですよ。角松も同じだけどネチッこいじゃない?だからいくら加工しても残っちゃう。そして出たがり。でも結局その出過ぎたコーラスはむしろ好きな部類なんですけどね、だって楽しいしその方がw
@junnovi:
そうそう。角松がコーラスで出てきたら、「出たー!」っていつも笑って歓迎してるもんね。そして「ホンマにアンタは遠慮というものを知らんねんな」とイライラしながら、出て来ないと物足りない自分も感じてる。「イエ〜」と一言出てきただけで場が変わるしw スゲーw
@tpopsreryo:
そういう意味では彼はスターなんですよね。にしきの的なスターw っていうかJADOESのレビューなのに半分は角松話になってしまったじゃないの! そして時々刀根麻理子だったしw
@junnovi:
いや、センセ、だからさ、あの最後の幻覚の様な、恐ろしい数のエレドラの折り重なった様は、他にはないよ。普通その前に理性や遠慮が働いて、やめなきゃいけないってストップがかかると思うんやけど、そのまま行っちゃったんだもんねw いやはや驚いた~!w
@tpopsreryo:
一応「IT'S FRIDAY」リマスター盤の全曲レビュー終了しましたが、実はワタシJADOESの中で最も好きなアルバムがこれなんですよ。楽曲も粒ぞろい、緩急自在で、生も打ち込みも楽しめる、バランスとクオリティが絶妙にブレンドされた名盤だと思っています。
@junnovi:
私はこのアルバムの要になる1曲目が馴染めなくて、代表曲であり、それこそ彼らのアイコンでもある「Friday(Night)」や「DUBI DABA」があっても、それだけではどうも他の2枚の方が軍配を上げてしまいます。ネッチネチが好きなんやろうねw
@tpopsreryo:
実はワタシは逆でね、後に行くに従って辛くなってくるんですよ。面白いもので。まあ2nd,3rdはひとくくりな面もあるし、1stとは少しタイプも違いますしね。2nd以降はまたそのときにやりますけど。
@junnovi:
「FRIDAY NIGHT」と言う曲を世に送り出せた喜びと愛情とこだわりが随所に感じられる点で、十分な時間を使って作り上げた作品であることは良く分かる、JADOESの人たちにとっても特に大切な1枚なんだろうなと思いますね。
@tpopsreryo:
確かにそれはありますね。そして角松敏生に出会ったことで彼らは才能を開花させたし、それに伴って出たがりとしつこさも継承していったとw それが次作以降につながっていくということですね。では、これでまとめとしてお開きにしましょうか?
@junnovi:
はーい。センセ、お疲れ様でした。また明日よろしくお願いします。明日以降は、私と反比例でどうもテンション下がりそうですけど!w
@tpopsreryo:
こちらこそお疲れさまです。大丈夫テンションは一緒ですよ!ただもう少し早く終わりたい、今度はw では明日よろしくです!
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