新潟記念 2020【予想】
向正面が長いワンターンの2000m戦で先行争いが激しくなることは少なく、3角に入ってからのラスト5Fの持続力戦になりやすい傾向。
直線だけの競馬になるわけではないが、過去5年の上がり5位以内馬が【4.4.5.15】とコーナーも含めて最後まで脚を維持することが要求される。
今年も逃げたい馬は⑩ウインガナドルぐらいで、後半の持続力戦を想定したい。
①インビジブルレイズ(⋯)
白富士ステークス勝ちを含めて高速馬場での好走が多く、開催最終週の馬場では厳しいだろう。
②アイスバブル(⋯)
前走の目黒記念は2年連続での②着好走。
昨年の目黒記念好走が約4か月ぶりだっただけに休み明けは気にならないが、目黒記念の好走は2年とも超がつく高速馬場。
今回からブリンカーを着用するが、集中力を増しても開催最終週の荒れた馬場への対応はどうか。
③ピースワンパラディ(▲)
前走のエプソムカップ、騎乗した津村騎手は前半進んで行かなかったことを不良馬場に求めていたが、不良馬場での好走実績もあっただけに敗因は別のところにありそう。実際に内有利を味方にした面はあったが、メンバー2位の上がりで0秒4差。力を出し切っての敗戦は考えておきたい。
その上で、2000mを超える距離では【0.1.2.0】と勝ち切れておらず、今回はスピードで誤魔化せる馬場ではない開催最終週の荒れた馬場。30度を超える暑さの中でのレースも初めて。
人気を考えると不確定要素が多い印象で中心視するには至らない。
④サトノダムゼル(◎)
キャリア6戦の内、5戦が道悪馬場。
秋華賞後にデムーロ騎手が馬場に敗因を求めたりしていたように本質的には良馬場向き。
時計が必要にならない分、時計の掛かる良馬場は丁度いいかも知れない。
暑い時期も得意にしている印象で岩田康騎手を確保できたことも幸運。53kgなら一発を期待したい。
⑤ジナンボー(⋯)
昨年の②着馬で今年は2kg増えた56kgのハンデ。
不良馬場での3勝クラス勝ちや小倉大賞典の厳しい展開の中での③着など、悪い馬場でも結果を残せていただけに前走の七夕賞は大外をぶん回す雑な競馬とはいえ、伸びずに0秒9差は不満が残る。
昨年②着時より2kg増える56kgのハンデ。
今回は思い切って軽視する。
⑥メートルダール(△)
2年前に57kgで②着に好走したが、ここ1年以上は掲示板外。ズブさが出てきたことで今回よりチークピーシーズを着用するとのことで得意の左回り。
距離が長いと思われた前走の目黒記念でも0秒7差。16番人気なら激走を期待したい。
⑦アールスター(△)
53kgの軽ハンデとはいえ、3勝クラスの身でありながら持ち時計を約2秒も詰めての勝利には正直驚かされたが、開幕週の好馬場で空いた内ラチ沿いを突けたことは大きく、ハマった印象は強い。
ここはサマー2000シリーズ制覇がかかるレースで、この馬自身は中1週でも【1.1.0.0】と成績を残しているが、今年は日程変更の影響で中2週となる新潟への遠征となる点がどうか。
同舞台を含めて左回り【0.4.0.0】と連対率100%を誇るだけにコース替わりは気にならないし、10番人気だけに好走を期待したいところではある。
⑧サトノガーネット(△)
本馬もサマー2000シリーズ優勝資格馬。
前走・小倉記念の②着は内外の差に加えて、ハンデ差もあり負けて強しで、勝った⑦アールスターより内容は濃い。その牡牝差含めた4kgあったハンデ差は1kgまで3kg詰まっており、逆転の可能性は高いか。
この小倉記念や中日新聞杯勝ちのように中盤から加速していくレースは得意とするところだが、⑦アールスター同様に、本馬自身は中3週以内【4.2.1.5】と得意にしていても、中2週での新潟への遠征は牝馬にとって決して楽ではないはず。
⑨アイスストーム(⋯)
前々走のメイステークス勝ちが超高速馬場で、昨冬の中日新聞杯③着も速い馬場。3歳秋以降は11戦して9回メンバー2位以内の上がりを記録しているが、稍重の3走前はメンバー中6位にとどまっており、前走のエプソムカップも全く走れなかった。
開催最終週の馬場では厳しい印象に映る。
⑩ウインガナドル(☆)
前走の関越ステークスは大逃げを打ったプロディガルサンを前方に見る2番手で実質逃げた形。勝ち馬の強烈な決め手には屈したが、渋太く②着を確保。
