毎日王冠 2020【予想】
ここ2年続けて1分44秒台が記録されるように本来は開幕週らしくスピードが求められるレースで、2度の逃げ切り勝ちもあったが、今年は台風14号の影響で終日不良馬場。
進路が逸れたことで雨は朝には上がり、東京らしく現在は稍重まで回復。内から乾いていくことを考えると内の先行馬が有利になるか。
ラップ的には前半~中盤が緩むにしても、勝負処からの持続力戦が基本的な傾向。
前走1800m戦組は出走数が少ないながらも過去5年で【3.0.2.5】複勝率50%。
①コントラチェック(⋯)
ハナさえ叩ければ4戦全勝と強さを見せるが、ハナに立てないと【0.1.1.5】と脆い典型的な逃げ馬。
先手の取り易さを考えれば1800mの距離は問題がないはずで、あとは馬場の回復具合。
道悪の4戦はデビュー戦や自己条件を含めて1度もハナを叩けておらず、今の馬場ではどうか。
テンのダッシュで言えば1600mで争っていた分、若干優位に立てるが、同型の⑥トーラスジェミニも自分のペースで行ければ強い馬で、弟子の木幡育騎手に控えることを強要することも考えづらい。
番手からの競馬に再挑戦する可能性が高いと見る。
②ワンダープチュック(⋯)
4歳春に2勝クラス→3勝クラスと連勝したが、当時はまだ降級制度があったためにオープンクラスには上がれず、それから2年以上に渡って3勝クラス。
キャリア31戦目となった前走の長岡ステークスは出負けしたものの、すぐに2番手まで押し上げ、遅いペースではあったが長く脚を使って勝ち切り、待望のオープン入りを果たした。
後方から差し届かないレースを続けていた中での先行策での勝利は、1800mに距離が延びることで活きる可能性もあるが今回は相手も速いし強い。
能力差を補うためには【3.2.0.5】と得意にしている道悪が理想だったが、稍重まで回復してしまっては…。
③アイスストーム(⋯)
東京1800mは【2.0.1.1】と最も得意としている舞台ではあるが、その唯一の着外が不良馬場だった前々走のエプソムカップ。
3走前のメイステークス勝ちが超高速馬場で、昨冬の中日新聞杯③着も速い馬場。
3歳秋以降は12戦して9回メンバー2位以内の上がりを記録しているが、稍重の六甲ステークスはメンバー中6位にとどまっており、前々走のエプソムカップも全く走れず、良馬場でこその馬。
中4週以内を【3.0.2.2】としているだけに、馬場が回復傾向は歓迎材料だったが、このメンバー相手ならパンパンの高速馬場まで回復して欲しかった。
④ザダル(△)
前走の関越ステークスは大逃げ馬も含め、大きく隊列が伸びる難しい競馬だったが、メンバー最速32秒8の上がりで突き抜けた。
その勝利も含めた左回りは【2.0.1.0】と今回の条件はベストの舞台といっていいだろう。
道悪は昨年のセントライト記念③着のみだが、前走の上がり32秒8や東京1800mを1分44秒4で走っていることから、良馬場に回復することに越したことはないと見ているだけに馬場の回復はプラス。
あとは相手関係だけで、今回の小粒なメンバーなら上位争いしても良さそうではある。
⑤ダイワキャグニー(◎)
6歳にして重賞タイトル初戴冠となった前走のエプソムカップ。同時に初めて道悪で勝利を挙げたレースでもあり、春の金鯱賞ではサートゥルナーリアの③着に入って初めてGⅡクラスでの好走も果たした。
一皮むけた印象がある中で陣営は前走後に去勢手術を決断。菊沢調教師は「去勢の効果で余計な力が入らなくなり、坂路でもまっすぐ走れるようになった」と去勢の効果を強調しており、馬房では別馬のよう大人しくなれば、追い切りでも自己ベストをマーク。
