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ダービー卿チャレンジT 2020【反省】

ダービー卿 結果

1200mが主戦場の①ナインテイルズが先手を主張し、②ストーミーシーらが続く流れは1000m通過57秒1と過去10年で昨年に次ぐハイペース。
馬場は良馬場発表ではあったが、週中の雨が乾く途中で仮柵移動もあって内が有利だったか。

1着④クルーガー

前でやり合う先行集団と、Bコース初日で勝つには厳しい後方。その中間よりやや前方というベストポジションをキープ出来たことが最大の勝因。4角〜直線でポッカリ進路が開くと楽々抜け出した。

鞍上の石橋脩騎手だけでなく、その騎乗に応えた本馬ももちろん称賛に値する。当時はやや長い印象もあった京成杯3着を含めて中山芝はこれで③①①着。
そもそも予想記事でも書いたように右回りと左回りでは成績が全然違うし、陣営もここを本命に定めて3週連続で一杯に追い切る本気の仕上げも実を結んだ。

個人的には加齢による時計面を心配していたが、キャリア26戦なら6歳ぐらいか。まったく問題なく、4年前のマイラーズカップ制覇時と0秒2しか変わらない1分32秒8。本命候補だっただけに悔しい。

また、血統面で欧州と豪州で活躍馬を送り出すデインヒルを取り上げたが、本馬は豪州遠征でクイーンエリザベスステークスで2着した馬であった。
今後も前傾ラップが見込める右回りでは狙いたい。

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2着⑤ボンセルヴィーソ

この馬も先行スタイルにこだわらず、勝ち馬の外で我慢したことが大きかった。
直線では伸び負けての2馬身差で、勝ち馬とは3kg差の54kgの軽ハンデとあれば力負けだろう。それでも2着なのだから控える競馬で結果を出せたことは収穫。

急坂コースを嫌って軽視したのだが、これでこの馬のツボが判らなくなってしまった。3着に好走した年明けの京都金杯は後傾ラップ寄りの一貫したペースで今回よりは緩く、1000m通過も2秒近く違う。
馬場にしても京都金杯は時計の掛かる馬場で、今回は高速馬場。上がりは共に掛かってはいるが、共通点といえばハンデが54kgの軽量ということとトラックバイアスを味方につけたこと。狙いどころが難しい。

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3着⑥レイエンダ

中段の最内をロスなく追走して、直線ではジャンダルムと勝ち馬の後ろから渋太く脚を伸ばした。
ロスのない完璧な競馬が出来たこともだが、何より叩いた効果が大きかったのだろう。
勝ち馬より後ろの位置取りで上がりが同じなら力負けになるが、前半流れた中でも脚を使えたこと、揉まれる競馬でも結果を出せたことは収穫。

全兄レイデオロと比較することは可哀想だが、ここを転機に一皮むけることは警戒しておきたい。

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4着⑪ケイアイノーテック

ほぼNHKマイルカップ以来となる待望の前傾ラップで前進した格好。勝負処から大外をぶん回すかなり雑な競馬でメンバー2位の上がりで0秒4差まで詰めたことは位置取りと内外も含めて負けて強し。
今回は届かなかったが、前傾ラップが見込める外差し馬場で狙いたい。

5着⑦プリモシーン

ハンデ増との戦いだったが、トップハンデを背負った中、内外の差もあって0秒5差ならヴィクトリアマイルのステップレースとしては上出来と陣営は考えているのではないだろうか。
デムーロ騎手は馬場を敗因に挙げたが、4着馬はさらに外を回っているわけだし、軽い芝がベストであっても昨年の中京記念では今回より緩い馬場でも3着だから言い訳にはならない。走破タイムから見ても。
今回の敗因はハンデ増と内外の差、前哨戦を個人的な見解とする。

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6着⑭ドーヴァー

⑦プリモシーンを前に見る形で中団から。直線では外を回さず馬場の中ほどを選択したが伸び負けた。
レースぶりに特に問題はないだけに、やはり11月〜3月の涼しい季節から寒い季節のみで良さそう。

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7着②ストーミーシー

番手追走まではまだ良かったが、次々と後続が上がってくる中での勝負処で早め先頭はさすがに無理があった。騎乗した横山武騎手は「時計が速かった」とコメントしているが、2年前の同レース3着時は1分32秒4で走っており、明らかにオーバーペースが敗因。
むしろ、3角で5番手以内にいた馬は全て10着に沈んでいるのだから0秒5差ならよく粘ったと言える。

時計の掛かる馬場がベターであることは確かなので、適条件で見直したい。

8着⑮カツジ

ほぼ最後方から⑪ケイアイノーテックのさらに外をぶん回す無策で雑な競馬ながら上がりは最速。
これまでの好走は後傾ラップがほとんどで、前傾ラップでは厳しかったか。

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10着③ジャンダルム

前傾ラップに内枠の中山マイルと絶好の条件で本命に選んだが、痛恨の出遅れ。前がやり合う中で焦って先行集団に加わる明らかなオーバーペース。

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11着⑧トーラスジェミニ

【2.0.0.0】とベスト条件と見られる中山マイルだったが、1200mを主戦場とする①ナインテイルズにハナを叩かれ、②ストーミーシーにもダッシュ力で劣って逃げることさえ出来なかった。番手での競馬でも問題ないとの話もあったが、このラップをついて行く形ではさすがに厳しい。

14着⑯マイスタイル

昨年3着時よりハンデ1.5kg増で果敢にこのラップの先行争いに加わっては持たなくて当然。
豪州遠征を取り止めた影響もあっただろうし、今回の結果は度外視。


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