プロキオンステークス 2020【予想】
先週のCBC賞同様、今年は中京ではなく阪神での開催。過去の傾向がアテにならないので今開催の傾向から考察していきたい。
今開催で行われたダート1400m戦16鞍の内、上がり3Fが2位以内だった馬の成績は連対率5割弱とまずまず。
5位以上と6位以下の差がハッキリしているように最後の急坂まで脚を使えることが重要ではあるが、かといって後方一気も簡単ではない。
4角5番手以内で上がり2位以内なら【7.1.0.0】。当然ながら前に行って速い上がりを使えることがベスト。
馬場は高速馬場を想定する。
①カフジテイク
3年前のフェブラリーステークス③着馬で、直近の3着以内好走は2年前の根岸ステークス③着が最後。
オープン入りまでの4勝はすべて右回りで挙げたものだが、オープン入り後は⑧④⑤④⑦着。
回り云々より脚質的な直線の長さから東京と中京に好走が偏っていると見ており、例年通りの中京開催ならともかく、阪神では厳しいだろう。
②デュープロセス
昨年のユニコーンステークスではワイドファラオとアタマ差②着の接戦を演じたが、約4か月の休み明けだったグリーンチャンネルカップはともかく、前走の黒船賞2秒9差の大敗は精神的な気難しさも感じられた。
今回は約4か月の休み明けに加えて内枠。ここでの復活はないと見る。
③サトノファンタシー
霜月ステークス勝ち後、二桁着順の惨敗続きではあるが、ポラリスステークスにしてもコーラルステークスにしても前が詰まる不利があってのもの。
ただ、それでも重賞レベルとなると怪しいし、約1年4か月ぶりでは厳しいだろう。
④ミッキーワイルド
昨年はヴェンジェンスやサンライズノヴァらに先着する1分21秒3の好時計で②着。
ダートに限れば【3.6.1.3】と安定した成績で、気温の低い12~3月が【0.3.0.2】に対して、気温の上がる4~11月は【3.3.1.1】としており、唯一の着外は約2年ぶりの1200mで後方に置かれて前が詰まった前々走の京葉ステークス。
⑤レッドルゼル
阪神ダート1400mは⑭サクセスエナジーを負かした前々走のコーラルステークスを含めて【2.1.0.0】。
1分22秒4の持ち時計は伸び盛りの4歳馬で1200mを勝つだけのスピードもあるだけにまだ詰まるはずで、先行してメンバー上位の上がりを使えることは強み。
今のところ夏バテはないようだが、昨年は夏場を回避しており当日の状態は要確認。
⑥サンライズノヴァ
今年のフェブラリーステークス③着は今年のメンバーではズバ抜けている存在だが、今回は帝王賞を除外されて約2年半ぶりの右回り。
1400mの距離も2019年以降は⑧④④着で、左回りで直線の長い中京で行われた昨年の本レースも後方からメンバー最速の上がりで追い込むも0秒5差。
6歳という年齢的にもスピード勝負への対応力が低下している可能性もあり、今年は右回りの阪神に加えて、昨年より2kg重い59kg。能力だけで言えば断然の存在ではあるが簡単なレースにはならないだろう。
⑦ラプタス
ダートに矛先を向けて7戦6勝。唯一敗れた3走前のバレンタインステークスは初の長距離輸送に初の57kgと厳しい条件が重なった。
黒船賞、かきつばた記念と地方交流重賞をいずれも3馬身差をつけての連勝で挑む今回は初の中央重賞挑戦。
4歳馬の成長力から1分22秒7からの持ち時計短縮は可能だと思うが、中央での実績は3勝クラスを勝ち上がっただけで今回が試金石の一戦。
3歳春に早々と去勢されてホライゾネットを着用しているように気性にまだ課題が残っており、脆さもある。
ここ2走のように楽逃げできればいいが、外から⑫トップウイナーや⑭サクセスエナジーらに被された際に辛抱できるかどうか。
⑧ブルベアイリーデ
