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Blue Book 計画 2020

〜目的〜

地球から太陽までは1億5000万km離れている。
仮にこれを1mとすると、月までは2.6mm。
太陽系の半径は60億kmだそうだから、約40mということになる。

たったこれっぽちなんだ。

だって、太陽系とアンドロメダ銀河までの距離は230万光年。これだって全宇宙規模から見れば 約6500分の1に過ぎない。
では、この宇宙に地球外知的生命体が存在する可能性はどれくらいのものだろう。

生物学上重要な 炭素、窒素、酸素、水素は宇宙では極めてありふれた元素らしい。もし地球に似た条件が与えられれば、同じような生命が生まれる可能性があるとのこと。
同じような生命・・・すなわち、知的文明が成立するために必要な様々な因子を公式化したものがある。

N=RfpneflfifcL 

ドレイクの方程式(コーネル大学のフランク・ドレイクが考案)

N =知的文明の数
R =銀河系の中での星の形成率
fp=惑星を持つものの割合
ne=星1個あたりの生命を維持出来る惑星の割合
fl=実際に生命が進化する星の割合
fi=生命が進化し、実際に知的生命が出現する割合
fc=知的生命によってコミュニケーションが可能な文明が築かれる惑星の発生割合
L =文明の持続時間(年)

それぞれの因子にあてはめる値は現在ないが、最も有効な公式とされているらしい。


次に、原始細胞から多細胞の生命が生まれる確率はどのくらいなのだろう。
ある生物学者によれば、タンパク質が分化していく際の  選択可能な道は10の40乗通りあり、進化への道は  その中に たった1つしかないらしい。

10の40乗 = 2の133乗


これは、サイコロを振って偶数か奇数かを当てるゲームに133回連続して勝つ確率と同じだ。
この確率と、先ほどの「ドレイクの方程式」を見れば 地球外知的生命が存在する可能性は 極めて低いと言えるが 言い換えれば、今、こうして地球人が存在すること自体奇跡だということだ。


人間の脳のキャパシティーで全宇宙の情報を理解出来るはずもないが星空を眺めながら、いろんな事を想像してみたり考えたり、思ったり、ということなら僕達にもできる。


それに「アンドロメダまで230万光年」と思った瞬間に、その230万光年は自分の頭の中にある。どれほどの距離かは想像もつかないけれど。


10の23乗年後 宇宙の大域構造は消滅するらしい。
そして10の116乗年後、宇宙のすべてが少量のニュートリノと
光子だけが残る虚ろな空間になるらしい。

僕にも意味はわからない。
けれど“なんとなく”そんな空間を想像していることに気づく。
古代の人たちがひつじの番をしながら天を仰ぎ、太陰暦が生まれたように、地球上の生物は、宇宙の星々と大自然からたくさんの知恵を授かってきた。
僕たちにそれが出来るとは思わないけれど、思ったり、考えたりは出来る。

激動の21世紀。ここから先へ向かう今、“知恵”がお守り代わりになるかもしれない。

少なくとも“知識”だけよりはいいような気がする。

それじゃ、先に進んでみようか。

(次回「宇宙ってなんだろう?」へ つづく)


ロボットの左にある壺のようなマークはネイティブ・アメリカンのアラパホ族が「太陽の儀式」の際胸に描くシンボルで「太陽」を象徴しているそうだ。

     
[ニュートリノ:「ループ」鈴木光司 著 参照]
(c)t-adachi/thinpex/thin-p 2000参考資料:SPACE ATLAS(PHP研究所)

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