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ローズステークス 2020【予想】

ローズステークス 過去

開幕週ながら雨の影響で稍重からスタートした先週から一転、昨日は2歳未勝利戦でレッドベルオーブが1分33秒1の2歳コースレコード。3馬身差離された2着カスティーリャも従来のレコードを0秒5上回る1分33秒7。同じ2000m戦で行われたメインのケフェウスステークスの勝ち時計1分58秒7は、コースレコードと0秒4差。雨の予報もあるが、高速馬場を想定したい。

中京2000mは坂スタートでラスト5F手前から下り坂になるコースレイアウト同様、緩めの前半からの持続力勝負を想定する。
高速馬場に対応できるスピードを持った持続力戦向きの馬を狙いたい。

前走1勝クラス組で好走した3頭はすべて上がり最速で勝利。【2.1.0.5】

①リアアメリア(☆)

デビュー2戦目のGⅢアルテミスステークスでは、シンザン記念を制するサンクテュエールや古馬の男馬相手に2勝クラスを勝つビックインバイオを子供扱いしての連勝を飾ったものの、GⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞と続けて凡走。

桜花賞は重馬場もあっただろうが、これはレシステンシアが作り出した淀みのないラップが主因。
新馬戦は超スローでの(49秒3 - 47秒2)、
アルテミスステークス(48秒4 - 45秒9)と
いずれも後傾ラップでの連勝。

阪神ジュベナイルフィリーズは45秒5 - 47秒2、
桜花賞は46秒5 - 49秒6といずれも前傾ラップで脚が溜まらなかったものと見ている。
前走のオークスでは0秒3差の④着に健闘したが、4Fで3分割すると、47.7 - 50.4 - 46.3。中盤で緩んだことが大きかったのだろう。

前半で脚をタメられるのであれば2000mの距離は恐らくベストで、高速馬場もアルテミスステークスで結果を残しており望むところ。
ただ、賞金的には余裕のある立場で次を見据えた仕上げでもあり、ラスト5Fの持続力勝負となると最後まで脚が続くかまでの確証はまだないので、オークス最先着馬として格好はつける程度と見る。

②フィオリキアリ(⋯)

春のアネモネステークスは最後方から追い込んでの②着だったが、前走の西海賞では好スタートから離れた2番手につけてロスなく立ち回る競馬を展開。

春までは折り合いを気遣って後方からの競馬をしていたが、今回と同じ2000mの距離で先行しながら折り合いもついたことは20kgの馬体増より大きく、1馬身半差をつけた②着のボンオムトゥックはアーリントンカップで0秒4差に健闘した馬。

急坂はアネモネステークスでメンバー最速の上がりを使って駆け上がっており、持続力勝負も前走で完勝。好材料が揃っているようにも思うが・・・

今回の権利獲得馬の賞金次第では出走が怪しくなることから、予定していた余裕を持った直行ローテーションを急遽切り上げて8日に帰厩。
高速馬場の実績にも乏しく、約1か月前倒しての急遽の出走で勝ち負けできる程の力があるようにも思えないので意外と人気している今回は切る。

なお、新馬を除けば上がり35秒未満は⑩⑥⑥⑭着、35秒以上だと①②⑦①着。

③フアナ(○)

1月のデビュー戦は先週古馬相手に3勝クラスを勝ったアドマイヤビルゴに出遅れながらも3/4馬身差に迫って②着。3月の未勝利戦を完勝し、続くオークスへの出走権を懸けたフローラステークスは外枠が不利とされる東京2000で17頭立て16番枠。

スタートで後手を踏んで、道中は他馬と接触。最後の直線では1番人気のスカイグルーヴに馬体を併せに行った際にルメール騎手の右ムチが当たりそうになったことで大きくバランスを崩す場面。スムーズさを欠いたことで出走権までクビ差及ばない③着。
勝ったウインマリリンが本番のオークスでデアリングタクトと半馬身差の2着だっただけに、もし出走が叶っていれば好勝負していたかも知れない。

それから3か月半の休養を経て臨んだ1勝クラスは1000m通過が58秒2の速い速いペースを好位から追走し、同じ3歳馬のカレンシュトラウスとの叩き合いを制した勝ち時計は1分44秒9。
開幕週とはいえ、翌日の2勝クラス・西部日刊スポーツ杯(2000m)の勝ち時計1分57秒8から最も遅い12秒5を引いた1分45秒3から比較すれば古馬2勝クラスに相当するラップ内容といえる。

春までは馬体が一戦ごとに減っていく中で体重を気にして攻め切ることが出来ず、素質で走っていたがデビューから4戦すべてでメンバー最速の上がりを記録。フローラステークスで416kgまで減った馬体は444kgまで増量することに成功し、高速馬場での持続力戦を勝ち切ってルメール騎手を確保。
最後の1冠への出走権に向けて万全の体制か。