東京での好走が目立つが、元々は京都が合うと言われていた馬。つまり、急坂に課題があると見る。
実際に20戦のキャリアで阪神と中京で1度ずつ使われただけで、いずれも1秒差以上離された⑧⑩着。ここでは厳しいだろう。
⑨スマートダンディー
前走の天保山ステークスは0秒5差の⑥着に敗れたが、【0.0.1.5】としている3か月以上の休み明けで59kgを背負ってのもの。
叩いた次走では【2.1.1.0】としており、休み明けを除けば前々走のポラリスステークス等のオープンクラス3勝を含めて、阪神ダート1400mは4戦4勝と適性はこのメンバーでも上位。重賞初挑戦ではあるが、56kgを含めてチャンスだろう。
気がかりな点は暑い時期は6月と9月の計4走のみで、7月の出走が初めてということと、1分22秒5の持ち時計を詰める必要があることだろう。
⑩スマートアヴァロン
8歳にして重賞初挑戦となった前走の根岸ステークスでもメンバー最速の上がりで追い込んで③着に健闘。
ただ、新馬勝ち以降の6勝すべてが中3週以内のローテーションで挙げた【6.3.2.4】の成績に対して、中4週以上だと【0.4.9.7】。
人気もないだけに印を回したいところではある。
⑪エアスピネル
昨年の函館記念後にエルムステークスを予定していたようにダートを使う構想は元々あったようだが、3年前のマイルチャンピオンシップ②着馬も、その後の2年半では4走しか使えずもう7歳。約1年ぶりの実戦であることを考えても厳しいだろう。
⑫トップウイナー
8度の2着を数える詰めの甘かった馬が異なる距離で一気に3連勝。1200mでも勝っているが、1400mの持ち時計は1分23秒4だけにそのあたりがどうか。
⑬ダノンフェイス
阪神ダート1400mは着順こそ④着だったが、昨夏のエニフステークスでエアアルマスと0秒2差の接戦を演じた舞台ではある。
ただ、この時の走破時計が1分23秒8で、2017年の4歳秋に3勝クラスを1分21秒9の時計で勝ってはいるが、今は速い馬場では追走に苦労する分、厳しいと見る。
⑭サクセスエナジー
前々走の天保山ステークスで59kgを背負って3馬身差の圧勝から、前走の栗東ステークスではトップハンデ58kgを背負う中、前半3F 33秒8の速いペースで逃げて1分21秒9の好時計でそのまま押し切り連勝。
地方交流重賞は3勝しているものの、中央ではいまだ未勝利。左回りは500万下を勝ったのみの【1.0.0.4】だけに右回りの阪神で行われる今年は揉まれない外枠を引いたことに加えて、先行力もあるだけにスピード勝負を含めてチャンスだろう。
ここを使って休養に入るように暑い時期が苦手で7~9月は【0.0.0.3】。あとは状態次第。
⑮ワンダーリーデル
昨秋の武蔵野ステークス勝ちでサウスポーにも映るが、阪神ダート1400mは【3.0.1.2】と掲示板を外したことがない舞台。
それより、これまで挙げた7勝すべてが中4週以内のローテーションで、中9週以上と間隔が空いた際の成績を【0.0.2.5】としている点。
【5.0.1.0】としているここを叩いた次走で狙いたい。
⑯ヤマニンアンプリメ
昨秋のJBCレディースクラシック勝ち馬。
レース中に鼻出血を発症した前走の東京スプリントを除いて地方で【3.2.1.0】と安定した成績を残してきたおり、7~9月の暑い時期も【2.0.2.0】の着外なしと得意にしているが、急坂は【1.1.1.6】と勝ち切れておらず、中央重賞で56kgを背負って持ち時計1分22分4から詰められるかどうか。
【結論】
単複 ④ミッキーワイルド
これまでの全18戦中14戦で左回りを使われていることが気にならないこともないが、右回りのダート1400mに限れば【1.1.0.0】。
先行有利の馬場だけに複勝にしたが3倍なら十分。