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吉松温泉郷 鶴丸温泉 モール泉の湯


2024.10.04
昨年に続き九州旅行に来ていた。今回の旅行、メインは7日から始まる長崎くんちであるが、それまでの日程は、主に鹿児島観光をする予定であった。鶴丸温泉の看板を見つけもう一軒入浴していくことに決めた。ここは、鹿児島県と宮崎県の県境にある吉松温泉を代表する湯が鶴丸温泉であった。昭和38年頃、偶然田んぼに湯が湧き出したのがこの湯の始まりで、その後、公衆浴場が作られましたが、昭和43年2月のえびの吉松地震で、公衆浴場が崩壊してしまい、現行の宿泊施設を併設した旅館として再スタートしていた。


受付で外来入浴料の300円を払おうと思ったら、価格表が460円から300円に値下げされていた。


鶴丸温泉の最大の魅力は、九州では珍しいモール泉にあります。


モール泉と言えば北海道の十勝が有名ですが、北海道に負けず劣らずの良質泉と評判であった。


まず、内湯には吉松温泉特有な真っ黒なモール臭ただよう黒湯の浴槽が2つ並び、その浴槽の真ん中に湯口が置かれ、そこに温泉と水の蛇口が2つ設置し、これを捻ってそれぞれの浴槽へと注がれる泉温を調整され、飲泉可の目印として、コップが置かれている。


壁面のタイルには見事な鶴の絵が描かれています。


左側の浴槽は手前の半分が浅くなっていて「ぬる湯」、右側の浴槽は底が深く「あつ湯」となるように調整されていた。


元祖は、田んぼの中のぬるいお湯であったが、昭和38年に200mほどボーリングしたところ、現在の泉源にあたったそうです。


鶴丸温泉には、元来露天風呂がありませんでしたが、近年になってから、増設されたものと思われ、露天への出入り口の形状が、浴場の窓の下に、壁を破って出入り口が作られていたので、頭をぶつけないように低い姿勢で、注意して出入りしないといけません。そうした、ちょっとした困難も、かえって露天風呂の価値を高めているように感じるから不思議です。露天風呂と水風呂の浴槽があり、露天風呂は放流式の源泉かけ流しになっていて、湯量を少なくすることによって湯温を調整している。まったりと露天湯に身を沈めていると音楽好きの方にリクエストされたというジャズが流れています。鶴丸温泉は源泉が熱いので、大浴場は加水されていますが、露天湯に於いては、加水されない源泉が楽しめます。この湯モール泉が素晴らしいのは、このモール臭が見本のように典型的な香りで、しかも、非常に強く明確であることです。露天風呂は香りの点でも、非加水らしい深みのあるモール臭を確認出来ます。まさか鹿児島に来ていて、良質なモール泉に出会うとは思いませんでした。
#鶴丸温泉

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