④ヤマニンプティパ(⋯)

7月に7度目の出走にして勝ち上がったが、続く前走の1勝クラスでは1秒差の⑦着。厳しいだろう。

⑤リリーピュアハート(○)

牝馬ながら2400mのゆりかもめ賞を最速上がりで差し切った際、福永騎手に「明確なビジョンが見えた」とオークスを意識させた本馬の可能性は、同厩のお手馬ミヤマザクラがいながら、抽選対象である本馬をオークスへのパートナー選んだことからも窺い知れる。

そのオークスはスタート直後、顔が地面につきそうになる程のスタートで躓いて後方からになったことと、緩んだペースが重なって⑨着に敗れたが、最先着馬①リアアメリアとは0秒4差。
前々走の忘れな草賞では重馬場でトモを滑らせながらもウインマイティーと0秒2差の③着に走っており、ここでも好走できるだけの下地はあるはず。

もっとも、1勝馬だけに権利を取る必要がある立場。これまでの2勝はいずれも中10週以上の間隔が空いたローテーションで挙げており、福永騎手も「自分の中での期待値はGⅠを獲れる馬」と3週連続で追い切りに騎乗する熱の入り方だけに仕上がりは大丈夫だろう。

持続力戦ではまだ結果が出ていないが、全兄ヴァンキッシュラン同様、渋太く長く脚を使うタイプと見ており、例年通りの阪神1800mより中京2000mの方が合うことは間違いない。
時計が掛かった方が良さそうなタイプに映るだけに、高速馬場への対応にはやや不安を残すが、本馬をよく知る福永騎手なら先行策から渋太く脚を伸ばす競馬で最低限の仕事は果たすと見る。

⑥セウラサーリ(⋯)

サダムパテック、ジュールポレールの半妹。サマーナイトシティーの子どもに跨り続けている山本助手が「GⅠを獲る可能性がある」と評価し、池添騎手が継続騎乗することから素質は確かにあるのかも知れない。

ただ、西園調教師が「女の子なのに怒ってキレるところが全然ない」と話すだけに初めてとなる2000mの距離は問題ないかも知れないが、高速馬場への実績に乏しい点がどうか。
時計が掛かった方がいいタイプに映るし、蹄底を気にして追い切りをスライドさせたことも気になり切る。

⑦ウーマンズハート(⋯)

昨年8月、上がり32秒0での新馬勝ちから新潟2歳ステークスまで連勝を飾ったが、以降は④⑥⑯⑫着。
現状は平坦コースの軽いレースが合っているというのが当方の見立てで、半兄サドンストーム、ティーハーフも知る深川助手が「この血統は古馬になってから良くなる」と語っているように、父がハーツクライに替わった本馬の復活はまだ先と見る。

賞金的には足りており、来年2月の定年まで半年を切った西浦調教師へのGⅠタイトルを考えれば、先を見据えた仕上げが予想される今回は切る。

⑧オーマイダーリン(⋯)

⑮着に敗れたスイートピーステークスから中2週→中1週→中2週→中2週→中7週と立て続けに走って、今回が連闘での7戦目。常に上位の上がりを使って頑張る馬には敬意を表するが、厳しいだろう。

⑨クラヴァシュドール(☆)

所有馬のほとんどを中内田厩舎に預ける山紫水明オーナー。トライアルから全力投球を望むことが一番の理由らしいが、今年初戦のチューリップ賞は勝てばクラシックへの皆勤を確実にできるメリットもあってマイナス6kgの勝負仕上げ。
その甲斐あって②着に好走したことで賞金の加算には成功し、続く桜花賞でも勝負処で下げる致命的な不利がありながら盛り返して④着に健闘。

ただ、その桜花賞でも4kg減らしてオークスでもさらにマイナス2kg。果敢に先行したものの、直線ではズルズルと後退して⑮着に敗れた。

しっかりリフレッシュして挑む今回は、僚馬①リアアメリアより意欲的な攻めで今年から美浦を拠点にしているデムーロ騎手が1週前追い切りに栗東まで駆け付けたことも本気度の現れであり、高速馬場は新馬勝ちを飾った昨夏の阪神、サリオスと0秒2差の接戦を演じたサウジアラビアロイヤルカップと望むところで、2000mの距離もハーツクライ産駒だから高速馬場なら対応は可能だろう。

ただ、同時に現時点での成長力に懐疑的でもあり、勝ち味に遅いことから勝ち切るまではないと見る。

⑩アブレイズ(◎)

