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ヴィクトリアマイル 2020【予想】

ヴィクトリアマイル 馬体重

昨日の雨は想定した程でもなく稍重にとどまり、メインの京王杯スプリングカップはスローペースでも1分19秒8と速い決着。
ハナに行きたい⑰コントラチェックを含めて先行勢は持ち前のスピードを活かしたいタイプだから、変に抑えずコーナーで緩む程度だろう。
本日9時時点で22度の気温を考えれば、良馬場への回復は間違いなく、遅くとも1分32秒台の決着を想定する。

東京は内から乾く傾向にあるが、メインの頃には内外の差はそれほど無くなっているとしても、前有利の昨日の傾向を踏まえれば、ある程度の位置は欲しい。

①ラヴズオンリーユー

昨年のオークスでは後のジャパンカップ2着馬カレンブーケドール、今年の大阪杯2着クロノジェネシスを退けて戴冠した4歳牝馬のトップクラス。

今回はドバイ遠征中止から臨む一戦ではあるが、危惧するのは状態面よりも登録が1800mのターフではなく、2410mのシーマクラシックだったこと。
秋は豪GⅠコーフィールドカップを予定しており、こちらも2400m。デビューから2戦は1600mを連勝しているが、ベストが中距離であることは間違いなさそう。

ドバイが中止になったことで、前走は昨秋のエリザベス女王杯になるが、スローペースを2番手から伸び切れずの3着。33秒8の上がりはメンバー中12位タイで、これが自己ベスト。状態もベストとまで言える状態にもないなら経験すら乏しい高速マイルは厳しいだろう。

②ビーチサンバ

デビュー戦勝利後は勝ち星がないが、オークスを除いて掲示板を外すことがない安定感。
クロフネ産駒らしく東京マイルは②②着としているが、いずれも2〜3歳春までのもの。
1分32秒台は避けられそうにない高速マイルは忙しく映るし、掲示板までではないか。

③シャドウディーヴァ

右回り【1.0.0.5】に対して、左回りはフローラステークス2着や東京新聞杯2着を含む【1.4.1.1】。
前走の阪神牝馬ステークスは12着に敗れたが、左回りに替わることはプラスだろう。
新馬戦を除く過去5度の連対したレースの内、4度が中4週以内の間隔だから、その面でも前進はありそう。

ただ、前述の東京新聞杯は終始インを回った岩田康騎手の好騎乗に加えて、1分33秒台の決着。
今回は当時敗れた⑤プリモシーンとの2kg差がなくなるし、1分32秒台は避けられそうにもない高速馬場。
内枠を利しても厳しいのではないか。

④シゲルピングダイヤ

昨年のクラシック路線では世代上位馬として上位争いを演じていたが、近2走は気難しい面を見せており、【1.2.3.4】と勝ちみに遅い面を考えても、ここでの一変を期待することは難しい。

⑤プリモシーン

昨年の2着馬で、東京の1600mに限れば①⑤②①着。NHKマイルカップでの⑤着は前が詰まるロスがあってのものだった。
社台系のため、GⅠ獲りへ最後のチャンスといっても良いここで叩き3戦目のメイチに持ってくるため、逆算してローテを組んだはずだが、木村調教師の話によるとそう簡単でもなさそう。
これが煙幕なのかどうか、昨年ノームコアを優勝に導いたレーン騎手なら能力をフルに発揮してくれるだろうから、当日の状態次第だろう。

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⑥トーセンブレス

長く続いた惜敗続きにようやく前走で終止符を打てたが、これまで3着以内に好走した5回すべてが直線に急坂のあるコース。東京は⑥⑪⑤④④④着としており、相手も一気に強化される今回は厳しいだろう。

⑦ダノンファンタジー

ダノックス×中内田厩舎の組み合わせにしては異様に映った前走のプラス22kg増はさすがに前哨戦仕様だったはずで、上積みは見込めるだろう。
その前走・阪神牝馬ステークスは5着といっても0秒4差だから言うほど負けたわけではない。

ただ、増えた体重を考えればパワーアップしていて当然ではあるが、それでも4歳牝馬勢のトップクラスかと言えば怪しい面があることも確か。

⑨セラピア

芝に戻ってから1400m、1800mで連勝を決めてオープン入り。前々走の摂津特別では1000m通過56秒6の速いラップを刻んでの逃げ切りで、1分20秒3の勝ち時計ならスピードは足りてもいい。
1800mの前走で掛かったことから距離短縮はプラスだし、番手からの競馬が出来たことも収穫。
今春の東京開催での重賞成績を【1.1.1.3】複勝回収率 131.6%としているオルフェーヴル産駒の勢いに、前が有利な馬場を味方につければ掲示板なら。

