福島牝馬ステークス 2020【反省】
Bコース替わり初日もあって、時計の出方は標準レベルでも、前週日曜に比べれば雲泥の差。
ペースは向正面で若干緩んだが、半ばあたりからのロングスパート戦で特に前に厳しいものではなかった。
直前の芝9レースまで見て外差し馬場を確信したが、この馬場を読み違えたことで予想は詰んでいた。
1着⑭フェアリーポルカ
1角に入る際に内から2~3頭目に潜ったことは、7~8枠だと⑤⑯④着と「外を回すと甘くなる面がある」らしい本馬にとって勝負の分かれ目だった。
早々と福島への遠征を和田騎手もしっかり本馬を掴んでいて、自信があったのだろう。
勝負処では詰まり気味で窮屈に思える場面もあったものの、前がポッカリ開いてからの直線で突き抜けた上がりは次位より0秒3速い34秒5のメンバー最速。
着差は4分の3馬身ながら、着差以上の内容に映った。
良馬場でもこの位置だからマイルではスピードの面で怪しいし、2000mだと距離がやや長い。これで3戦3勝とした1800mは適距離中の適距離だろう。
2着⑤リープフラウミルヒ
好位グループの内でロスを抑えた競馬。直線外に持ち出して伸びた。3勝クラスすら勝ち切れずに⑥⑤⑤④③着と着順を上げている中で、牝馬限定戦といえども定量戦では厳しいと判断したのだが、
急坂右回り【0.0.1.4】急坂左回り【0.0.0.1】
平坦右回り【2.1.1.3】平坦左回り【1.2.1.9】
苦手とする急坂小回りである中山で牡馬相手に3着に走れたのであれば、通用する可能性はあったか。
いや、同じ斤量だから3着でも歓喜ぐらいの手応えで送り出したように思う。難しい。
1勝クラス卒業後の⑧①⑥⑤⑤④③着の内、敗因を順に「重馬場」「【0.0.1.5】の中8週以上」「重馬場」「中山」「稍重馬場」「稍重馬場+中山」とすると、納得がいかないこともない。いや、やはり難しい。
3着⑯ランドネ
この馬も難しい。逃げ馬の外から併せる形で2番手。勝負処で先頭に立つと、ラチ沿いから粘り通した。
昨年の愛知杯(0.1差の3着)と中日新聞杯(0.4差6着)の好走から、1000m通過が60秒以上のゆったり運べる急坂コースが買い時とメモしていたが…。
結局のところ、自分のペースで伸び伸び運べればという気分屋に落ち着いてしまいそう。
4着⑥カリビアンゴールド
位置取りとしては勝ち馬と近かったが、勝ち馬に対してこちらは終始外を回る競馬。上がりはメンバー2位だから、内と外の差を考えれば上位3頭とは差はない。
ただ、【1.2.2.2】と得意の条件としている良馬場での平坦小回りで勝ち切れないとなると今後はなかなか厳しいかも知れない。
5着③サラキア
勝ち馬の前のポジションで最内。道中はロスのない競馬が出来たが、勝負処で勝ち馬と一緒に前が詰まるロスがあり、直線でも勝ち馬の後ろを選ばざるを得なくなって万事休す。
レース上がりが35秒以上かかることが常の本レースでは厳しいと見ていただけに妥当な結果。
6着⑨レッドアネモス
1〜2角で大きく手綱を引っ張って後退する場面。向正面では勝ち馬の前に位置する形でロングスパートを掛けたが、直線では伸び切れず。
父ヴィクトワールピサなので解らなくもないが、この馬のベストレースは去年の白百合ステークスだと考えており、以降は小回りコースで上がりが掛かるレースばかりを使われているから、大箱で軽い芝でのレースで狙ってみたい。人気もないだろう。
7着②フィリアプーラ
後方ラチ沿いをロスなく追走。勝負処でも外を回さずロスのない騎乗に努めたが、メンバー3位の上がりを使いながらも0秒8差。上がり上位馬は自身より前のポジションにいてマークしたものだけに3位といっても錯覚してはいけない。
3歳時のフェアリーステークス勝ちに、紫苑ステークス(0.4差)、ターコイズステークス(0.6差)とこれまでの好走といえるレースは全て瞬発力戦だけに、締まったペースで思ったほど溜まらなかったのだろう。
8着⑬リュヌルージュ
予想記事で1800mを③③④②と得意にしていると書いたが、とんだ勘違い。良馬場では先行策が取ることができずに追走にも苦労して、厳しいレースとなった。
前走で2着に激走した中山牝馬ステークスは雪が降る不良馬場だったから先行できたということで、良馬場なら2000mは欲しい。
マーメイドステークスあたりで軽ハンデが得られれば巻き返しを期待したい。
11着④アロハリリー
これで4戦連続の1秒差以上の大敗。平坦小回り1800mの条件はいいだけに、やはり気持ちの問題だろう。
12着①エスポワール
騎乗した池添騎手はレース直前のランドネの蹄鉄打ち直しで長時間待たされたことを敗因に挙げていたが、特に集中力に問題があったようには見えない。
レースでは行き脚がつかずに後方からで、2角出口で外に出してからは無難に外を回す競馬。
勝負処でムチが入ったように手応えも悪く、ここまで負けたのは体調面に問題があったのではないか。
マイナス12kgの馬体はヴィクトリアマイルに向けての勝負仕上げに映ったが、おそらく中身が伴っていなかったのだろう。
13着⑪デンコウアンジュ
最初のコーナーから全コーナー4〜5頭分は外を回す何メートル走らせたかったのか解らない騎乗で、直線で追っているのはもう形だけ。「3角から何度も内の馬にぶつけられて気持ちが切れた」と柴田善騎手は語っているが、それ以前の問題。参考外でいい。
15着⑧ダノングレース
これまで中12週以上だと⑫③⑭着で、中18週で挑んだ今回は厳しかった。
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