デビュー戦は1000m通過64秒7からの4F持続力戦。逃げ馬が最下位で2~3着が差し馬だった外差し馬場を牡馬相手に先行して勝利。キャリア1戦での重賞挑戦となったフラワーカップは一転して1000m通過59秒2。直線での向かい風の影響で差しが利きづらい面はあったが、速いペースの消耗戦を先行押し切り。初の長距離輸送も含めて全く違う競馬で連勝してみせた。

同じく1000m通過が60秒を切る59秒3だった2006年の勝ち馬キストゥヘヴンは続く桜花賞を制しており、2着のフサイチパンドラはその年のエリザベス女王杯、3着のブルーメンブラットは2年後の引退レースでマイルチャンピオンシップを勝つハイレベルなレース。

負かした2着レッドルレーヴ以下のその後を見ると不安も覚えるが、キャリア2戦目でフラワーカップを制した素質は魅力。
賞金的には余裕を持った立場ではあるが、中間でかなりハードな調教を課しており、仕上がりには問題なさそう。上がりが36秒以上かかるタフな競馬で能力を発揮するタイプかも知れないが、6番人気のここは勝負したい。

⑪アカイイト(⋯)

4戦目のエリカ賞を除けば、常に勝ち馬から0秒6差以内に走っており、これまでのキャリア11戦中10戦でメンバー中2位以内の上がりを使う堅実派。

前走の藻岩山特別(牡馬混合2勝クラス)は最速上がりで追い込んだものの、1角1~3番手の馬が上位を占める展開に泣いて⑤着。ここでも相手なりに走れそうな気もするが、掲示板までと見る。

⑫チャイカ(⋯)

7戦目の勝ち上がりとなった前走は開幕週の2000mで2分0秒3と時計面での強調材料に乏しく、先行有利の馬場に恵まれた感も否めない。厳しいだろう。

⑬ムジカ(⋯)

勝ち上がりまでに8戦を要し、昇級初戦となった前走の1勝クラスは最速上がりで追い込むも②着。
ここでの出走権獲得を考えれば、1勝クラスは勝ち切って欲しかったところ。厳しいだろう。

⑭シャレード(△)

フローラステークス⑥着以来、3か月ぶりの実戦となった前走の1勝クラスは直線で内にモタれて鞍上が左ムチで修正し続ける難しさがありながら、最速上がりで差し切り勝ち。
クビ差以上の内容であり、勝ち時計の1分58秒9も悪くない。穴で少し期待してみたい。

⑮デゼル(△)

1歳の夏に左後肢の骨折と右後肢の重度の関節炎で、社台レースホースが一度は募集停止に。翌夏には体力不足と判断され、僅か1週で牧場に戻ることになったほど体質に弱さを抱えていた。

デビューはフィリーズレビューと同日で既走馬相手の未勝利戦。スタートで後手を踏んだものの、直線は馬群を縫って差し切り勝ちを収めると、続くスイートピーステークスでは上がり32秒5の脚で連勝。

レーン騎手が騎乗することもあってか2番人気に支持されたが、伸びを欠いて⑪着に敗れた。
デビュー戦から4kg減→8kg減で合計12kg減、キャリア3戦目の牝馬が中2週での再東上は無理があった。
その反動や夏の暑さもあって、牧場での調整に遅れが生じたとのことで、「何とか間に合った」とは友道調教師の弁。

賞金的には秋華賞ボーダーを超えており、6億円馬アドマイヤビルゴの日本ダービー、菊花賞を早々に諦めたように大事に育てる厩舎方針に加えて、鞍上は凱旋門賞からの自主隔離で秋華賞の騎乗がない武豊騎手。後方から脚を計る競馬が考えられる今回は取りこぼす可能性は高いと見る。

⑯シャムロックヒル(⋯)

キャリア10戦目に勝ち上がりを決めると、続く1勝クラスも連勝。ただ、洋芝が合った印象が強く、高速馬場への対応を考えると簡単ではなさそう。

⑰エレナアヴァンティ(⋯)

ここまでの勝ち星は1200m~1400mで距離経験はマイルまで。初の2000mにも宗像調教師は「この中間、距離を持たせるために長めを乗り込んでいる。大丈夫でしょう」と話すが、今回はオーナーサイドの要望で急遽の参戦。
1200mから2000m。一気の4F延長は無理だろう。

⑱ラインオブダンス(△)

これまでのキャリア6戦で掲示板を外したことがなく、3走前のアルテミスステークスでは①リアアメリアとは0秒2差。
着差以上の内容差はあったが、堅実に走っている。

【結論】
本命 ⑩アブレイズ

3連単フォーメーション
1着 ③⑤⑩
2着 ①③⑤⑨⑩
3着 ①③⑤⑨⑩⑮

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