見出し画像

AI画像生成で失敗しないための5つのポイント 〜経験者が教える具体的なテクニック〜

こんにちは!
今回は、AI画像生成でよくある失敗とその解決方法について、具体例を交えながら詳しく解説していきます。

1. プロンプトは具体的に!曖昧な指示は失敗のもと

AI画像生成で最も重要なのは、プロンプトの書き方です。曖昧な指示では理想の画像は得られません。以下の例を見てみましょう。

❌ 悪い例:

かわいい女の子

このプロンプトでは、「かわいい」の基準や「女の子」の年齢、雰囲気など、すべてがAIの解釈に委ねられてしまいます。

【具体例】
・ChatGPTの場合
<プロンプト>
「かわいい女の子」を描いて
<生成画像>

ChatGPT

・Midjourneyの場合
<プロンプト>
「かわいい女の子」を描いて⇒翻訳「Drawing a "cute girl"」
<生成画像>

Midjourney

欲しい画像ですか?

⭕ 良い例:

16歳の女子高生、ボブヘア、制服姿(紺色のセーラー服)、優しい笑顔、屋上でお弁当を食べている、昼休み、晴れた日、青空と白い雲、ソフトな光、アニメスタイル

このように具体的に指示することで、イメージ通りの画像が生成されやすくなります。

【具体例】
・ChatGPTの場合
<プロンプト>
「16歳の女子高生、ボブヘア、制服姿(紺色のセーラー服)、優しい笑顔、屋上でお弁当を食べている、昼休み、晴れた日、青空と白い雲、ソフトな光、アニメスタイル」を描いて
<生成画像>

ChatGPT

・Midjourneyの場合
<プロンプト>
「16歳の女子高生、ボブヘア、制服姿(紺色のセーラー服)、優しい笑顔、屋上でお弁当を食べている、昼休み、晴れた日、青空と白い雲、ソフトな光、アニメスタイル」を描いて
⇒翻訳
"16-year-old high school girl, bob hair, wearing uniform (navy blue sailor suit), gentle smile, eating lunch on the rooftop, lunch break, sunny day, blue sky and white clouds, soft light, anime studio"
<生成画像>

Midjourney

イメージ通りの画像が生成されますね。
※翻訳は「Google翻訳」を使いました。

2. 統一感のある作品作りのコツ

同じキャラクターを複数のシーンで描く場合、以下のような「基本設定」を決めておくと統一感が出ます:

基本設定:
キャラクター名:美咲
スタイル:アニメ調、セミリアル
特徴:
- 肩までの茶色のストレートヘア
- 明るい茶色の瞳
- 身長160cm
- 制服(紺色セーラー服、リボン赤)

この基本設定に、シーンごとの要素を追加していきます:

シーン1(教室):

[基本設定] + 教室の窓際で本を読んでいる、夕暮れ時、オレンジ色の光が差し込む、デスクに置かれた花瓶

シーン2(通学路):

[基本設定] + 桜並木の通学路を歩いている、春の朝、カバンを持っている、舞い散る桜の花びら:


【具体例_ChatGPTの場合】
シーン1(教室)

<プロンプト>
「基本設定:
 キャラクター名:美咲
 スタイル:アニメ調、セミリアル
 特徴:
 肩までの茶色のストレートヘア、明るい茶色の瞳、身長160cm、
 制服(紺色セーラー服、リボン赤)

教室の窓際で本を読んでいる、夕暮れ時、オレンジ色の光が差し込む、
デスクに置かれた花瓶
」を描いて
<生成画像>

教室

シーン2(通学路)
<プロンプト>
「基本設定:
 キャラクター名:美咲
 スタイル:アニメ調、セミリアル
 特徴:
 肩までの茶色のストレートヘア、明るい茶色の瞳、身長160cm、
 制服(紺色セーラー服、リボン赤)

桜並木の通学路を歩いている、春の朝、カバンを持っている、
舞い散る桜の花びら
」を描いて
<生成画像>

桜並木

【具体例_Midjourneyの場合】
シーン1(教室)