去勢手術明け初戦となるが、効果テキメンだった可能性は高く、東京の中でも1800mは【5.0.0.3】と最も得意とする舞台。
1分44秒台となると判らなかったが、先行して馬場の良いところを選んで走ることができれば重賞連勝のチャンスもあると見る。
⑥トーラスジェミニ(⋯)
不良馬場のエプソムカップは不良馬場を味方に③着に逃げ粘り。軽快に飛ばしたり中盤で緩めたり今一つペースがハッキリしないところがあるが、自分のペースで運べれば強い馬。
全5勝を中2週以内で挙げているが、エプソムカップは中9週と間隔が空いた中でも走っているし、今回は消すが稍重まで回復してしまったとはいえ渋った馬場なら好走のチャンスがあってもいい。
⑦サンレイポケット(○)
昨秋の復帰初戦こそ⑥着に敗れたが、以降は出走取消を挟んで②③①②①②①着と好走を続け、重賞初挑戦となった前走の新潟記念はレース上がりが33秒1という中、メンバー3位の上がり32秒4で③着。
54kgの軽いハンデもあったが、重賞常連馬に混ざって決め手を発揮できたことは鞍上の自信にもなったはずで、右回り【1.2.1.3】に対して、左回りは東京での勝ち星も含めて【3.1.1.0】と引き続き好舞台。
昨秋の復帰以降は全てのレースで上がり3位以内を記録する安定感は強み。2000m以上を使われてきて、2度目となる1800m戦では後方からの競馬になりそうなだけに勝ち切るまでは難しいかも知れないが、スローまで落ち着けば頭まであっても。
⑧サトノインプレッサ(△)
両前脚のソエのため春は坂路中心の加減しながらの調整だったが、休養を経て一転。
一週前追い切りでは京都大賞典に出走するタイセイトレイルと併せて6F81秒6。
担当する廣岡助手も「ようやくビシビシ乗れるようになった。初めて満足のいく状態で出せそう」と自信。
デビューから重→重→稍重と3連勝で毎日杯を制していることから道悪でも問題なかったが、距離が長いと思われたダービーでも④着に好走しており、良馬場まで回復しても問題ない。
惨敗したNHKマイルカップは外の差し馬には絶望的な馬場状態だったこともあったが、個人的には後方に置かれる分、マイルより1800mがベターであり、東京1800mはベストの舞台と見る。
⑨サリオス(▲)
昨年の朝日杯FSを制し、クラシックの皐月賞と日本ダービーではいずれもコントレイルの2着と活躍した説明不要の世代屈指の実力馬。
ブラックホールが札幌記念で4番人気で⑨着、ワーケアが新潟記念を1番人気で⑩着、ウインカーネリアンが2度目の挑戦で2勝クラスを勝ち上がり。
世代レベルに疑問の声もあるが、不動の世代No.2でこれまで出走した3歳馬とは一枚二枚は違うし、対する古馬勢もGⅠ好走馬はおらず、GⅢを勝ったレベルとあれば古馬との初対戦でいきなり好走してもいい。
ただ、1倍台前半の1本被りは過剰人気に思える。
⑩カデナ(⋯)
左回りでの凡走はGⅠがほとんどで、昨夏は新潟記念で③着に好走しており、今夏の新潟記念でも58kgを背負いながらメンバー2位の32秒3という極限の上がりで追い込んで0秒3差⑥着。
3走前のGⅠ大阪杯では経済コースを上手く立ち回れたとはいえ、ラッキーライラック一線級を相手に0秒3差の④着に好走しており、1800mの距離にしても今冬の小倉大賞典勝ちなど【2.0.1.1】。
2kg減る56kgもプラスで馬場の回復傾向も追い風。
⑪カイザーメランジェ(⋯)
10レースのグリーンチャンネルカップとの重複登録もフルゲートからかこちらへ。厳しいだろう。
【結論】
単複 ⑤ダイワキャグニー
単勝10倍はアツいと思いながら念のため複勝も合わせて買ってしまったけど、最悪1.8倍か…