夏の新潟は得意にしており、3歳時に挑んだ3年前の本レースでも逃げて0秒1差の④着。
当時より3kg重い55kgのハンデではあるが、力をつけて約2年半ぶりの重賞挑戦。
11番人気の低評価でマイペースで運べて後続の仕掛けが遅れれば、直線での粘り込みがあっても。
⑪ワーケア(⋯)
昨年のホープフルステークス③着馬で、春は弥生賞で優先出走権を確保しながら皐月賞をパスして日本ダービーへ。3番人気に支持されるも最後に伸びを欠いて1秒差の⑧着に敗れた。
秋に向けての始動戦として王道セントライト記念が候補に挙がりながら、ルメール騎手が2歳の頃から『左回りの方がいい』と話していたことから本レースへの参戦を決めた経緯とのこと。
そのルメール騎手がデビューから一度も手放さないことから能力を秘めていることは間違いなく、同騎手がデビューから6戦以上手綱を取り続けた馬は本馬を含めて10頭しかいない。
ラボーナのように条件戦止まりの馬もいるが、サトノダイヤモンド、ソウルスターリング、レイデオロ、タワーオブロンドン、メジャーエンブレムと錚々たるGⅠ馬の名前も並ぶ。
2年前にこのレース勝利し、同年暮れの有馬記念を制したブラストワンピースの再現を期待してか現在1番人気の支持を集めているが、ブラストワンピースはGⅢ毎日杯勝ちを含めた3戦3勝でダービーに挑戦し、進路に困る場面もあっての0秒2差⑤着。
ブラストワンピースとは実績も完成度も違い、本馬はハーツクライ産駒の低迷期にあるような印象を感じており、53kgの軽ハンデであっても覚醒はまだ先と考えて思い切ってバッサリ。
⑫プレシャスブルー(⋯)
本馬を除く掲示板に載った4頭の4角位置取りが④①⑥⑥番手だった前々走の新潟大賞典は4角10番手で外から最速上がりで追い込んで③着。
その新潟大賞典を含めた過去11度の3着以内好走の内、9度が中4週以内。
シンガリ人気で穴馬としての期待があったが、30度を超える猛暑の経験もなく今回は軽視する。
⑬ゴールドギア(⋯)
ロードカナロア産駒ではあるが、1000万下を勝って以降の2000m以下は⑪⑦⑤着で3勝クラスで好走した3戦は2500m、2500m、2400m。
今回と同じ53kgのハンデだった前走の目黒記念は0秒6差の⑤着に健闘しているが、2000mへの距離短縮で前走同様のパフォーマンスを見せられるか怪しい。
⑭カデナ(⋯)
2月の小倉大賞典では後方から上がり最速35秒1の脚で差し切って約3年ぶりの重賞勝利を飾り、続くGⅠ大阪杯でもワグネリアンらに先着する④着と健闘。
前走の宝塚記念は⑫着に敗れたが、道悪も影響したかも知れず参考外でいいだろう。
ただ、能力上位は認めても昨年の③着時57kgだったハンデは今年は1kg増えて58kg。脚質的に届かないと見て思い切ってバッサリ。
⑮リープフラウミルヒ(⋯)
10月~2月の成績が【0.0.0.10】に対して、これまで3着以内に好走した10戦すべてが4~8月の暖かい時期で、その内9戦が直線平坦コース。
前走のクイーンステークスも【0.0.2.7】と実績のない中6週以上のローテーションながら0秒3差。
15番の低人気で53kgのハンデなら激走を期待したかったが、点数の関係で切ることにした。
⑯サンレイポケット(○)
昨秋の復帰初戦こそ⑥着に敗れたが、以降は出走取消を挟んで②③①②①②着。3勝クラスの身ながら目黒記念や鳴尾記念に登録するも除外に遭ったが、前走ジューンステークスを勝ってオープン入りを果たしたことで今回は連日の猛暑の中で一杯に追い切る調整。
昨秋の復帰以降は全てのレースで上がり3位以内を記録しており、オープン入り初戦ということもあってハンデは54kgと恵まれたなら一発を期待したい。
⑰ブラヴァス(⋯)
条件戦でレース上がり33秒3、34秒2の瞬発力戦を連勝しているが、37秒以上掛かったタフなレースでも前走の七夕賞②着を含めて【2.1.0.0】。
伸び切れなかった新潟大賞典を考えると、レースの上がりが掛かってくれた方がベターに映るし、1kg増のハンデなら思い切って軽視したい。
⑱サトノクロニクル(⋯)
謎の長期休養明けから⑤⑩⑦⑧着。
小回り向きの適性が求められる本レースだが、まだ復調途上であると見る今回は軽視する。
【結論】
本命 ④サトノダムゼル
3連単フォーメーション 45点
1着 ③④⑯
2着 ③④⑩⑯
3着 ③④⑥⑦⑧⑩⑯