CBC賞 2020【予想】

今年は中京ではなく阪神開催なので過去の傾向が参考にならない。
阪神の内回り1200mは基本的に内・先行馬が有利で、今開催でも昨日の芦屋川特別も含めて4角先頭馬が【3.2.1.2】としており、勝ち馬はすべて4角5番手以内【8.6.8.22】。6番手以降では【0.2.0.60】と。本日の6レース未勝利戦も逃げ切り勝ちだった。

連続開催5週目ではあるが、馬場は昨日より回復し現在は稍重発表。先行力のあるパワータイプのスプリンターが狙いどころだろう。

①ナインテイルズ

前走の鞍馬ステークスは58kgを背負っていたとはいえ、GⅢ京阪杯②着、淀短距離ステークス勝ちの京都1200m。得意とする舞台で2秒4差のブービー負けで、これで4戦続けての1秒差以上の大敗。
9歳馬でもあり、さすがに一変は難しいだろう。

②レッドアンシェル

2戦連続で二桁着順に沈んでいるが、前々走のシルクロードステークスではレース中にトモを痛めたため途中でやめてのシンガリ負けで参考外。
前走の京王杯スプリングカッップも④④⑦⑪着と実績のない関東圏での競馬だった上にスローの瞬発力戦で若干長く最後が甘くなりやすい1400mが露呈したことを考えれば0秒8差はギリギリ許容範囲。

昨年、不良馬場だった本レースを勝っているように関西圏での道悪は①③②①着と得意にしているだけに馬場の回復傾向はマイナスで、前々走をトモを痛めたことで途中でやめたからか、前走後に騎乗した福永騎手が「ズルい面が出てきた」とコメントした点も引っ掛かるところ。

また、本馬も含めたきょうだい8頭は5歳6月までが【15.10.14.63】に対して、5歳7月以降【0.1.0.22】と成長力に欠ける面もあり、3番人気も踏まえれば切ることも考えたい。

③ラブカンプー

2年前のGⅠスプリンターズステークス②着馬も、以降15戦連続で掲示板外。前走の韋駄天ステークスで0秒6差の⑦着に踏ん張り、こちらも長く続いていた1秒差以上の大敗を14戦でストップし上昇を感じさせるが、同ハンデ51kgではまだ手を出せない。

④グランドロワ

連闘での重賞初挑戦。これまで3度の連闘は⑧⑰⑩着と結果を残せていないが、中1週では【2.0.3.2】としており、阪神コースも連闘で挑んだ2戦を除けば【3.3.1.2】と得意にしている舞台。

大阪―ハンブルクカップを重馬場で勝っているように道悪は歓迎で、むしろ1分9秒0の持ち時計から馬場の回復傾向はマイナスだが、すんなりハナに立てた際の逃げ残りは警戒しておきたい。

⑤エイシンデネブ

昨秋の京阪杯0秒7差⑦着以来となる2度目の重賞挑戦。
2勝クラス卒業と3勝クラス卒業を7月に果たしているように暑い時期が得意なタイプではあるが、このメンバーで後方から追い込むスタイルでは厳しく映る。
3勝を挙げている次の小倉が勝負どころだろう。

⑥アンヴァル

3着以内の好走はすべて直線平坦コースで、急坂のある阪神では【0.0.0.5】。昨年の北九州記念ではメンバー最速の上がりで追い込んで③着に好走しており、この馬も次の小倉で狙いたい。

⑦クリノガウディー

降着により戴冠を逃したとの見方もある前走のGⅠ高松宮記念。おかげで1勝馬の身で58kgを背負うことに。
その高松宮記念は重馬場の影響もあってテンの3Fが前々走の阪急杯よりも遅い34秒2で、初のスプリントでもすんなり先行できたし、緩いペースで前有利の展開に恵まれた点は否定できない。

2歳時に朝日杯フューチュリティステークスで0秒3差②着の好走があるが、以降は【0.0.0.5】としている右回りであることを踏まえれば取りこぼす可能性は十分にあると見る。

⑧ロケット

前走の安土城ステークスはゴール前でロードクエストに寄られる不利もあって最後追えずの0秒3差なら⑦着という着順ほど悪くはなく、おかげで52kgのハンデになったかも知れない。

ただ、重賞初挑戦が初の1200mで、特に速い時計があるわけでもなく、先行できなかった際のリスクを考えると4番人気の評価は過剰人気に映る。

⑨タイセイアベニール

以前は8度の②着を数えたように詰めの甘さが目立つ馬だったが、昨秋の馬体増から今春の復帰後は①③①着と勝ち切れるだけの力をつけた。

道悪に関しては2歳時の500万下戦での0秒5差②着をどう見るかも、これぐらいの馬場ならこなせるはず。
阪神1200m自体に問題はなく、あとは差して届くかどうかだけだろう。

⑩ショウナンアンセム

昨年の高松宮記念③着馬。昨年の本レースではレース中に屈腱炎を起こしたらしく⑫着の敗戦を喫し、今回は昨年以来となる実戦で同じ56kgのハンデ。

中9週以上の休み明けでも【0.3.0.3】と3度の②着はあるが、全6勝はすべて中1〜2週で前述の高松宮記念も中2週での好走。馬場に関しては「多少なら馬場が渋っても大丈夫」と田中剛調教師はコメントしているが、ここは長期休養明けの1戦。ここを叩いた次で狙いたい。

⑪アウィルアウェイ

半兄インディチャンプがそうであったように、これから力をつけていくのだろうが、直線急坂コースは3歳以降⑦⑩⑧⑪着。

時計勝負の高速馬場でもなければ道悪でもない、前々走のシルクロードステークス勝利時のようなそこそこ時計が掛かる馬場が理想なだけに、もう少し馬場は乾いて欲しかったはずで、当時ハマった後方待機策は直線の急坂も含めて今回は難しいと見る。
暑さに弱いタイプらしく、パドックは要確認。

⑫ダイシンバルカン

オープン入り後は7戦連続で掲示板外と苦戦しており、全4勝のうち未勝利戦を除く3勝は直線平坦コース。ここでは厳しいだろう。

⑬ミッキースピリット

3連勝と勢いに乗って挑む一戦だが、すべて直線平坦コースで、直線に急坂のあるコースでは未勝利戦を除いて③⑩④⑤②着。

このぐらいの馬場ならこなせそうも、1分20秒8の2歳レコードで勝利した未勝利戦や前走の朱鷺ステークス後の「ノメっていた」とのコメントからも良馬場向きの印象は拭えず、好位を確保できそうな並びは魅力でも少なくとも勝ち切るまでは難しいと見る。

⑭ディメンシオン

高速マイルが買い時で、稍重馬場に加えて初の1200mはとりあえず使う感も強く、難しいだろう。

⑮ノーワン

フィリーズレビュー勝ち後は8戦連続で着外。得意の阪神といえども厳しいだろう。

⑯ジョイフル

昨冬に勝利を挙げたタンザナイトステークスと同じ阪神1200m替わりはプラスだが、当時より2kg増の56kgは見込まれた印象。
外差し馬場だった3走前のシルクロードステークスでは0秒3差の⑦着に追い込んでいるが、今の馬場で大外枠から差す競馬では厳しいだろう。

【結論】
複勝　④グランドロワ

ハナに立てたとしても勝ち切るまでは難しそうで、かといって他に手頃な馬も見つからず購入は控えた。