<プロンプト>
「基本設定:
 キャラクター名:美咲
 スタイル:アニメ調、セミリアル
 特徴:
 肩までの茶色のストレートヘア、明るい茶色の瞳、身長160cm、
 制服(紺色セーラー服、リボン赤)

教室の窓際で本を読んでいる、夕暮れ時、オレンジ色の光が差し込む、
デスクに置かれた花瓶
」を描いて
⇒翻訳
"Basic settings: Character name: Misaki Style: Anime-like, semi-realistic Characteristics: Straight brown hair that reaches the shoulders, light brown eyes, height 160 cm, uniform (navy blue sailor suit, red ribbon)

A vase on a desk, reading a book by the window in a classroom, at dusk, with orange light shining in"
<生成画像>

教室

シーン2(通学路)
<プロンプト>
「基本設定:
 キャラクター名:美咲
 スタイル:アニメ調、セミリアル
 特徴:
 肩までの茶色のストレートヘア、明るい茶色の瞳、身長160cm、
 制服(紺色セーラー服、リボン赤)

桜並木の通学路を歩いている、春の朝、カバンを持っている、
舞い散る桜の花びら
」を描いて
⇒翻訳
"Basic settings: Character name: Misaki Style: Anime-style, semi-realistic Characteristics: Shoulder-length straight brown hair, light brown eyes, height 160 cm, uniform (navy blue sailor suit, red ribbon)

Walking along a cherry blossom-lined school path, spring morning, carrying a bag, falling cherry blossom petals"
<生成画像>

桜並木

ChatGPTは、統一感が出ていますね。  

Midjourneyの場合は、そうでもないようですね。
統一感をより出すには、キャラクター固定用のプロンプトを「 --cref」(キャラクター固定)、「 --CW 」(継承の度合い)を使用した方が良さそうですね。
Midjourneyでのキャラクター統一化手法については、別のnoteで紹介したいと思います。

3. 細部の調整で作品の質を上げる

生成された画像をそのまま使うのではなく、以下のような調整を加えることで作品の質が大きく向上します:

  • 色調補正(コントラスト・彩度の調整)

  • 不自然な部分のインペイント(修正)

  • トリミングによる構図の調整

  • ノイズ除去

  • シャープネス調整

4. 著作権を正しく理解する

AI生成画像の著作権について、重要なポイントをまとめました:

  • 商用利用の可否は使用するAIツールによって異なる

  • 学習元の著作権に配慮する

  • 生成画像の権利関係を明確にする

  • 利用規約を必ず確認する

5. オリジナリティを出す工夫

AIに頼りすぎない工夫として:

  • 独自のプロンプトテンプレートを作成する

  • 複数の生成結果を組み合わせる

  • 手作業での加工を加える

  • ストーリー性のある一連の画像を作成する

まとめ

AI画像生成は、プロンプトの書き方次第で大きく結果が変わります。この記事で紹介した5つのポイントを意識することで、よりクオリティの高い作品が作れるようになるはずです。

最後に、プロンプトの違いによる生成結果の比較例を見てみましょう:

例1:風景画
❌ 悪い例:

きれいな風景

⭕ 良い例:

山々が連なる広大な渓谷、夕暮れ時、オレンジ色の夕日、雲海、針葉樹林、遠近感のある構図、photorealistic、8k resolution

例2:キャラクター
❌ 悪い例:

かっこいい男性

⭕ 良い例:

30代の日本人男性、短い黒髪、知的な表情、細身、グレーのスーツ姿、黒縁メガネ、オフィスの窓際に立っている、自然な照明、ポートレート写真風

実際に試してみると、具体的なプロンプトを使用した方が、はるかに意図した画像に近い結果が得られることがわかります。

ぜひ、これらのテクニックを実践して、AI画像生成の可能性を広げてみてください!

いいなと思ったら応援しよう!