⑩メジェールスー

母エイジアンウインズは12年前の本レースでウオッカを退けて優勝する大金星。
ただ、母はそれまで【5.2.2.1】の成績で1400mを2連勝して臨んでの戴冠であり、母の再現を望むことはさすがに酷に思える。

⑪サトノガーネット

前走の阪神牝馬ステークスを見る限り、中距離馬の印象は拭えない。高速マイルでは厳しいだろう。

⑫アーモンドアイ

昨冬の熱発による香港遠征回避から、初めての着外となった有馬記念での大敗、ドバイ渡航後の中止と負の連鎖を断ち切るべく臨む一戦。
天皇賞やジャパンカップのパフォーマンスに目が行きがちではあるが、昨年の安田記念ではスタート後の致命的な不利に加えて、前有利の超高速馬場を32秒4の脚でタイム差なしの3着とこれも驚異的であった。

万全の状態でなくとも、牝馬限定戦では文字通り格が違うのだろうが、ブエナビスタやウオッカといった名牝でさえも敗れたレース。牝馬限定戦ならではの落とし穴にハマらないとは言い切れない。

⑬トロワゼトワル

昨秋の京成杯オータムハンデで1分30秒3の日本レコードを叩き出した快速牝馬だけに、高速馬場も含めて先行有利な傾向は追い風。
終い重点の追い切りで番手からの準備もしており、あとは三浦騎手がいかにリズムよく運べるか。

⑭スカーレットカラー

昨春のパールステークスを勝ってオープン入りすると、マーメイドステークス→クイーンステークスと連続好走し、続く府中牝馬ステークスで重賞初制覇。
GⅠでは壁に阻まれたが、4か月ぶりとなった前走の阪神牝馬ステークスでは後方から上がり最速の脚で2着とマイルでも走れる目処を立てた。

今回は初重賞勝利を飾った府中牝馬ステークスと同じ東京が舞台ではあるが、1F短いマイル戦。想定される前走の1分33秒1より速い時計への対応がカギ。

⑮アルーシャ

同じ舞台のユートピアステークスでは高速馬場を先行策から1分32秒5の好時計で勝っており、新潟の1400mでも1分20秒2の時計で勝っているから、本レースにおけるスピードは足りてもいい。
待望の高速馬場での前進は見込めるが、北村宏騎手ではさすがに勝ち負けまでは難しいか。

⑯ノームコア

これまで着外に敗れたレースは初の古馬との対戦となったエリザベス女王杯(0.6差)、中山牝馬ステークス(0.2差)、香港マイル、重馬場が堪えて途中でやめた前走・高松宮記念の4度だけ。

1600mに限れば①①①①④着で、昨年のヴィクトリアマイル勝ちに56kgを背負って勝った富士ステークス、唯一敗れた香港マイルも勝ったアドマイヤマーズには2馬身近く離されたが、香港のGⅠ8勝馬ビューティージェネレーションとはクビ差で、ペルシアンナイトやインディチャンプには先着を果たしており、1600mなら⑫アーモンドアイを負かせる可能性がある。

⑰コントラチェック

昨冬のターコイズステークスにしても、昨春のフラワーカップにしても、後続に突かれることのない楽逃げだった。ハマった時の快速ぶりと脆さが表裏一体だけにハナうんぬんより、いかに気分よく走らせることができるか。
ハマれば先行有利の馬場を活かしての逃げ切りも十分あり得るが、先行各馬との兼ね合い次第。

⑱サウンドキアラ

抽選対象だった昨年でも0秒7差と健闘しており、その昨年ほど速い決着になりそうにないことはプラス。
何より、重賞3連勝で臨む今年は充実度が違うし、0秒7差を埋めるには十分。

【結論】
⑯ノームコア

調べてみると横山典騎手の中央GⅠ勝ちは、もう3年前になるのか。昨年、優勝に導いてくれたレーン騎手はクビ差で退けた2着馬⑤プリモシーンに騎乗。
騎手の差を痛感することが多いだけに外枠を含めて不安はあるが、馬の能力は確か。
芝のレースはメインまでに2鞍騎乗するから、馬場傾向を掴んだ上で最後まで諦めず最善の騎乗を。


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