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阪急杯 2020【反省】
前日の稍重から馬場が回復してそこそこ速い時計の出る馬場。スタートを決めた③ダイアトニックと④マイスタイル、⑮ニシノラッシュの先行争いで始まった前半は見た目ほど厳しくはなく、ギリギリ消耗戦ラップかなというところ。イン有利の馬場状態もあって、差し馬断然優位とまではいかない好位グループにもチャンスのあるレースになった。
勝った⑭ベストアクターは外枠ながらタイミング良く出来たスペースに潜って内から2〜3頭目あたりの中団の位置を取れたことが大きかった。直線では人気馬がごちゃついたインではなく⑤クリノガウディーの後ろからスムーズに抜け出しての快勝。
不利のあった⑥フィアーノロマーノはともかく、③ダイアトニックには正攻法の競馬で勝ったわけだから立派。極端な消耗戦にならなかった今回のラップが前走の雲雀ステークスに酷似していたことも大きかったか。
個人的な反省としては、軽視した要因のひとつ、12戦目にしての初の右回りに関しては気にしていないが、父方母方ともに欧州血統でなかったことに関してはデータに囚われすぎ。
③ダイアトニックの降着により2着に繰り上がった⑥フィアーノロマーノは直接的な被害馬。その③ダイアトニックを目標にできた理想的な競馬でスムーズなら勝っていたか。やはり急坂コースに強くこれで【4.2.0.0】。夏場に走らせない程の冬馬巧者(3.2.0.1)ぶりも健在だった。
3着への降着となった③ダイアトニック。ハナ争いした2頭が⑫⑮着に沈んだことからも先行争いからスッと引いたのは英断で、直線での褒められた騎乗ではないものの、スッと飛び込んだ反応には驚いた。
前走ではマイルへあっさり対応し、好スタートから先行策が取れた今回、もともと高い素質を見せていたが、いよいよ本格化した印象。
本命⑱スマートオーディンは外から追い込んだものの、クビ+1/2馬身+ハナ差の4着。馬場の内側が良かったし、極端な消耗戦とならず前にいた馬の脚も削がれなかったことが痛かった。4角回る時の手応えは抜群だったし、条件さえ揃えばまだまだ走れる。
ノド鳴りを懸念して軽視していた⑦ステルヴィオは出負けしたものの最内を走れたことでリカバリー。直線では勝ち馬とは対照的に前が開くのを待っての追い出しで強さを見せた。スタートは課題になるかも知れないが、少なくともこの距離なら勝ち負けできることを示せたので収穫のあるレースだったのではないか。
3番人気に支持された⑤クリノガウディー7着。デビュー前から調教をつけていた森裕太朗騎手が鞍上とあって、前週フェブラリーステークスの長浜騎手の再現が期待されたが、ハナ争いに加わったのは無謀だったか。